ビー・エム・ダブリューは9月22日、新型「1シリーズ」を発売した。価格は308万円～387万円で、10月から納車を開始する。

　2004年に発売した初代1シリーズは「116i」「120i」「130i」の3モデル構成だったが、新型1シリーズでは「116i」「120i」に加え、それぞれのモデルにベース車に専用のエクステリア/インテリア・パーツなどを採用することでデザインを差別化した、デザイン・ラインの「Sport（スポーツ）」「Style（スタイル）」を導入。Sportはよりスポーティさを、Styleはスタイリッシュさを強調したデザインに仕上げられている。

　いずれも新開発の直列4気筒DOHC 1.6リッター ツインスクロール・ターボ・エンジンを搭載するが、116iは最高出力100kW（136PS）/4400rpm-6450rpm、最大トルク220Nm（22.4kgm）/1350-4300rpmを、120iは125kW（170PS）/4800rpm-6450rpm、250Nm（25.5kgm）/1500-4500rpmと、異なる出力・トルク特性となっている。トランスミッションは1シリーズが属するCセグメントで初の8速ATを採用した。

　これにエンジン・オート・スタート/ストップ機能、ブレーキ・エネルギー回生システム、電動パワー・ステアリングなどを組み合わせ、116iでは最高出力を11％、最大トルクを38％高めつつ、燃費効率を24％改善。10・15モード燃費は17.6km/hを記録している。

　これらにより、新型1シリーズの全モデルは「平成22年度燃費基準＋25％」と「平成17 年排出ガス基準75％低減レベル（★★★★低排出ガス車）」に加え、「平成27年度燃費基準」も達成しており、エコカー減税によって自動車取得税と重量税が75％軽減される。

Sport

Sportにオプション設定されるマット（左）とストレージバッグ（右）

　また、新たに「ECO PRO（エコ・プロ）モード」を設定したドライビング・パフォーマンス・コントロールを標準装備した。

　エコ・プロモードはエンジン・レスポンスやシフト・タイミングの最適化に加え、エアコン等を制御し、低燃費走行をサポートするもの。また、低燃費走行をするためのヒントや、効率向上による走行距離の延長についての情報を、コントロール・ディスプレイやメーター・パネル内に表示させることが可能になっている。

エコ・プロモードの表示画面

　エクステリアデザインは、ロングノーズ、ロングホイールベース、後方に寄せられたキャビンによって表現されるスポーティなプロポーションはそのままに、大型のキドニー・グリル、片側2灯式のバイ・キセノン・ヘッドライト、3分割されたエア・インテークからなるフロントデザインが特徴点の1つ。キドニー・グリルはやや前傾して挑戦的なキャラクターを強調するとともに、グリルの周囲を立体的な面構成にしたことで、精悍なフロントデザインとしている。

　リアエンドではテール・ランプが立体的なデザインになったほか、水平構造のライトユニットにはL字型のLEDライトが装備される。

　一方、インテリアデザインはダッシュボードに向かうにつれ、流れるように上昇するセンター・コンソールのラインは、ダッシュボードとセンターコンソールを一体化させており、ダイナミックさを強調したものとなった。

　また、初代からホイールベースが30mm伸びたことで後席足下スペースが約20mm拡大し、居住性が高められている。

Style