ニュース

NEXCO東日本、「長期ビジョン2025」と「中期経営計画(平成26~28年度)」策定

「今後10年のグループのありようを示す」と

左から、NEXCO東日本 管理事業本部長 長尾哲氏、NEXCO東日本 代表取締役社長 廣瀨博氏、NEXCO東日本 事業開発本部長 鹿島幹男氏
2014年5月29日開催

 NEXCO東日本(東日本高速道路)は5月29日、6月度の定例記者会見を開催。同日発表した「長期ビジョン2025」と「中期経営計画(平成26~28年度)」のほか、高速道路の「安全・安心」確保を目指す「SMH(スマートメンテナンスハイウェイ)構想」について詳細説明が行われた。

「長期ビジョン2025」と「中期経営計画(平成26~28年度)」

 「長期ビジョン2025」は、「国民から信頼されている企業」「お客さまに必要とされている企業」「地域社会の期待に応えている企業」「国際社会から認められている企業」「社員がやりがいを実感している企業」の5項目から成り立っている。廣瀨博社長は、これらを「少子高齢化、人口減少、厳しい国家財政、インフラの老朽化など、グループを取り巻く事業環境の変革期を迎える中、高速道路会社として目指すべき姿として示した」といい、10年後のグループ全体の方向性を表している。

 「中期経営計画(平成26~28年度)」は、2014年~2016年度の料金収入など近い将来の財務計数計画。これによると、料金収入は6986億円(2014年度)から7426億円(2016年度)へ、道路資産賃貸料は4779億円から5089億円へ伸び、新規開通延長も3年間で144km見込んでいる。

 新規開通として予定されているのは、圏央道(首都圏中央連絡自動車道) 桶川北本IC(インターチェンジ)~白岡菖蒲IC(2014年度)、同 久喜白岡JCT(ジャンクション)~境古河IC(2014年度)、同 境古河IC~つくば中央IC(2015年度)、同 神崎~大栄JCT(2014年度)、常磐自動車道 相馬IC~山元IC、同 常磐富岡IC~南相馬IC、東関東自動車道 鉾田~茨城空港北ICなどがある。商業施設についても、3年間でPasar(パサール)を1個所開業、2個所事業着手するほか、テーマ型施設ドラマチックエリアは5個所開業していく。

 道路のメンテナンスについては、SMH構想によりICT技術を活用することで、より高度な道路管理を行い、効率的な補修を実施する。高速道路の更新財源を確保するため料金の徴収期間の満了の日を2050年から2065年へと15年延長する改正道路整備特別措置法が国会で成立しており、この15年延長によって得られた資金も道路補修に活用されていく。

SMH構想の業務サイクルイメージ

4月の営業概要

 4月の通行台数、料金収入の速報値は、通行台数が1日平均268万5000台(対前年比0%増)、料金収入が597億8200万円(15.0%増)となった。通行台数が前年と変わらないのに料金収入が大幅に伸びているのは、4月から導入された平日朝夕割引の還元が翌月になるためと、3月で終了した割引があるため。SA(サービスエリア)/PA(パーキングエリア)の売上高は111億1500万円(対前年比4.0%減)となった。

(編集部:谷川 潔)