日産、「デルタウィング」サードドライバーに本山哲起用 「半分の燃料とタイヤで24時間を走りきる」 |
右からマリーノ・フランキッティ、ミハエル・クルム、本山哲 |
日産自動車は26日、ル・マン24時間レース(6月16~17日、現地時間)に出場する実験レーサー「デルタウィング」の第3ドライバーに本山哲選手を起用すると発表した。
同車両のドライバーにはすでにマリーノ・フランキッティとミハエル・クルムの両選手が決定している。本山選手は25日に、英国スネッタートン・サーキットでデルタウィングをドライブした。
本山選手はクルム選手とコンビを組み、SUPER GTの前身であるJGTCでチャンピオンになったことがある。また、SUPER GT年間タイトル数、レース勝利数、獲得ポイントで歴代最多を誇る。ル・マン24時間への出場は1999年以来。
デルタウィングは極端に狭いフロントトレッドと、対照的に広いリアトレッドを持つ、2座のレーシングマシン。リアに日産製の発生する直列4気筒1.6リッター直噴ガソリンターボエンジンを搭載し、前後重量配分27.5:72.5とリアヘビーなスペックとなっている。エンジンの最高出力は300HP/7000rpmだが、軽量複合材料シャシーによる軽量化、Cd0.24のボディーなどで高効率を狙う。ル・マン24時間レースには賞典外の実験車枠「ガレージ56」クラスで出場する。
日産自動車はデルタウィングについて「使用する燃料とタイヤを従来の半分程度にとどめながら、24時間のレースを走りきることで、これまでの耐久レースの様相を一変させようとしている」としている。
ル・マン24時間の公式予選までに、フランス、スペインでも開発テストが行われる。
デルタウィング ル・マン24時間レース 2012年仕様 | |
全長×全幅×全高[m] | 4.65×2×1.03 |
ホイールベース[m] | 2.9 |
前/後トレッド[m] | 0.6/1.7 |
重量 | 475kg |
エンジン | 直列4気筒1.6リッター直噴ガソリンターボ |
最高出力[HP/rpm] | 300/7000 |
トランスミッション | 5速 |
ブレーキ | カーボンディスク/パッド |
燃料タンク容量[L] | 40 |
前タイヤ | 4.0/23.0 R15 |
後タイヤ | 12.5/24.5 R15 |
前後重量配分 | 27.5:72.5 |
(編集部:田中真一郎)
2012年 4月 26日