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トヨタ、童夢所有の風洞について購入交渉を開始

レース車両の空力開発をより効果的に進めることが可能に。量産車へのフィードバックも

2015年に発売を予定しているレクサス RC F GT3レース車両のコンセプトモデル
2014年8月8日発表

 トヨタ自動車は8月8日、童夢が所有する風洞の購入に関して、今後、両社が交渉を開始することで合意に至ったと発表した。

 童夢のリリースによると、同社の代表取締役特別顧問である林みのる氏が2015年度で引退することを表明し、現在、事業内容について収束を図っている段階という。その一環として、2013年に童夢の子会社である童夢カーボン・マジックを東レに売却、続いて風洞実験設備の売却も検討していたところ、以前から風洞実験設備を利用していたトヨタテクノクラフトを通じて、トヨタと売買についての交渉を開始することになったと説明されている。

 トヨタとしては、童夢の風洞実験設備を購入することでSUPER GT GT500クラスに参戦するレクサス RC Fや、来年発売を予定しているレクサス RC F GT3レース車両などの空力開発をより効果的に進めることが可能になる。さらに、その開発を通じての人材育成や、得られたノウハウを量産車にフィードバックする構え。

(編集部:小林 隆)