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マセラティ、新型「クアトロポルテ」国内投入

「ギブリ」「レバンテ」などでラインアップ拡大、2015年に5万台目指す

2013年4月2日発表

1690万円

 マセラティ ジャパンは新型「クアトロポルテ GT S」を4月2日に発表、同日、発表会を都内で開催した。価格は1690万円で、納車は6月から。

 クアトロポルテは、1963年に初代が登場し、新型で6代目となる4ドアスポーツサルーン。V型8気筒DOHC3.8リッター直噴ツインターボエンジンと8速ATで後輪を駆動する。

カッツォーリ社長

 同社のファブリッツィオ・カッツォーリ社長は発表会で、新型クアトロポルテの開発目標を「真のイタリアの車であり、イタリアンデザインでなくてはいけない」「車体が先代より若干大きくなるが、重量は増えていない」「新しいパワートレーンは最新鋭のレベルで、燃費がよい」「全体的にすばらしいドライビングエクスペリエンスを提供する」の4つとした。

 車重を抑えるために、新型クアトロポルテはドア、ボンネット、トランクリッド、フロントフェンダー、フロントビームやアッパークロスメンバーなどにアルミニウムを採用。その割合はアッパーボディーの60%に及ぶ。またダッシュボードにはマグネシウムフレームを採用している。さらに、前後重量配分が50:50になるよう配慮されている。

 トランスミッションにはZFの8速AT「AT8-HP70」を採用した。「オート ノーマル」「オート スポーツ」「マニュアル ノーマル」「マニュアル スポーツ」「I.C.E.」の5つのモードを備えており、スポーツモードを選ぶと変速時間が短縮され、エグゾーストシステムのバイパスバルブが開いて排気音がスポーティーになる。

 I.C.E.はIncreased Control and Efficiencyを意味し、燃費志向で低μ路向けのシフトスケジュールになる。

アッパーボディーの60%にアルミニウムを採用して車重を抑えた
前後重量配分は50:50
8速ATはスポーツモードで変速時間が短縮される
V8直噴ツインターボエンジンはトルクカーブがフラットであることもウリ
V8エンジン

 なお秋には、V型6気筒DOHC3リッター直噴ツインターボエンジンが追加される。こちらは最高出力410PS、最大トルク550Nmとなっている。

 V6搭載モデルはFRに加え、4WDモデルも用意される。4WDにはアクティブ・トルク・コントロール・システムが採用され、加減速時やコーナーリング時、路面状況などに応じて前後トルク配分を自動的に変え、スタビリティを確保する。

今秋にはV6直噴ツインターボエンジンが追加され、V6モデルには前後トルク配分可変機構を備える4WDモデルが用意される

 カッツォーリ社長は、伊マセラティが2015年までに現在の8倍となる5万台に販売台数を伸ばす計画であることを明らかにし、日本でもディーラー網の拡大などにより、2015年までに販売台数を5倍にするとした。

 このためマセラティではクアトロポルテに続いて、Eセグメントのハイエンドセダンとして「ギブリ」を投入、さらに、同ブランド初のSUV「レバンテ」も投入することを明らかにした。これにクアトロポルテや「GT」シリーズのアップデートを加え、5万台を目指す。

リアシートはオプションで2人掛けになる
バウワース&ウイルキンスの15スピーカーシステムはオプション
リアシートは6:4の分割可倒式だが、倒れるのは4の側のみで6の側は固定されている
クアトロポルテが生産されるグルリアスコ工場は2シフトで135台/日、3シフトで200台/日の生産能力を持つ。ギブリもここで生産される
2015年には全世界の販売台数を5万台に
日本は2015年までに販売台数を5倍に
ギブリ、レバンテをリリースする
クアトロポルテ GT S
全長×全幅×全高[mm]5262×1948×1481
ホイールベース[mm]3171
重量[kg]1900
エンジンV型8気筒DOHC3.8リッター
直噴ツインターボ
最高出力[kW(PS)/rpm]390(530)/6500-6800
最大トルク[Nm/rpm]650/2000
(オーバーブースト時:710/2250-3500)
トランスミッション8速AT
前/後サスペンションダブルウィッシュボーン/マルチリンク
前ブレーキドリルドディスク 6ピストンキャリパー
後ブレーキディスク 4ピストンキャリパー
前タイヤ245/40 ZR20
後タイヤ285/35 ZR20
前ホイール8.5J×20
後ホイール10.5J×20

(編集部:田中真一郎)