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トヨタ、2016年3月期の売上高を3000億円上方修正して27兆8000億円に

2016年3月期第1四半期決算発表会

2015年8月4日発表

 トヨタ自動車は8月4日、2016年3月期 第1四半期決算を発表。売上高は6兆9876億4800万円(前年同期比9.3%増)、営業利益は7560億100万円(同9.1%増)、純利益は6463億9400万円(同10.0%増)となった。

 営業利益の増益要因としては、為替変動の影響が1450億円、原価改善の努力が600億円。一方、減益要因としては、諸経費の増加ほかが950億円、販売面での影響が300億円、その他の要因が168億円とした。

 また、第1四半期における日本と海外を合わせた自動車の連結販売台数は、211万4000台と前年同期比で12万7000台(5.7%)の減少。日本での販売台数については、47万台と前年同期比で3万6000台(7.1%)の減少。海外においても164万4000台と、同9万1000台(5.3%)の減少だった。

 地域別にみると、日本は前年同期比3万6000台減少となる47万台、北米は同1万9000台増の72万9000台、欧州は同1000台減の20万6000台。アジア地域は同5万7000台の減少となる32万8000台。その他地域は、同5万2000台減少となる38万1000台であった。

 決算発表会に出席した同社常務役員の大竹哲也氏は、販売台数の減少についてタイやインドネシアなどアジア市場の低迷の影響があったことを挙げた。

 今後、2015年後半にタイで新型車「ハイラックス」「フォーチュナー」を販売開始して他の地域でも順次展開。カナダや九州工場でのレクサス「RX」生産開始や、年内にはTNGA第1弾モデルを市場に導入。さらに、中国では現地製ハイブリッドユニット搭載モデル「カローラ」「レビン」を導入予定であることを示し、2016年3月期の連結販売台数は、前回予想から5万台増加となる895万台を見込む。

 大竹氏は「新製品の切り替え発売に向けた準備を進め、販売台数の上積みを目指すとともに、引き続き、台当たりの利益の改善、固定費の調整等により収益構造改善に取り組む」とし、2016年3月期通期の見通しは、売上高を前回見通しより3000億円増となる27兆8000億円に上方修正。一方、営業利益は2兆8000億円、純利益は2兆2500億円と前回見通しを据え置いた。

2016年3月期 第1四半期決算のプレゼンテーション資料

(編集部:椿山和雄)