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ハーレーダビッドソン、店舗機能を拡充する「ストアデザインプロジェクト」の展開を加速
2月にリニューアルオープンした「ハーレーダビッドソン三鷹」を現地視察
(2015/6/12 22:01)
- 2015年6月12日開催
ハーレーダビッドソン ジャパン(HDJ)は6月12日、今年2月に移転リニューアルオープンした「ハーレーダビッドソン三鷹」の現地視察など、同社の店舗作りの取り組みについて説明する「ストアデザインプロジェクト プレスカンファレンス」を開催した。
現在、ハーレーダビッドソン ジャパンでは、国内におけるハーレーの保有台数が20万台を超えたことをふまえ、正規販売代理店に向けて店舗設備の更新や、ショールームやサービス工場等のキャパシティ拡大を推進する「ストアデザインプロジェクト」を展開している。
現地視察が行われた「ハーレーダビッドソン三鷹」は、「ハーレーダビッドソン東村山」と「ハーレーダビッドソン調布」を統合して新たな店舗としてリニューアルオープンした店舗。
リニューアルオープンした三鷹店は、ショールーム機能に加え、アパレル用品の販売コーナーやカスタマイズ用品のフィッティングコーナなどを用意。また、ピットには6つの作業スペースを確保し、部品のストックヤードも大きく設け、トライクを測定できるシャシーダイナモの装備など、サービス工場の拡充も行っている。
ハーレーダビッドソン三鷹を運営するモト・ギャルソン代表取締役社長の大坪政俊氏は「旧店舗では、売り上げの6割が新車や中古車の販売に頼っていましたが、新店舗となって修理やパーツの売り上げが7割近くになるなど、売り上げ構成が変わってきました」と話した。
また、「今回のリニューアルにより新規のお客さんが増え、サービス工場の売り上げも上がってきましたので、新しいメカニックをもう1人増やそうとしています」と、そのリニューアル効果を話した。
2011年から取り組みを開始した「ストアデザインプロジェクト」について、ハーレーダビッドソン ジャパン フィールドオペレーションズ ディレクター 平田寿樹氏からは、全国に123ある販売拠点のうち、既に50拠点が導入済みであることが示された。導入済み店舗では既存店と比べて、来店客数の伸び率が114%、新車販売の伸び率が120%ほどの効果があるとして、2015年はペースを加速して、2014年比で2倍程度の店舗で実施予定であることが明かされた。
「ストアデザインプロジェクト」を実施するうえで、ショールームやサービス工場の大きさに関しては、販売している台数や地域によりクリアすべき店舗面積、サービスや販売に何名のスタッフを配置するのかなどの基準が定められるというが、最終的には、オーナーが想像する店舗イメージに沿って店舗改装が進められ、オーナー独自の個性がありながら、ハーレーの世界観を持つ店舗設計が行われるという。
ハーレーダビッドソン ジャパン 代表取締役社長のスチュワート・ファレル氏は、「ディーラーのある地域や販売している台数によって、アフターサービスにどれだけの需要があるのか異なってきますが、サービス工場の部分に関してはしっかり毎日稼働することを狙っています」と、ディーラー経営に関わる工場の稼働率を保つことにリニューアルのポイントがあることを示した。
また、ファレル氏は「我々は、ディーラー向けに様々なトレーニングプログラムを用意しており、リーダーシップ向け、テクニシャン向けなど、ディーラービジネスをカバーできるプログラムを用意してます。ハーレーの特色としては、バイクだけでなくサービスやウェア、ファイナンスの知識、すべての知識が必要となってきますので、それらを複合したプログラムになっています」と、ディーラー向けのサポート体制の充実を示した。
今後の「ストアデザインプロジェクト」の展開に関して、ファレル氏は「もちろん、もっと台数を売っていきたい気持ちもありますが、今注力しているのはセールスの増加というより、お客様にどういった体験を提供できるかにフォーカスしています。そういったサービスの充実に伴って台数は向上していくでしょう」と、今後の販売に対する意気込みを語った。