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ランボルギーニ、イタリア国家警察に「ウラカン LP610-4 ポリツィア」を寄贈

最高出力610HP、最高速325km/hを誇る3代目“スーパーパトカー”

“ブルー・ポリツィア”塗装を施された「ウラカン LP610-4 ポリツィア」
2014年5月22日(現地時間)発表

 伊アウトモビリ・ランボルギーニは5月22日(現地時間)、イタリア国家警察に最新スーパースポーツカーの警察用モデル「ウラカン LP610-4 ポリツィア」を寄贈。ローマの「Museo delle Auto Storiche della Polizia di Stato(イタリア国家警察ポリスカー博物館)」で行われた式典で、アウトモビリ・ランボルギーニ 社長兼CEOのステファン・ヴィンケルマン氏からイタリア国家警察 長官のアレッサンドロ・パンサ氏に車両が引き渡された。

 これまでにも同社は、2004年に第1世代ガヤルド、2008年に第2世代ガヤルドをイタリア国家警察に納車しており、今回のウラカンは3代目となる。ベースとなっているウラカン LP610-4は新開発のV型10気筒5.2リッターエンジンを搭載。最高出力610HP、最大トルク560Nmを発生し、0-100km/h加速は3.2秒、0-200km/hは9.9秒、最高速325km/hとなっている。

 外観では、ブルーをベースにホワイトのストライプとレタリングで彩る“ブルー・ポリツィア”にボディーカラーを変更。きわめて高い車両速度に対応するため、空力学において最適化されたパトカーランプをルーフに設置し、ボディーのフロント、サイド、リアにもホワイトのLEDランプを追加。車両の前後には“聞き逃しようのない明確な警告音を発する”というサイレン4個を装着している。

 車内の装備では、伝統的な手持ち式の停止札である「パレッタ」や警察無線、ガン・ホルスターといった昔ながらの備品に加え、GPS、ビデオシステム、録音機器などを組み合わせた最新機材「証拠ビデオ・データ・システム」も搭載されている。このシステムでは、車内の警察官が“疑わしいドライバー”について警告を受けた場合、証拠ビデオ・データ・システムを起動させて自車の位置、移動方向、移動速度を記録。ここで得た結果を通信傍受前の距離と時間に組み合わせることで、追跡対象車両の速度を正確に測定できる仕組みとなっている。さらにこのシステムは無線データ伝送システムを備え、リアルタイムで管轄の警察署に映像を転送。管轄署ではビデオを保存しつつ“自動ナンバープレート解析”に使用し、車両が盗難車だった場合にも速やかに特定可能という。

 このほか、ローマ警察で使用された第1世代ガヤルドは14万kmを走行、ボローニャ警察で使用された第2世代ガヤルドは11万km以上を走行したが、どちらのガヤルドも通常の修理・点検以外で大きな修理が必要になったことはないとしており、イタリア国家警察はランボルギーニモデルに大きな信用を寄せている。また、第2世代ガヤルドからは通常のパトロール任務に加えて救急医療輸送任務にも従事しており、新しいウラカン LP610-4 ポリツィアでも、車両前方のラゲッジ・コンパートメントにドナー臓器を安全に移送できる特別仕様の冷蔵システムを搭載。さらに非常緊急事態に備える救命用の除細動器(AED)も載せている。

 イタリア国家警察は、ランボルギーニのパトカーが高速道路を走っていることの存在感と認知度により、事故や違反に対して大きな抑止力になっていると高く評価している。

(編集部:佐久間 秀)