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ホンダ、クラス最大のラゲッジと34.0km/Lの低燃費を両立する新型「シャトル」発表会
シャトルは「高い移動の喜びを実現し、確かな価値を備えた」と峯川日本本部長
(2015/5/16 00:00)
- 2015年5月15日開催
本田技研工業は5月15日、新型コンパクトワゴン「SHUTTLE(シャトル)」の発表会を東京・青山の本田技研工業本社で開催した。
3代目「フィット」の派生モデルとなっているシャトルの価格は、ハイブリッドモデルが199万円~254万2000円、ガソリンモデルが169万円~188万4400円。このほかのバリエーションや装備などの詳細、写真解説などは関連記事を参照していただきたい。
ホンダ、5ナンバーサイズの新型コンパクトステーションワゴン「シャトル」、169万円から
http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/20150515_701325.html
写真で見る ホンダ「シャトル」
http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/photo/20150515_702034.html
発表会で登壇した本田技研工業 専務執行役員 日本本部長の峯川尚氏は「ホンダは国内需要の中心であるスモールコンパクトクラスにおいて、2013年9月発売のフィットを皮切りに、新たなハイブリッドシステムによる優れた走りと環境性能を両立するモデルを、シリーズとして提案してきました。本日はこのクラスにおける新たな提案として、高い移動の喜びを実現する、確かな価値を備えたコンパクトステーションワゴン、新型シャトルを発表いたします」と語り、シャトルがフィットから続く一連のハイブリッドシステム搭載車のニューモデルであることを紹介。
また、「デザイン、空間、乗り心地、走りと燃費という、クルマの基本要素を熟成し、それぞれの価値を確かなものにすることにこだわりました。上質で豊かな移動空間を、自信を持ってご提案いたします」と、シャトルが持つ魅力について表現した。
ニューモデルの車両解説は、本田技術研究所 四輪R&Dセンター 開発責任者(LPL)の磯貝尚弘氏が担当。
磯貝氏は「このコンパクトステーションワゴンのシャトルですが、“通常のコンパクトステーションワゴンとは違った価値を入れたい”“さまざまなライフスタイルのお客さまに人生を楽しんでいただきたい”そんな気持ちを一番大事にして開発を進めてきました」とシャトル開発に込めた思いを紹介。また、シャトルという車名については、「独自の価値をしっかりと織り込むということと、コンパクトステーションワゴンのなかでシャトルの価値を確固たるものにしたいとの思いを込めました」と解説した。
商品特徴としては「フロントフェイスでは先進感のある顔つきをしっかりと表現しました。サイドではダイナミックで伸びやかなワゴンらしさ、リアでは質が高いデザインが実現できたと考えています。大きな特徴となるヘッドライトでは、薄くてシャープなLEDヘッドライトを採用しています」「ドライブで重要になるのは、やはりインテリア空間です。くつろぎと上質感の両面を達成したく開発を進めました。とくに『ハイデッキセンターコンソール』は、アームレストに腕を置いてゆったりドライブしていただきたいというものです。ユーティリティ価値と質感の高さを両立しています」「このクルマの大きな特徴であるラゲッジスペースについては、スマートなラゲッジを目指しました。広いという価値も重要ですが、ここになにか足せないかと考え、例えば大切なものを置いておける場所。また、ベビーカーのタイヤが汚れていてもさっとしまえるラゲッジがあれば、奥さんは少し助かるんじゃないかといった気持ちを込めました」と語り、車両の内外装、収納スペースなどの開発コンセプトなどを紹介している。
このほかに発表会では質疑応答を実施。グレード展開がハイブリッドモデル中心となっており、ガソリンモデルは1グレードのみとなっている理由について、峯川氏は「事前受注の動向や最近発売したモデルの傾向を考えると、このシャトルではハイブリッド9対ガソリン1という割合になると受け止めています。価格差をガソリン代の差額ではペイしないのではないかとのご指摘でしたが、近年、なぜハイブリッド車が支持されるかの理由の背景に、経済性もありますが、環境に優しいという点も選ばれる理由になっているかと思います。ガソリン車の充実については、市場の動向を見極めながら考えていきたい」と回答している。
また、車名がこれまでの「シビックシャトル」「フィットシャトル」といった名称から、シャトルという独立したネーミングに改められた理由については、「これまで我々は、シャトルという名称を派生モデルとしての位置づけで使ってきました。しかし、実車をご確認いただくと分かるかと思いますが、今回のモデルはステーションワゴンとしての商品価値をかなり高めており、走りについても中身についても充実度を高めていて、独自の道を進ませていくことが正しいと考えて『シャトル』単独で車名に採用しました」と峯川氏が回答。また、車名については「フィットが繰り返しリコールを出したことが“フィット”を外した理由なのではないか」との問いかけもあったが、峯川氏は「車名は開発のかなり初期の段階から方向性が考えられており、結果として残念ながらフィットで複数回の品質問題を出しましたが、これとはまったく関係のないことです」とこれを否定している。