写真で見る日産「ラフェスタ ハイウェイスター」


 「ラフェスタ」は2004年に登場した、7人乗りで両側スライドドアを持つMクラスミニバン。その「ハイウェイスター」版が登場した。

 しかしこの新型「ラフェスタ ハイウェイスター」は、従来のラフェスタのドレスアップ仕様ではなく、マツダからOEM供給を受ける車両で、従来のラフェスタとは名前以外はつながりがない。

 従来のラフェスタは、ミニバンとしてはコンパクトに仕上がっており、その運転のしやすさから女性からの支持が高かった。故に、従来のラフェスタにもあったハイウェイスター仕様やライダー仕様にはどこかちぐはぐな印象だった。新型ラフェスタ ハイウェイスターはそんな女性向けの雰囲気と決別し、ハイウェイスターシリーズが志向する男性らしいたくましさと、プレミアムなムードを得た。なお従来のラフェスタは「ラフェスタJOY」を名乗り、エントリーグレードとして存続する。

 Mクラスミニバンは世界的に見れば小さな市場なので、1から自社で開発していてはペイしない。そんな事情が透けて見えるOEM調達だが、できあがったクルマからはベースの「プレマシー」のイメージを完全に払拭されている。

 前後バンパーとドア4枚を専用に起こすなど、OEM車としては贅沢な手術の効果はあらたか、すっかりと日産ハイウェイスターシリーズの佇まいをまとっている。また、ベース車にも用意されていない日産専用色「スパークリングブラック」も、ハイウェイスターらしさの演出に一役買っている。

 細かいところだが「ラフェスタ」のロゴデザインが、ラフェスタJOYとは異なるものに変更されている。新型ラフェスタ ハイウェイスターにかける日産の意気込みがこんなところにも表現されている。

 こうしたルックスに、ベース車ゆずりの走行性能と機能性を併せ持ったのが、ラフェスタ ハイウェイスターということになる。

 撮影車は「ハイウェイスターG」の2WD(FF)モデル。メーカーオプションの17インチアルミホイール、205/50R 17タイヤを装着している。また標準では助手席側のみ電動スライドドアだが、やはりメーカーオプションで運転席側も電動スライドドアとなっている。

グリル、すっきりしたサイドライン、テールランプ間のクロームガーニッシュ、フルカラードリアバンパーなどでベース車とはまったく雰囲気の違うクルマに仕上がった

 

ハイウェイスターシリーズのアイデンティティである水平基調の横バーグリルヘッドライトは標準がハロゲン。オプションでキセノンが用意されるオプションの17インチホイール。標準は16インチ、205/55 R16
ラフェスタ ハイウェイスターのために新調された4枚のドアルーフスポイラーはGに標準、その他のグレードはディーラーオプションフルカラードのリアエアロバンパー。テールランプ間のクロームガーニッシュもハイウェイスターらしさを醸し出している
Gは直列4気筒DOHC直噴2リッターエンジンと5速AT、アイドリングストップ機構を搭載。アイドリングストップのために、2つのバッテリーを積む2WDはグレードやオプションによりエコカー減税対象となる
アイドリングストップ搭載モデルは日産のエンジン進化型エコカー「PURE DRIVE」を名乗る従来のラフェスタ(左)はラフェスタJOYとして存続する

 

両側スライドドアはラフェスタ以前の「プレーリー」からのこのクラスの伝統1列目シート(左)と2列目シート。シート形状はベース車と同じだが、色使いが異なる。またGには、ブラウンのパイピングと、汚れが付きにくく、汚れが付いても拭き取りやすいクリーナブルシートが装着される
2列目シートは「フレキシブルシート」。ベース車同様にベンチシート中央部を助手席側シート下に格納すればキャプテンシートになる。また、運転席側シートに格納されているトレイをキャプテンシートの間に設置することもできる
3列目シート3列目、2列目は可倒式。2列目は座面を前方に持ち上げてフラットにする
ラゲッジルーム。床下にはトレイ、その下にテンパータイヤを搭載。左側にパンタグラフ式ジャッキを格納する
インストゥルメントパメルはベース車とほぼ同じ。標準はオーディオレスでカーナビはオプションステアリングにはオーディオのリモコンスイッチが備わる
ステアリング右のスイッチ類。写真左下が電動スライドドア、右上がアイドリングストップとVDCのキャンセラー。VDCはハイウェイスターとハイウェイスターGに標準装備イグニッションはステアリングコラムのノブメーターパネルにはアイドリングストップのインジケーターがある
インストゥルメントパメル中央上部には時計、エアコンのステータス、燃費計があるエアコンの操作系。全車オートエアコンで、花粉対応クリーンフィルターを備える2WDはMTモード付き5速AT。4WDは4速ATになる
全車、消臭天井を備えるETC車載器は運転席側バイザーの上グラスホルダーを備える
運転席はハイトアジャスター付助手席グローブボックス

写真で見る バックナンバー
http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/photo/

(編集部:田中真一郎/Photo:安田 剛)
2011年 7月 8日