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トヨタ、2014年第3四半期決算を発表、累計の営業利益は1兆8559億円
2014年3月期の業績予想では営業利益2兆4000億円の見通し
(2014/2/5 14:44)
トヨタ自動車は2月4日、2014年3月期 第3四半期決算を発表した。
これによると、第3四半期の連結販売台数は前年同期比20万4000台増となる231万7000台。このうち日本は同6万4000台増の54万台。昨年同期にエコカー補助金の終了に伴う反動の影響があったが、今年は販売台数が回復して増加に転換した。
RAV4、カムリ、タンドラなどの販売が好調で、これらが牽引役となった北米は同6万台増となる66万4000台。欧州は同3万2000台増となる22万3000台、中南米、オセアニア、アフリカなどのエリアでは同5万4000台増の46万8000台となったが、アジア圏ではインドネシアなどで販売台数が増加したものの、タイで自動車購入税減税が終了するなどのマイナス要因もあり同6000台減となる42万2000台となった。
第3四半期(10月~12月)の売上高は6兆5850億円(前年同期比23.8増)、営業利益は6005億円(381.3%増)、純利益は5254億円(425.9%増)。第3四半期の累計(4月~12月)では、売上高19兆1225億円(同17.8%増)、営業利益1兆8559億円(同126.8%増)、純利益1兆5260億円(同135.4%増)となっている。為替レートは1ドル100円(前年同期は81円)。好調の要因としては、為替変動の影響や販売台数増加などの営業面の努力と、取引先と一体となった原価改善活動などが収益に貢献しているとした。また、北米では昨年同期に訴訟和解による賠償金の支払いが盛り込まれていたため、今回は大幅な増益になった。
2014年3月期通期見通しは、連結販売台数が910万台で前回(2014年3月期 第2四半期決算発表時)と同じだが、日本ではハリアー、ノア、ハイブリッド車などが好調で5万台増の228万台を見込んでいる。一方、海外では前回見通しより5万台減を見込んでおり、市場環境を注視しながら動的な販売対策を施すという。同連結決算では、売上高は5000億円増の25兆5000億円、営業利益は2000億円増の2兆4000億円、純利益は2300億円増の1兆9000億円とした。為替レートは1ドル100円。
質疑応答では米国の量的緩和策縮小についての質問がされたが、これについてトヨタ自動車常務執行役員の佐々木卓夫氏は、「現在の状況が各国の実体経済にどう影響するのか不安定要素が読みづらい。しっかり見極めて的確な対応を取りたい。また、色々な動きに一喜一憂せず、中長期のトレンドで持続的な成長ができるように今必要なことを仕込んで行くのが大事。設備投資では、研究開発費は前年度に比べて今期は1000億円弱増えており、先行技術など必要なところには投資を行っていく」などとコメントした。
利益の国内への還元については、「設備投資としては工場を作るということだけでなく、多治見(岐阜県多治見市)に営業マンのトレーニングセンターを作ったり、ハイブリッド系の共同開発など色々な投資をしている。設備投資費の大半は日本国内で使われており、日本で新しい技術を開発して日本発信でやっていきたい。賃上げについてはまだ組合から申し入れが入る前なのでコメントはできないが、真摯に対応したい。豊田社長は業績がよければ税金として国に納めるし、従業員にも還元すると述べており、そうした姿勢は当然なことでありきちんと考えていきたい」と語った。