写真で見るBMW「3シリーズ」 |
7年ぶりにフルモデルチェンジした「3シリーズ」。1961年のBMW「1500」、いわゆる“ノイエクラッセ”に端を発するBMWのコンパクトでスポーティーなプレミアム・サルーンの最新モデルだ。6代目となる新型3シリーズは「F30」を名乗る。
「この市場を開拓したのは我々」「3シリーズはBMWのバックボーン」と自負するBMWの最新作は、先代よりもボディーを大型化しつつ、最近の同社が標榜するコンセプト「エフィシェント・ダイナミクス」に則った技術を搭載して登場した。
まず国内に導入されるのは「328i」。先代の直列6気筒DOHC 2.5リッターエンジンを積む「325i」に代わるモデルだが、エンジンは直列4気筒DOHC 2リッター直噴ツインスクロールターボにダウンサイジングし、アイドリングストップ機構を装備。ATは6速から8速に多段化され、走行特性設定機能「ドライビング・パフォーマンス・コントロール」には燃費志向の「ECO PRO」モードが追加された。
一方で50:50の前後重量配分、後輪駆動といったBMWならではのこだわりは継承。外観もフロントオーバーハングを切り詰めた、ロングノーズ・ショートデッキのフォルム、丸型の4灯ヘッドライトとキドニーグリル、Cピラー付け根のキックアップ「ホフマイスター・キンク」、フロントフェンダー後端からドアハンドルを経てテールランプに至るプレスライン「ジッカーライン」とボディーサイド下部の「ロッカーライン」といった伝統のディテールを備えている。
新型3シリーズでは新たに、1シリーズで導入された「デザイン・ライン」というトリム・コンセプトを採用した。メカニカルな仕様はスタンダードモデルとほぼ同じだが、「スポーツ」「モダン」「ラグジュアリー」の3つのコンセプトで内外装をドレスアップしたモデルだ。デザイン・ラインの車両はホイールが17インチから18インチになる。
なお328iに続いて「320i」と、ハイブリッドモデル「アクティブハイブリッド6」の導入が予定されているほか、ディーゼルモデルも用意される模様。このディーゼルエンジンは、X5に搭載が予定されている後処理装置付き直列6気筒ではなく、後処理装置なしでポスト新長期規制に適合する4気筒エンジンになると言う。
撮影した車両は328iの「ラグジュアリー」。価格は586万円だが、ヘッドアップディスプレイ、フロント・パーク・ディスタンス・コントロール、トップ・ビュー+サイド・ビュー・カメラ、レーン・デパーチャー・ウォーニング、電動ガラス・サンルーフ、パール・ウォールナット・ウッド・トリム/パール・グロス・クローム・ハイライト、ダコタ・レザー・シート+シート・ヒーティング、メタリック・ペイントの計92万1000円のオプションを装備している。
どこから見てもBMWのサルーンだが、新型3シリーズではジッカーライン、ロッカーラインのほかにヘッドライト後端からAピラー付け根へのプレスラインが追加されている |
ヘッドライトはバイキセノン。リング状のポジションランプはLED。4灯のうち内側2灯は点灯しない。バンパー下のフォグランプはコーナーリングランプを兼ねる |
フロント後ろ寄りに搭載される直列4気筒DOHC ツインスクロールターボエンジン |
iDriveのディスプレイは8.8インチ |
ルーフコンソール。電動サンルーフはオプション | 照明付きバニティミラー | 後席ルームランプ |
シートスライドは電動で2人分のメモリー付き | ヘッドアップディスプレイをオプションで装着できるようになった。これはプロジェクター部を車外から見たところ。速度やカーナビのガイダンスを表示できる |
手前からラグジュアリー、モダン、スポーツ |
ここで、「スポーツ」「モダン」「ラグジュアリー」の3つのデザイン・ラインの違いを説明しておく。異なっているのはフロンドフェンダーサイドのバッヂ、キドニーグリル、前バンパーエアインテークとリアバンパー下部の加飾、テールパイプ、ウインドーなどのモール、ホイールのデザイン、インテリアトリムなどだ。
「スポーツ」。モールや加飾をブラックでまとめ、内装も黒基調に赤いワンポイントで、スポーティーかつ締まった印象 |
モダンはマットクロームの加飾とブラックのモール、明るい色使いのインテリアで北欧デザインを思わせる仕上がり。キドニーグリル内のバーの数もスポーツと異なる |
「ラグジュアリー」はハイグロスクロームのディテールに落ち着いた色のインテリアの組み合わせ |
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(編集部:田中真一郎)
2012年 3月 2日