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シャープ、「液晶技術説明会」を開催しルームミラー型「ミラーディスプレイ」を展示
車載液晶事業など「BtoBtoB(非コンシューマ向け)」の比重を高める
(2015/2/13 18:15)
- 2015年2月13日開催
シャープは2月13日、大阪本社にて決算内容をふまえた「液晶技術説明会」を報道陣向けに開催。この中で、車載液晶事業など「BtoBtoB(非コンシューマ向け)」の比重を中長期的に高めるとしたほか、一部商談向けにのみ展示していたルームミラー型「ミラーディスプレイ」を公開した。
シャープはAV Watchでお届けしているとおり、2014年通期の営業利益を500億円減で500億円の黒字、純利益を300億円の黒字から300億円の赤字へと修正している。
シャープ、'14年度通期で300億円の赤字に。TVや液晶が苦戦(AV Watch)
http://av.watch.impress.co.jp/docs/news/20150203_686611.html
液晶テレビやエネルギーソリューションの販売減少や、中小型液晶の価格下落などが響き、収益が悪化したことを、下方修正の理由として挙げている。
そのため、液晶事業のポートフォリオを、ボラティリティリスクの高い「BtoBtoC」の依存度軽減。中長期的には車載、IA、医療など社会インフラ等を中心とした「BtoBtoB(非コンシューマ向け)」事業の比重を拡大していくという。
そのBtoBtoB関連液晶として挙げられた車載ディスプレイは、バックモニターミラーディスプレイ、インパネディスプレイ、ヘッドアップディスプレイ、センターインフォメーションディスプレイ、リアシートモニター、ディスプレイオーディオなどのジャンルを提示。2018年には市場規模として、金額ベースでは5805億円(2014年比、130%)、台数ベースで1億2500万台(同140%)になるという。
この拡大する市場の中で、IGZOディスプレイやMEMS-IGZOディスプレイ、FFD(フリーフォームディスプレィ)など、シャープ独自の技術によって、人にやさしい、安全・快適・使いやすい車の実現に貢献していくとした。
この液晶技術説明会においては、FFDやMEMS-IGZOディスプレイなどすでに日本の報道陣向けには公開ずみのディスプレイのほか、一部商談向けのみに展示していたルームミラー型「ミラーディスプレイ」を公開。このミラーディスプレイは、電源OFF時はミラー(鏡)として使えるほか、電源ON時は「バックモニター」「情報モニター」「映像モニター」として使用可能。新規の高透過ミラーにより、ディスプレイ輝度も高いものとなっている。
高級車やスポーツカーにおいて、各種ディスプレイを用いたデジタルコクピットの導入は始まっているが、シャープはその中で表示デバイスの分野を狙っていく。シャープの液晶は高品位なだけに、技術開発競争、価格競争を勝ち抜き、多くのクルマに搭載されていくのを期待したい。