写真で見るシトロエン C6 Exclusive

725万円




 シトロエンのフラッグシップモデル「C6」。ロングホイールベース、フロントよりもリアのオーバーハングが短いなど、一見してシトロエンと分かり、ほかの車にまったく似ていないスタイリングだ。ハイドロニューマチックサスペンションも装備する。

 C6の最も特長的な機構は、何と言ってもハイドロニューマチックサスペンションの進化形「ハイドラクティブIIIプラスサスペンション」。シトロエンでもC6と「C5」にしか装備されない機構だ。従来はブレーキなどにも共用されていた油圧系統は、サスペンションだけになってしまったが、スプリングを使った一般的なサスペンションとは違った挙動を見せ、独自の乗り味も健在だ。

 エンジンは3リッターでそれほどパワーのあるものではないが、ハイドラクティブIIIプラスサスペンションと組み合わせることで高速巡航は快適そのもの。運転する人も同乗者もほかの車にはない独特の快適性を得ることができるだろう。

 スピードメーターなどはデジタル表示タイプ。フロントウインドウ上に投影される機能も持っており、インターフェースにおいてもその個性を存分に主張している。このほか、フラッグシップモデルであるC6ゆえ、ショーファードリブンにも対応するよう、後席の快適装備もたっぷり。後席パワーシートなども装備する。

シトロエンC6は2006年登場のシトロエンのフラッグシップモデル。アイデンティティに富んだそのスタイリングには、凹型にカーブしたリアウインドウをはじめ、独特のデザインが随所に見え隠れする
ハイドラクティブIIIプラスは車高を変化させることもできる。通常走行には向かないが、最低、最高もスイッチ1つですぐに変化する。走行モードではノーマル、スポーツの選択が可能。電子制御で常にダンピング量が制御される電子制御アクティブダンピング機能を採用し上質な乗り心地を実現する
V型6気筒 DOHC 3.0リッターエンジンの最高出力は155kW(215PS)/6000rpm、最大トルクは290Nm(30.5kgm)/3750rpmエンジンルームにあるハイドラクティブIIIプラスのアキュームレータ。サスペンションのシリンダー上部に取り付けられ、スプリングとショックアブゾーバーの役割を同時に担うタイヤサイズは前後とも245/45 R18。専用のアルミホイールが組み合わされる
トランクの開き方もヒンジが中央寄りにあるため荷室内への出っ張りもない。ヒンジの構造はシンプル。ドアはハードトップ。リアドアのガラスは、ほぼドア内に格納される
メーターパネルが低い位置にあるため、下方向への視界がすっきりしている。スピードメーターなどをガラスに投影する機能も装備されるセンターアームレストは、小物入れを装備するほか、高さ調整機能も備えている
標準でレザー内装を装備。内装カラーはボディーカラーによって3タイプが用意される
リアウインドウにはサンシェードが装着され、後席専用のエアコン風向・風量調整、シガーライターソケットが装備されるなどリアシートの快適性も十分。後席パワーシートもオプションで用意される。アームレストからトランクルームへのアクセスが可能なほか、パワーシートを装備しなければシートを倒してトランクルームの延長が可能
ドアにはウッドパネルが付いたサイドポケットがある。4枚ドアのすべてに装備される

(正田拓也、Photo:若林直樹)
2009年 3月 4日