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スズキ、ターボエンジン&5速AGS搭載の「アルト ターボRS」、129万3840円から

高剛性ボディー、専用サス&ブレーキなども採用して“心躍らせる気持ちのよい走り”を実現

2015年3月11日発売

129万3840円(2WD)

140万5080円(4WD)

 スズキは3月11日、「アルト」のスポーツバージョン「アルト ターボRS」を発売した。価格は2WD(FF)が129万3840円、4WDが140万5080円。

モデルエンジン変速機駆動方式価格
アルト ターボRS直列3気筒DOHC 0.66リッター ターボ5速AGS(5速AMT)2WD(FF)1,293,840円
4WD1,405,080円
アルト ターボRSのボディーカラーは「ブルーイッシュブラックパール3」「パールホワイト」「ピュアレッド」の3色を用意(パールホワイトは2万1600円高)。ボディーサイドのデカールの色はブルーイッシュブラックパール3とパールホワイトが赤、ピュアレッドが黒となる
アルト ターボRSのスケッチ

 商品コンセプトに「目指したのは、心躍らせる気持ちのよい走り~すべては心からクルマを楽しんでいただくために~」を掲げ、2014年12月に発売したアルトをベースに直列3気筒DOHC 0.66リッターターボ「R06A」エンジンを搭載したスポーツバージョン。「R06A」のターボエンジンは従来からあるが、アルト ターボRSでは低速域からのトルク感や力強い加速感を実現するため改良が施された。

 具体的には、高タンブル吸気ポートの採用による急速燃焼により、ノッキングを回避しつつ低中速のトルクおよび最大トルクを向上。また、タービンのガス流速向上などによってターボラグを約20%抑え、過給レスポンスの向上が図られた。これにより、従来の「R06A」ターボから最高出力は変わらないものの、最大トルクを95Nm(9.7kgm)/3000rpmから98Nm(10.0kgm)/3000rpmに引き上げることに成功。アイドリングストップシステムも備え、JC08モード燃費は2WD車が25.6km/L、4WD車が24.6km/L。燃費基準はともに2015年度+10%/2020年度を達成し、エコカー減税率は取得税が80%(3月まで)と60%(4月以降)、重量税が75%(4月まで)と50%(5月以降)となっている。

 トランスミッションは5速AGS(オートギヤシフト)のみの展開だが、専用の変速チューニングが行われるとともに、スポーツドライビングも楽しめる5速マニュアルモード付パドルシフトを備えている。

走りのパフォーマンスが感じられるデザインが与えれたアルト ターボRSのエクステリア。ヘッドランプガーニッシュやフロントバンパーアッパーガーニッシュはメッキ加飾により上質感が高められた
フロントバンパーのロアガーニッシュに赤いアクセントが与えられている。フォグランプも標準装備
ヘッドランプはディスチャージ式(オートライト付)を採用
専用のパターン設計により高い剛性を確保するブリヂストン製スポーツタイヤ「ポテンザ RE050A」(タイヤサイズ:165/55 R15 75V)を装備
ボディーサイドに「TURBO RS」の文字が入るデカールを装着
バックドアガーニッシュにもメッキ加飾が入る
メッキリアバンパーガーニッシュを採用。リアバンパーロアスポイラーにも赤いアクセントが入る
ルーフエンドスポイラー(レッド)を装備

 また、アルト ターボRSではボディーの高剛性化も図られ、車体のねじり剛性を高めるストラットタワーバーや高剛性のフロントバンパーメンバーの装着に加え、カウルフロントパネル、サスペンションアッパー部のブラケットやエクステンションの板厚アップを実施。これにより、標準車のアルトからねじり剛性を5%、ストラット取付部の横剛性を14%高めることに成功した。さらにBピラーやリアゲートといった開口部の広い個所には30点にもおよぶスポット溶接の打ち増しが行われ、操縦安定性と応答性も高められている。

 一方、足まわりにも専用チューニングが施され、ショックアブソーバーは前後とも専用のKYB(カヤバ)製を採用。フロントストラットではシリンダーとロッドのサイズを太くして剛性感を高め、リアアブソーバーは専用バルブによりピストンのフリクションを低減してサスペンションの動き出しをスムーズにした。さらにショックアブソーバーの減衰力特性も変更し、しなやかでバネ上がフラットな乗り心地と操縦安定性を両立させている。

 そのほかにも、13インチベンチレーテッドディスクブレーキ(フロント)を装備するとともに、専用のパターン設計で高い剛性を確保するブリヂストン製スポーツタイヤ「ポテンザ RE050A」(タイヤサイズ:165/55 R15 75V)に、アルト ターボRS専用に切削加工が施されたENKEI製「all one」を組み合わせている。

黒を基調に赤色のアクセントが与えられたインテリア。レッドステッチ入りの本革巻きステアリングをはじめ、5速マニュアルモード付パドルシフトを装着。エアコンサイドルーバーリング、エアコンセンタールーバーなどには赤いアクセントが入る
レッドステッチ入りのシートも専用品。フロントシートでは形状が見直され、ショルダー部までのサポート性を高めるとともに、シートクッションのヒップ、大腿部のサポート性を向上。また、運転席にシートヒーターを標準装備(4WD車は助手席にも装備)したほか、エンジン始動直後でも暖かい風を出すことが可能という「PTC(Positive Temperature Coefficient)ヒーター」を4WD車に採用
タコメーター付3連メーターを装備。マルチインフォメーションディスプレイではアイドリングストップ節約燃料、アンドリングストップ時間、エコスコア、瞬間燃費、平均燃費、航続可能距離などを確認できる

主要諸元(アルトXとの比較)

車種アルト ターボRSアルトX
駆動方式2WD(FF)2WD(FF)
全長×全幅×全高[mm]3395×1475×1500
ホイールベース[mm]2460
前後トレッド[mm]1295/1300
最低地上高[mm]155
室内長×室内幅×室内高[mm]2040×1255×1215
エンジン直列3気筒DOHC 0.66リッター ターボ直列3気筒DOHC 0.66リッター
最高出力47kW(64PS)/6000rpm38kW(52PS)/6500rpm
最大トルク98Nm(10.0kgm)/300063Nm(6.4kgm)/4000
使用燃料無鉛レギュラー
トランスミッション5速AGS(5速AMT)CVT
JC08モード燃費[km/L]25.6(4WDは24.6)37.0(4WDは33.2)
定員[名]4
重量[kg]670(4WDは720)650(4WDは700)
ステアリング形式ラック&ピニオン
前/後サスペンションマクファーソンストラット/トーションビーム(4WD:ITL)
主ブレーキ形式ベンチレーテッドディスク/リーディング・トレーリングディスク/リーディング・トレーリング
タイヤ165/55 R15 75V165/55 R15 75V

(編集部:小林 隆)