ポルシェ、新型911の日本上陸を記念する「The Identity 911」を開催
911を中核とするポルシェ哲学をアピール

ポルシェ ジャパンの黒坂社長

2012年2月28日開催



 ポルシェ ジャパンは、昨年デビューして日本市場向けにも11月から予約受け付けを始めた新型「911」の市販車両第1便が日本に上陸したことを記念し、都内でレセプションイベント「The Identity 911」を2月28日に開催した。

ついに日本の公道を走る日を迎えた新型911。会場にはハイパワーモデルのカレラSが3台展示された

 会場には3台の新型911カレラSに加え、今シーズンのポルシェ カレラカップ ジャパンで使用される「911 GT3 Cup」、今年2月から6年ぶりに販売が再開されることになったポルシェバイクの新型自転車2台などを展示。これは、ポルシェブランドの中核となる911が一新されて市場に出る今回のタイミングに合わせ、ポルシェの製品に与えられた技術やデザインエッセンス、ブランドフィロソフィなどをアピールすることが目的となっている。

昨年度のMY2011モデルから走行性能が磨き上げられたほか、FIA/FT3規定の燃料タンクを導入して安全性も向上した「MY2012 911 GT3 Cup」フレームデザインに911のボディラインを採り入れているという「ポルシェバイク」の新型モデル

 

スクリーンを使いながらプレゼンテーションを行う黒坂 社長

 ポルシェ ジャパンの黒坂登志明社長は、「ポルシェ911は1964年の初代誕生直後から日本に輸入が始まった。現在日本の路上を走る5万6000台を超えるポルシェモデルの約半数を占める我々の基幹モデルであり、“The Identity”なのです」と911の重要性を紹介した。

 また、1998年から販売業務をスタートさせた同社の販売台数の成長を、国内自動車市場全般、ドイツ競合メーカーなどの販売台数のデータと比較しながら解説。1998年の市場規模を100とした比率でほかが横ばいか縮小傾向にあるのに対し、同社は2007年には登録台数4204台で283%まで増加。リーマンショックによる経済危機で一時的に落ち込んだものの、現在は回復して勢いを取り戻していると語り、「今年はこの新型911、さらに来週開催されるジュネーブモーターショーでワールドプレミアされる新型ボクスターといった、ポルシェブランドのコアであるスポーツカーが相次いで導入されることで、ポルシェ ジャパンは今年度、過去最高となった2007年の4200台を超える年間登録台数の新記録達成を目指します」と力強く宣言した。

911、ボクスターという人気モデルのモデルチェンジを武器に年間登録台数の記録更新に意欲を見せる黒坂 社長日本市場における13年間での販売台数の推移を表しているというグラフ。今年度はこれまで最高の2007年を上まわるという目標を公表した

 このほか、プレゼンテーションに前後してショーパートを用意。ポルシェデザイン・ドライバーズセレクションで販売されているウェアに身を包んだ女性が911 カレラSの周囲を歩きながらポージングし、プロダクトデザインの分野でも活躍するポルシェブランドを紹介した。

ポルシェデザイン・ドライバーズセレクションのレディースウェアを身につけた女性たちによるパフォーマンス
カレラSに搭載される3.8リッター水平対向6気筒DOHCエンジンは400馬力・440Nmを発生する
カレラSのインパネ
7速PDK車のステアリングにはシフトパドルを装備
リヤシートのシートバックは前倒しが可能
チルト/スライド式電動サンルーフはオプション装備
フロントのラゲッジコンパートメントは135Lの容量を持つ
展示車は3台とも20インチのオプションホイールを装着していた。これは19万円高となる「カレラクラシックホイール」
こちらは6万4000円高の「スポーツデザインホイール」
リトラクタブル・スポイラーはハイマウントストップランプを内蔵

 

MY2012 911 GT3 Cup
フルカーボンフレームの「Porsche Bike RS」。価格は81万5850円ヘッドチューブに金属製のエンブレムが誇らしげに輝く

(佐久間 秀)
2012年 2月 29日