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光岡自動車、“原点回帰”で最後を飾る限定車「ファイナル オロチ」5台を発売

日本橋三越との初コラボ限定車「ビュート ミヤビ」も20台を販売

オロチ最後の限定車、ビュートの三越コラボ限定車を同時発売
2014年4月25日発売

ファイナル オロチ:1270万円

ビュート ミヤビ:397万4400円~413万1000円

 光岡自動車は、ファッションスーパーカーの「オロチ」の最終限定車「ファイナル オロチ」、クラシックデザインのファッションカー「ビュート」の三越オリジナル限定車「ビュート ミヤビ」を4月25日に発売する。ファイナル オロチは5台限定で1270万円、ビュート ミヤビは20台限定で397万4400円~413万1000円。

ファイナル オロチ
ビュート ミヤビ

 オロチは2001年の東京モーターショーに光岡が初出展したときにコンセプトカーとして公開されたモデル。大胆で夢のある内外装デザインが大きな反響を呼び、2007年4月に販売が開始された。このリリースからの7年間でベースモデルのほか、さらに個性を際立たせた限定車なども販売してきたが、法規対応やパーツ供給などの変化を受け、この最終限定車をもって生産を終了することになった。

 また、日産自動車のコンパクトカー「マーチ」をベースに、ハッチバックスタイルから独立したトランクを持つセダンボディーに変更し、内外装をクラシカルなデザインに生まれ変わらせたファッションカーのビュートでも、光岡と日本橋三越本店がコラボレーションし、日本橋三越本店内の新しい複合コンセプトショップ「Hajimarino cafe(はじまりのカフェ)」に光岡が出展することを受けた限定車を用意。はじまりのカフェのコンセプトと三越が持つイメージをビュートに与え、ビュートの最高級バージョンとして仕上げられている。

日本橋三越本店1階で行われた発表会でアンベール

 4月23日に開店前の日本橋三越本店で開催されたプレス発表会では、限定車2台のアンベールが執り行われたほか、まず光岡自動車 代表取締役社長の光岡章夫氏がスピーチを実施。発表会の会場を提供してくれた三越に対して感謝の言葉を述べ、このきっかけになった三越オリジナル限定車のビュート ミヤビについて「三越様と入念なチェックを繰り返してようやくつくり上げることができた商品です」と紹介。また、オロチはこの最終限定車を9月までに5台を生産して歴史に幕を下ろすことを語り、「このクルマは2000年にデザインを起こして、2001年の東京モーターショー出品、2006年に六本木ヒルズで行った発表会など、長い期間にいろいろな思い出があります。最後のモデルをこのような場所で発表できることはなにかの縁かと思いますが、私たち光岡自動車は、これからもみなさんを驚かせるような、わくわくどきどきするようなクルマを今後も作っていきますのでよろしくお願いいたします」とコメントした。

 また、三越伊勢丹 三越日本橋本店 ソリューション営業部 営業部長 塩野賢治氏は、三越が今から110年前に「デパートメントストア宣言」を行って日本で初めてとなるデパートをつくり上げ、そして先月、新たなデパートの姿を求めて「カルチャーリゾート百貨店宣言」をしたことを紹介。「ファッション百貨店」から「カルチャー百貨店」の道を歩み始め、この第1弾として3月26日に新型コンセプトショップであるはじまりのカフェをオープンさせており、さらにここで“大人の自由時間”をテーマにしたポップアップショップを展開。光岡自動車がこのポップアップショップにコラボレーションして出展することを説明した。

 塩野氏は、今回の三越オリジナル限定車は機能性を追求した一般的な量産車と異なり、職人が手作りする仕立てのよさ、風合いなどを大切にしたモデルとなっており、大量生産される自動車では体験できない初めてのカーライフを紹介したいとコンセプトを紹介している。

光岡自動車 代表取締役社長 光岡章夫氏
三越伊勢丹 三越日本橋本店 ソリューション営業部 営業部長 塩野賢治氏

 車両の詳細解説は、ファッションスーパーカーであるオロチの生みの親であり、現在は光岡自動車 開発課 課長の肩書で光岡車のデザイン全般を担当している青木孝憲氏が実施。ビュート ミヤビは、日本橋三越本店にあるはじまりのカフェのコラボレーションテーマで、光岡の「大量生産される自動車にはない体験ができる手作りのクルマ」という個性を際立たせる“個性的でスタイリッシュな初めてのカーライフ”というコンセプトで企画されている。光岡のクルマづくりではすべての工程を手作りで行っており、作業開始から完成までおよそ40日かかり、ゆっくりとていねいに、1日1台というペースで作り上げているという。そんな光岡車は単なる移動の道具ではなく、愛着が持てる相棒のような1台だと紹介している。

 また、ファイナル オロチの車両解説の前には、自らが手がけたオロチを購入してくれたユーザーに心から感謝したいと述べ、さらに生産にあたって協力してくれたパーツサプライヤーなどに対しても御礼の言葉を口にしている。ファイナル オロチでは「初期のコンセプトに近い、より純粋なオロチを味わってもらいたい」という開発コンセプトを設定し、ボディーカラーにはオロチのボディーデザインが持つ妖艶さを表現してきた「不夜王(パープル)」、白蛇を連想させる「ゴールドパール」の2色を用意。内装色もそれぞれ別に設定し、不夜王ではアッシュグレーを基調にパープルをアクセントに使用してオロチのダークなイメージを強調。ゴールドパールではアッシュグレーとダークレッドのコンビネーションを採用し、中性的で色気のある雰囲気に仕上げていると説明している。

 この限定車2モデルは、日本橋三越本店の本館1階南口で4月26日~27日、5月3日~6日(各日10時~19時)のスケジュールで特別展示されている。

「私たちは、小さいながらも自動車メーカーとして“フラグシップになるスーパーカーを自分たちで作りたい”という思いから開発をスタートしました」と開発経緯を語る光岡自動車 開発課 課長 青木孝憲氏
青木氏はファイナル オロチのコンセプトを「初期のコンセプトに近い、より純粋なオロチを味わっていただきたいと考えました」と解説

ファイナル オロチ

 不夜王が2台、ゴールドパールが3台の合計5台を先着順で限定販売する。エクステリアデザインではフロントリップスポイラー、リアウイング、専用設定の19インチアルミホイールなどを装着している。

わずか5台が販売されるオロチの最終限定車「ファイナル オロチ」
特徴的なヘッドライト
フロントリップスポイラーを装着
専用19インチアルミホイール
左右で分割する独自のスタイルのリアウイングを装備
V型6気筒DOHC 3.3リッターエンジンと5速ATを組み合わせるパワートレーン
内装のアクセントにパープルを使用する

ビュート ミヤビ

 ビュートの最上級グレードである12LXをベースに、2WD(FF)と4WDを設定するビュート ミヤビ。価格は2WD車が397万4400円、4WD車が413万1000円。三越に来店する顧客のライフスタイルや求める品質に合わせ、厳選した素材の数々を使用。インテリアの各種表皮にはスコットランド製の専用カレドニアンレザーを採用。外観でもフロントグリルやCピラーに光岡車でこれまでにも使われてきている人工宝石「京都オパール」を用いた専用バッヂを装着している。

ボディーカラーは「クリーミーホワイト」のみ。15インチアルミホイール+175/60 R15 81Hタイヤを設定
ブルーを中心にカラフルに輝く京都オパールを使った専用グリルバッヂ、専用Cピラーエンブレムなどを装着
遊び心の表現として、専用キーチャームセットも用意している
ボディーカラーとコーディネートしたホワイトのインパネ加飾には京都オパールを使った社名ロゴを装着。ブロンズ色のラインは1台1台職人が手作業で施す
専用カレドニアンレザーのシートにはホワイトのパイピングをアクセントに設置
ドアトリムにもカレドニアンレザーを採用。レース生地のリアカーテンを標準装備
車両の発表会のあとには、日本橋三越本店 本館7階で行われるはじまりのカフェの紹介も実施。光岡の展示エリアでは、クルマを中心にしたライフスタイルの提案や、光岡車で使われているパーツ、デザインスケッチなどを展示している
光岡と同じ富山のメーカーが生産しているというファイナル オロチの19インチアルミホイール
「当社のクルマはメッキ加飾などが多いので、日ごろはあまり触れる雰囲気ではないかもしれませんが、ここの展示品は自由に触って質感などを確認して下さい」と語る青木氏
クレイモデルの体験コーナーも用意。青木氏は「指先でクルマをデザインする感覚を楽しんでほしい」とコメント
オロチのヘッドライトユニット
ビュート ミヤビの専用グリルバッヂと京都オパールの原石も展示されている

(編集部:佐久間 秀)