ニュース

ホンダ、ハイブリッド車から回収したレアアースをハイブリッド車用モーターに再利用

TDK、日本重化学工業と3社で循環ネットワークを構成

ホンダが目指すレアアース再利用の流れ
2013年6月18日発表

 本田技研工業は6月18日、ハイブリッド車用ニッケル水素バッテリーから抽出したレアアースを、ハイブリッド車用モーターの磁石に再利用する取り組みを、TDK、日本重化学工業と共同で推進していくことに合意したと発表した。

 ホンダは2012年4月から、使用済みのハイブリッド車用ニッケル水素バッテリーからレアアースを抽出して回収する活動をスタート。今年3月にはレアアースをさまざまな製品にそのまま加工できる、純度99%以上の金属状態で抽出する技術についても公開している。

 今回の発表では、これまで電池メーカーに出荷してハイブリッド車用ニッケル水素バッテリーに再利用してきたレアアースを、さらにTDKにも供給してハイブリッド車用モーターの磁石に再利用する取り組みがスタートすることになった。今後はバッテリーを販売店で回収するホンダ、解体してインゴッド状態までレアアースを回収する日本重化学工業、ハイブリッド車用モーターを生産するTDKの3社の共同で検討を進め、一定数の使用済みニッケル水素バッテリーが集まり次第、再利用を開始する。

 この取り組みにより、ホンダは今後もハイブリッド車などの低燃費車を開発することに加え、製品のリユース・リサイクルにつながるネットワークを強化してモビリティ社会全体による環境負荷低減を目指すとしている。

(編集部:佐久間 秀)