写真で見るホンダ「フィットハイブリッド」


 フィットのハイブリッド仕様がマイナーチェンジとともに登場した。2代目「インサイト」のベースがフィットであることからも、登場が期待されていたモデルだ。

 フィットの荷室ユーティリティ性を犠牲にしないことや、ハイブリッド車であることを目立たせないことなどを開発コンセプトとしており、遠目に見た限りでは通常のフィットは何ら変わるところはない。

 ボディーサイズは3900×1695×1525mm(全長×全幅×全高)と、標準グレードと同様にコンパクトなサイズ。車両重量は1130kgで、標準グレードとはその他の装備の違いがあるものの、およそ100kg弱の増加となっている。

 外見上の標準グレードとの差は、専用フロントグリルの装着、リアの「HYBRID」エンブレムとクリアテールレンズ、1インチ大きなホイールとタイヤ。また、テレビCMなどで使われている黄緑色の「フレッシュライム・メタリック」のボディーカラーは、ハイブリッド仕様専用の塗色となる。

 内装は標準グレードと比較して、コクピットまわりにハイブリッドの各種インジケータ類が備えられるほか、ラゲッジスペースではフロア下に大きくえぐられた収納スペースがなくなっている。

 パワーユニットは、最高出力65kW(88PS)/5800rpm、最大トルク121Nm(12.3kgm)/4500rpmを発生する直列4気筒 SOHC 1.3リッターエンジンと、最大トルク78Nm(8.0kgm)/1000rpmを発生するモータアシストの組み合わせ。ホンダのIMA(インテグレーテッド・モーター・アシスト)システムは、もともとコンパクトなシステムのため、エンジンルームを覗いてもモーターの存在はほぼ分からない。

 撮影車のグレードはハイブリッドモデルの中間に位置する「ハイブリッド スマートセレクション」で、ボディーカラーはアズールブルーメタリック。価格は172万円。なお、エントリーグレードの「ハイブリッド」は159万円、上級グレードの「ハイブリッド ナビプレミアムセレクション」は210万円となっている。

“目立たないハイブリッド”を狙うフィットハイブリッドだけに、外観だけ見ればただのフィット。すぐ分かる点はクリアテールライト
フロントまわりは立体的な造形を入れたバンパーが目立つ。ハイブリッドと標準グレードのスタイルはほぼ共通
フィットハイブリッドのさらなる相違点。ホイールは標準グレードの1.3リッターモデルよりも1インチ大きいサイズとなるグリルはガソリンエンジン車がブラックに対してハイブリッドはブルーがかったクリアパーツが付く
ヘッドライトはスマートセレクション以上はHIDを装備。1灯でハイ/ローを兼用するタイプ
面積の大きなフロントウインドウー。スマートセレクションは上部が着色されたハーフシェイドが付くワイパーは従来タイプをカバーで覆ったタイプ。左右の大きさが極端に異なるミラーは電動格納タイプ。ハイブリッドはターンシグナルもミラーに装備
ドアノブ。鍵穴があるがスマートキーシステムによりキーなしでも開く三角窓もついたサイドウインドー。リアにはプライバシーガラスが付くフューエルリッドはプッシュすると開く。オープナーなどの操作が不要な欧州車に多いタイプ。運転席ドアキー連動でロック
ラジオのアンテナはルーフ後方にある。前方に折りたためるため、機械式駐車場などでも外す必要がない比較的フラットなリアゲート。室内空間を無駄にしないクリアタイプのテールレンズがハイブリッド車の証
リアウインドーもプライバシーガラスで、リアワイパーを装備するハイマウントストップランプがガラス上方に付くリアのコンビネーションライトは上側がLEDによるテール/ストップライト、中間がターンシグナルとバックライト
ハイブリッドのエンブレムはリアに控えめに装着される環境基準などに適合したシールが貼られるハイブリッド車もマフラーは標準グレードと同じように装着される
エンジンは1.3リッターで、モーターが組み合わされる走行用のバッテリーはリアにある。通常のバッテリーは小さめ
ハイブリッドシステムのエンブレムがエンジンカバーに装着されるボンネットは小さい。裏地は一部だけ車台番号はエンジン上のスリットを開けるとその奥の金属部に打ち込んである
ハイブリッド車のホイールは15インチで、タイヤサイズは175/65 R15。ナビプレミアムセレクション以外はスチールホイールとなるガソリンエンジン車のリアは横滑り防止装置などを装備するとディスクブレーキになるが、ハイブリッド車のリアはドラムブレーキ
車内はブラックファブリックの内装ステアリングはウレタン製
フィットの特徴的なインパネまわりステアリングを握って親指の当たる部分はオーディオなどの操作ボタンがある
運転席まわりダッシュボード上の面積は大きく、ガラスの傾斜が緩やか。三角窓を装備するがピラーの形状や細さがうまく調整してあり、視界は良好
スマートキーのため、キーのある場所はつまみになっているが、回し方はキー付きのクルマと同じスマートキースマートキーは分離して通常のキーとして使うこともできる。バッテリー関係のトラブル時でもドアロックを解錠できる
シフトレバーは通常のAT車と同様のものペダルはアクセルとブレーキの2ペダルサイドブレーキも手で引く一般的なもの
ステアリング右下にあるECONモードスイッチ撮影車は非常用ハンマーをフロアマットに装備。この場所なら邪魔にならない上にすぐ使えるパワーウインドースイッチは運転席に4ドア分用意される
シートはファブリックタイプで高さ調整機構付き。ハイブリッドは基本的に同一のものが装備され。ボディーカラーによって2色が用意される上下に2つあるグローブボックス。カップホルダーも備え付ける
ドアにも深いポケットがあるセンターコンソールにDCソケットのナビゲーションシステムのAV入力がある
インターナビの通信モジュール。ウイルコムのネットワークを利用できるダッシュボード中央にはインターナビの画面が設置される。その右下はエアコンの表示パネル。運転席からエアコン操作がしやすい
バックカメラはナンバープレート上に設置する室内灯はオーバーヘッドコンソールと天井中央部分にある
フィットの特徴の1つ、リアシートアレンジ。センタータンクレイアウトを巧みに利用した構造だ
シート座面を跳ね上げると上下に長い物も搭載できる左側のリアシート下裏にはポケットを装備。書類などを入れられるリアドアにもドリンクホルダーを装備
リアゲートはこのように開く。途中でストップさせる機構はないリアシートを倒すとフラットな空間となるリアシートの背もたれ角度は2段階に調整可能
リアシートは6:4分割可倒式を採用。左側のシートの方が大きい
ハイブリッド車ではラゲッジルームアンダーボックスがないかわりに、ラゲッジルームアンダーポケットが用意されるリアシートを畳む際、座面が下に沈み込むため低い位置でフラットになる
ガソリン走行中。ガソリンからクルマに矢印が引かれているECO走行でない場合はメーターまわりの照明がブルーになるECOになるとグリーンに変わっていく
バッテリーとガソリンの両方を消費しているときの様子減速や惰行などの慣性エネルギーをバッテリー充電に変換中の表示一定速走行時など、EV走行するときもある
インターナビはタッチパネル操作も可能オーディオの操作をすると画面上に表示されるオーディオ入力を選択する画面
通信モジュールによってVICS情報を得られるナビゲーションメニュー画面の調整もできる
通信モジュールを持っているのでインターナビの各種情報にアクセスできるクルマの整備などの記録の管理も行える
緊急連絡先の設定もでき、トラブル時などにすぐ販売店に連絡できる重要な項目の日付をメモできる通信モジュール付きなので停止状態でも交通情報を得られる
駐車場検索ができるが、満空情報に対応した駐車場なら現在の満車率まで表示する防犯情報も得られる
ホンダからのお知らせも表示する起動時画面起動時画面に続いて、前回のECO評価が表示される。エンジンを頻繁にON/OFFした後の情報なので評価は低い

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http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/photo/

(正田拓也 Photo:鈴木広一郎)
2010年 12月 27日