BMWとSGLグループの合弁会社であるSGLオートモーティブ・カーボン・ファイバーは2日（現地時間）、米国ワシントン州モーゼスレイクの炭素繊維生産工場の開所式を開催した。

　同社は次世代モビリティのためにサブブランド「BMW i」を設け、その第1段として電気自動車（EV）「i3」を2013年に発売する。

　i3はモーター、バッテリー、サスペンションなどを収めたアルミ製の「ドライブ・モジュール」の上に、CFRP製の乗員室「ライフ・モジュール」を載せた構造になっている。CFRPなどの軽量かつ頑丈な素材を採用することで航続距離を伸ばし、ドライバビリティを向上させつつ、乗員を保護する。

　モーゼスレイクの工場で生産される炭素繊維は、独のBMWの工場でCFRPのパーツやコンポーネントに加工され、i3に使用される。

　1500t/年の炭素繊維を生産できるラインを2本備えており、全電力を水力発電でまかなう。従業員は2013年で80人に達する。工場の敷地面積は24haだが、必要に応じて用地を追加購入することもできる。SGLとBMWは新工場に合計約1億ドルを投資する。