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上海で開催される「CES ASIA 2016」では丸ごと1ホールを使って自動車関連展示
5月11日~13日開催
(2016/3/11 18:04)
- 2016年5月11日~13日 開催
米国ネバダ州ラスベガスで毎年1月に開催されている世界最大の家電見本市「CES」を主催するCTA(Consumer Technology Association)は3月11日、米国より担当者が来日して5月に上海で開かれる「CES ASIA 2016」に関する説明会を実施した。
CES ASIAは2015年5月に第1回が開かれたもので、2016年で2回目の開催となる。会期は5月11日~13日。会場は上海新国際博覧中心(SNIEC:Shanghai New International Expo Centre)。
初開催となった2015年は、総面積2万1875m2の会場を用い、16カ国から212社が出展。2万8682人の来場者が訪れた。アウディらがアジア市場に対する新車の発表を行なう場としても利用したという。
そして、2016年は展示スペースを倍増。2015年の2ホールから4ホールへ拡大し、うち1ホールを丸ごと自動車関連の展示会場に使うという。さらにBMW、ボルボがCES ASIAに初参加するほか、メルセデス・ベンツも出展。パイオニア、Cobra、TE Connectivity、コンチネンタルらが自動車関連製品を出展する見込みだ。パイオニアは2016年がCES ASIA初参加となる。
CTA Vice President, International SalesのBrian Moon氏によれば、「自動車メーカーは、自分達を自動車の企業ではなく、テクノロジの企業だと認識してもらいたいと思っている。だからCESに出展するという話を聞いた」という点を、自動車メーカーの出展が増加する理由の1つに挙げた。このほかにも、CESを家電やIT関連企業など、他産業との連携を生み出す場としても使ってほしいとアピールしている。
一方、いわゆるモーターショーとの差別化については、「モーターショーはマーケティングの人が語ることが多いのに対し、CESはテクノロジの展示会なので、エンジニアが語る場になっている」としている。
このほかの分野では、CES ASIA 2016のキーとなるテーマとして「イノベーション」「コネクティビティ」「IoT」の3つを挙げ、CTA Senior Director, Market ReseachのSteve Koenig氏が4Kテレビや、ハイレゾオーディオ、レコードプレーヤー、スマートフォン、タブレットの市場動向を紹介した。
4Kテレビは従来は中国市場が牽引してきたが、2015年~2016年にかけて日本や欧米での販売数が増加し、2016年は5000万台規模に達する見込みであるとした。
ハイレゾオーディオやレコードプレーヤーは、「ミュージックエンスージアスト」という新しい顧客層への販売機会を生み出すものとして紹介。従来からのいわゆる「オーディオマニア」はいかに原音に忠実であるかなど、英語で「Hear」と表現する行為を行なっていたが、ミュージックエンスージアストは音楽を耳を傾けて、「Listen」して楽しむ、別の層であるとしている。
スマートフォン、タブレットについては、これまで大きく成長してきた中国や新興アジアでの成長が鈍化。販売価格(ASP)も下落傾向にある。この傾向は今後も続く見込みであるとしている。
ただ、中国経済の減速についてSteve Koenig氏は「中国経済は減速しているとは言ってもGDPは前年比7%の成長で、ほかの国から見れば垂涎もの」とし、Brian Moon氏は「経済が減速してもイノベーションは止まらない。CES ASIAに参加することで他産業との結び付きを生む機会を作れる」と述べ、現時点で20カ国以上から250社の出展が決まっていることの理由とした。
CTAでは、CES ASIA 2016の入場者数を3万人以上、300社以上の出展を見込んでいる。