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自工会、「スバル 360」「ホンダ S660」など新旧の名車81台が走行した「東京モーターショー60周年記念パレード」
トヨタ 豊田社長はWRCレプリカ「セリカ GT-Four」を、マツダ 小飼社長は「コスモスポーツ」をドライブ
(2015/10/24 22:14)
- 2015年10月24日開催
日本自動車工業会(自工会)は10月24日、10月29日~11月8日(プレスデー:10月28日~29日、プレビューデー:10月29日、一般公開日:10月30日~11月8日)の期間に東京ビッグサイト(東京都江東区有明)で開催する「第44回東京モーターショー2015」と連動する「東京モーターショー60周年記念パレード」を東京都内で開催した。
この記念パレードでは、1954年に「第1回全日本自動車ショウ」が東京都の日比谷公園で行われ、名称や開催地を変えつつも続けられてきた東京モーターショーが2014年で60周年を迎えたことを祝い、各時代の自動車界にその名を刻む2・4輪の名車全81台を用意。各自動車メーカーのトップや一般のオーナードライバーなどが運転を担当し、発祥の地である日比谷公園を起点にパレード走行が実施された。
スタート地点となった銀座みゆき通りではオープニングセレモニーを実施。セレモニー冒頭で主催者挨拶を行った自工会 会長の池史彦氏は「東京モーターショーは数えること60周年を超えたということで、人間の年齢で言うと還暦を迎えました。この60年間の歴史を振り返るため、すばらしいクルマに今日はたくさん集まってもらいました。もう見ただけで私は興奮してしまうほどです。(参加する)各社でモータリゼーションに彩りを与えてきた名車を持っていますが、今回のパレードは公道です。つまり、ナンバープレートがない車両は走れません。そこで今日はたくさんのビンテージカーオーナーのみなさんに参加していただきました。今日行われるパレードは、このモータリゼーションの歴史を飾ってきた名車を今日まで大事にしてきて、ちゃんと走れる状態で愛し続けてきたオーナーのみなさんが主役だと思っています。ここに集まったメーカーの代表の1人としても、古いクルマではもう50年以上という車両を愛して、今でもナンバープレートを取得して走っていただけている姿に感極まる思いです」とコメント。
また、「このパレードの先には、今後の10年、20年、30年先にビンテージになっていく『あのときのクルマはよかったな』と言われるようなクルマを、来週から始まる東京モーターショーで自信を持って並べさせていただきます。今日はそのモーターショーへの前哨戦ということで過去を振り返りますが、今年のモーターショーは『テクノロジーとファンタジー』がテーマです。今日はまず懐古的に昔を思い出し、ファンタジーな気持ちに浸りながらここにいるみんなでパレードを楽しみたいと思います」と語り、間近に迫った東京モーターショー2015についてアピールした。
続いて共催者を代表して、日本自動車輸入組合(JAIA)理事長のペーター・クロンシュナーブル氏が登壇。クロンシュナーブル氏は「東京モーターショーが、この日比谷の地で『全日本自動車ショウ』として誕生し、このたび60周年を迎えたことを心からお喜び申し上げます。この60年のあいだに飛躍的な発展を遂げ、今や世界の産業を牽引する日本の自動車産業に対して最大限の敬意を表します。当組合(JAIA)は本年で設立50周年を迎えます。そして2011年から東京モーターショーの共催団体として参画しております。組合各社は各国の文化に育まれたさまざまなブランドを日本のお客さまに紹介し、自動車を楽しむ機会を広げることで、日本の自動車市場、そして東京モーターショーの発展に貢献できるようこれからも努めていきます」と述べている。
この挨拶に続き、両氏と自工会に加盟する会員13社の代表などにより、紙テープによって設定されたゲートを両サイドに開く「ゲートオープンセレモニー」を実施。ゲストとして招かれ、自身もヤマハ発動機の「BOLT-R」でパレードに参加するプロフィギュアスケーターの荒川静香さんがロゴフラッグを振ってパレード走行がスタートした。
パレード走行の終了後は、参加車両が東京プリンスホテルに集合。車両提供やパレードへの参加などに協力してくれたオーナーに対する感謝とオーナー同士、オーナーとメーカー関係者などが交流する「ドライバーズパーティ」が実施されたほか、自工会の池会長、トヨタの豊田社長、日産の西川副社長の3人に対する報道陣による囲み取材が行われた。この囲み取材のなかで、まずパレード走行の感想については、3人が一様に「気持ちよかった」「沿道に人が多くて嬉しかった」と喜びを口にした。3人が乗った車両ではWRCレプリカのセリカがとくに目立っていたことを指摘された豊田社長は「あれはボクが選んだんじゃないですよ。会社が選んだんです。(パレード中は)両側に(リーフとi-MiEVの)2台のEVがいたんで、世間に怒られない程度にちょっとエンジン音を出してみました。五感に訴える必要性ですよ」とコメント。
「私は選べなかったんだ」と少し不満げな池会長は「本当は60周年だから古いクルマ。オリジナルと言える『S600』とか。でも本当は……。(豊田社長:バイクでしょ!?)そう、バイクで荒川静香さんといっしょにね。もしくは、警察のご協力を得て『1日白バイ隊員』がやりたい。みんなの先頭を白バイで走るってのがいいじゃないですか」と語り、「次回にはぜひ」と将来の抱負としていた。
パレードでアピールしたかった点については、池会長が「沿道であれだけ手を振ってくれる人がいるってことは、まだまだ自動車には人を惹きつける魅力があるんだと思いますよ。今回は古いクルマが中心なのでその点で惹きつけていたのかもしれないけど、来週から(の東京モーターショーで)展示されるクルマも、10年、20年先に『買っておけばよかった』と言ってもらいたいわけですよ。そんな歴史に残るクルマを作りたいと思っているし、そういったものが見える。過去と今日と明日を繋げて見てもらいたい」と回答した。
東京プリンスホテルでのドライバーズパーティ終了後は、一部の車両が銀座みゆき通り近くの日比谷シャンテ前のエリアに移動。16時まで一般展示が行われ、多くの人が足を止めて貴重なクルマたちを撮影したり見学したりしていた。
【お詫びと訂正】記事初出時、キャプションの一部が間違っておりました。お詫びして訂正させていただきます。