写真で見るランドローバー「ディスカバリー4」


 ランドローバー「ディスカバリー4」が2009年12月5日より発売された。2005年デビューの「ディスカバリー3」をベースとしたものだが、数字の「4」は4世代目ということを表し、新開発エンジンの搭載や装備の充実など気合いの入ったものとなる。

 ボディーサイズは、4850×1920×1890mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは2885mm、3列シートを用意し7人乗車を可能としている。

 ディスカバリー3からの変更点で大きなポイントとなるのは、新開発のエンジンが搭載されたこと、外観ではフロントマスクをはじめとするデザインの変更、インテリアではセンターコンソールに設置されたモニターにより、ナビ、オーディオ、車載カメラ、車両設定などを統合管理するシステムの導入などと言える。

 新エンジンの5リッターV型8気筒 DOHC直噴ガソリンエンジンは、最高出力276kW(375PS)/6500rpm、最大トルク510Nm(52kgm)/3500rpmを発生。新開発のダイレクトインジェクションシステムや、バルブのリフト量を2段階で調整するカムプロフィール・スイッチング機構、可変吸気マニフォールドなどの採用により、従来モデルの4.4リッターV型8気筒DOHCガソリンエンジンとの比較では、燃費性能を維持したまま、出力が75PS、トルクが85Nmアップしている。

 そのほか、シャシーではサスペンションナックルの変更などの見直しがされ、電子デバイスも進化させたことにより、オン/オフロードでの走行性能を向上させたとしている。

 日本に導入されるモデルは2タイプ。価格は「SE」が674万円、「HSE」が794万円となる。なお、この価格には、環境に対する配慮として7万2000km走行分のCO2排出量を、風力発電や水力発電等の開発プロジェクトに資金提供することにより相殺するオフセット・プログラムへの金額が含まれている。

撮影車両はSEモデル。車体色はゼルマットシルバー、内装はエボニー

 

レンジローバーヴォーグとの比較。2005年デビューのディスカバリー3では、アウトドア用品のような道具感を感じさせるデザインであったが、ディスカバリー4では、フラッグシップとなるレンジローバーと同じ方向性のプレミアム感あるデザインに仕上げられている

 

フロントマスクは、新デザインのグリルの採用やLEDを配置したヘッドライトを採用
電子制御エアサスペンションにより、車高は(写真左から)オフロードモード、スタンダードモード、アクセスモードの3段階に調整可能。水のたまったところを走行できる性能の渡河水深限界は700mm
燃料はハイオクガソリン
ポジションランプ点灯ヘッドライト、ロービーム点灯ヘッドライト、ハイビーム点灯
フォグランプ点灯ウィンカー点灯ヘッドライトウォッシャーを装備する
LEDテールランプを点灯ブレーキランプ点灯バックランプ点灯
最下層のリアフォグが点灯したところLEDのハイマウントストップランプを装備反射板はバンパー部に
エンジンルームSEに標準装備されるアルミホイール。サイズは19インチ×8.0J、タイヤは255/55 R19。HSEでは、デザインの異なる19インチアルミホイールとなる。両モデル、オプションで20インチアルミホイールも選択できる
ワイパーはレインセンサー&減速機能付きグラスルーフとルーフレールは、SE、HSEともに標準装備。
テールゲートは上下2分割方式。左右非対称デザインで、右後方がより見やすい形状となっているが、バックカメラで補う

 

運転席まわりの空間。座った印象は、グラスエリアが大きくとられていて見晴らしがよい。グローブボックスっは上下2段が用意され、カップホルダーはシフトレバーの後方に配置される
運転席頭上の空間。電動サンルーフは標準装備。サンバイザーには、車高が表示され、車高制限のある場所で便利リモコンキー。SE、HSEともスタートはプッシュボタン式を採用する
2層に分かれているコンソールボックス。小物を入れるパレットを外すと奥行きのある収納スペースが現れる。また、携帯電話接続ケーブルが用意される
2列目の空間。シートにはヒーターが装備されるなどしっかりしたもの。空調は前席から独立してコントロールすることが可能。12V電源ソケットとAUX端子が用意される
3列目の空間。床下収納できるシートは非常用といった作りではあるが、十分な空間が確保され、空調やカップホルダーなども用意される
サードシートは床下に収納され荷室スペースはフラットとなる。セカンドシートは、3つの座席を独立して可倒することができる
荷室スペースには、工具のほか、荷物を止めるフック、12V電源ソケットが用意される
荷室の床下にはフルサイズのスペアタイヤが吊るされて収納されている
ドアの上部に配置されたパワーウィンドースイッチドアノブと、シートメモリーのスイッチダイヤル方式のヘッドライトスイッチ。メーター照明の輝度調整とフォグランプ、リアフォグランプのスイッチが配置されている
ステアリングホイールのスイッチ群。左側に配置されるのは、オーディオコントロールとクルーズコントロールのスイッチ。右側に配置されるのは、メーター内のファンクションメニューを操作するスイッチと携帯電話のハンズフリーシステム。シルバーに塗装されたバーはホーンボタンとなる
メーターは、アナログの回転計と速度計に液晶ディスプレイが組み合わされる。5インチの液晶ディスプレイには、テレイン・レスポンスの5モード、オンロード/草・砂利・雪・/泥・轍/砂地/岩場、ポジションなどが表示できる
液晶ディスプレイにはそのほか、瞬間燃費、平均燃費など、主要な車両情報や警告表示がされる
インパネ正面に設置されるタッチスクリーン式の7型ワイドVGAディスプレイは、ナビゲーション、オーディオ、エンターテイメントシステム、サラウンドカメラシステム、4WD情報、車両設定などを、統合して管理することができる
サラウンドカメラシステム。フロントに2個、サイドに2個、リアに1個、計5台のカメラを搭載。車両の周囲、ほぼ360度の映像をディスプレイに表示することができる。カメラの映像は必要に応じて切り替えが可能
バック時には駐車ガイド機能が用意される。障害物を検知するソナーと連動して警告が表示される

 

(椿山和雄 / Photo:大浦タケシ)
2010年 2月 18日