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WTCC第3ラウンド スロバキア戦レース1でホンダが1-2-3フィニッシュ
(2013/4/30 16:34)
WTCC(世界ツーリングカー選手権)に今年からワークスとしてフル参戦しているホンダが、第3ラウンドスロバキア戦において、予選およびレース1決勝で1位、2位、3位を独占するパーフェクトウインを実現した。
優勝したのはホンダのワークスチームであるHonda Team JASのエースドライバー ガブリエーレ・タルクィーニ選手で、2位にはチームメイトのティアゴ・モンテイロ選手、3位にはホンダのサテライトチーム ゼングーモータースポーツのノルベルト・ミケルズ選手。レース2でもタルクィーニはリバースグリッドで10位から追い上げ、見事3位に入り2戦連続表彰台を獲得した。
予選でも、決勝でも1-2-3を実現した、熟成が進んだホンダ シビックWTCC
昨年の10月に鈴鹿サーキットで行われたWTCC日本ラウンドにおいてデビューしたホンダのシビックWTCCは、昨年末に行われたマカオGPでの最終戦のレース2で初めての表彰台を獲得。今シーズンは昨年のチャンピオンチームであるシボレーの撤退により、事実上唯一のワークス参戦となっており、チャンピオン獲得が期待されている。
しかし、その出だしは決して順調とは言えないものだった。大雨となったイタリアのモンツアで行われた第1ラウンドでは、シボレーワークス撤退後、その母体となったRML(レイ・マロック・リミテッド)がプライベーターとして走らせるシボレークルーズに乗るイヴァン・ミューラー(2008年、2010年、2011年のWTCCチャンピオン)がレース1、レース2共に優勝し、ホンダはレース1で4位、レース2で3位に入るのがやっとという結果で、シーズン前の予想からするとやや期待外れの結果となっていた。その後、モロッコのマラケシュで行われた第2ラウンドでもレース1をタルクィーニ選手がポールからスタートしたが惜しくも2位に終わり、続いて行われたレース2ではリタイヤに終わるという結果になっていた。
第1ラウンド、第2ラウンドはやや低調な結果に終わったホンダ勢だが、第3ラウンドに向けて行った改良などが功を奏し、4月27日(現地時間)に行われた予選では、1位にタルクィーニ選手、2位にモンテイロ選手、3位にサテライトチームのミケルズ選手と、ホンダ シビックWTCCで上位3位までを独占するという結果を出した。
翌日に行われたレースでは、レース1で無難なスタートを切った3台は、何の危なげもなくそのままの順位でゴールに飛び込み、ホンダ車で表彰台を独占する結果となった。ホンダの車両がWTCCで優勝したのは2008年のイタリア イモラサーキットで行われたレースでジェームス・トンプソン選手が優勝して以来。ワークス体制として参戦してからは初優勝となる。
●WTCC第3ラウンド スロバキア戦レース1結果
順位 | 号車 | ドライバー | マシン |
---|---|---|---|
1 | 3 | ガブリエーレ・タルクィーニ | ホンダ |
2 | 18 | ティアゴ・モンテイロ | ホンダ |
3 | 5 | ノルベルト・ミケルズ | ホンダ |
4 | 12 | イヴァン・.ミュラー | シボレー |
5 | 15 | トム・コロネル | BMW |
6 | 14 | ジェームス.ナッシュ | シボレー |
シリーズでも2位に浮上し、悲願のチャンピオン獲得を目指すホンダ勢
続いて行われたレース2では、予選の上位10台までがリバースグリッド(1位が10番から、10位がポールからスタートすること)になっているルールにより、8位ミケルズ選手、9位モンテイロ選手、10位タルクィーニ選手の順でスタートすることになったホンダ勢だが、レース中には徐々に追い上げ、タルクィーニ選手が昨年のチャンピオンであるロブ・ハフ選手(セアト)を抜き3位に浮上、シリーズで直接のライバルとなるミューラー選手の背後につけたところでチェッカーを迎え、見事2戦連続表彰台を獲得した。モンテイロ選手は5位、ミケルズ選手は21位に終わった。ホンダのタルクィーニ選手はこの優勝と3位により、シリーズポイントを96に伸ばし、トップのミューラー選手の120に24ポイント差の2位に浮上することになった。
●WTCC第3ラウンド スロバキア戦レース2結果
順位 | 号車 | ドライバー | マシン |
---|---|---|---|
1 | 15 | トム・コロネル | BMW |
2 | 12 | イヴァン・.ミュラー | シボレー |
3 | 3 | ガブリエーレ・タルクィーニ | ホンダ |
4 | 1 | ロブ・ハフ | セアト |
5 | 18 | ティアゴ・モンテイロ | ホンダ |
6 | 74 | ぺぺ・オリオラ | セアト |
なお、WTCCの次戦は5月4日~5日に、ハンガリーのハンガロリンクで行われる予定。ホンダのサテライトチームであるゼングーモータースポーツのノルベルト・ミケルズ選手の地元レースであり、地元のファンに人気が高い同選手の活躍にも期待が集まっている。
WTCCは昨年同様に日本ラウンドが予定されており、今年は9月21日~22日の日程で三重県鈴鹿市の鈴鹿サーキット(http://www.suzukacircuit.jp/wtcc_s/)で行われる。5月25日より鈴鹿サーキットを運営するモビリティランドなどからチケットが販売される。