写真で見るキャディラック「CTS スポーツワゴン」


 GMのハイエンドブランド「キャディラック」。そのミドルクラスセダン(といってもキャディラックでの位置づけはエントリーモデルだが)「CTS」に、スポーツワゴンが加わった。

 CTSと言えばヨーロッパナイズされたメカニズムに、アメ車らしい華やかさとシックな雰囲気を兼ね備えたスタイリングが魅力のスポーツセダン。「スポーツワゴン」はその名の通り、セダン同様にスポーティーなパワートレーンと足まわりを持ちながら、より大きな荷室を備えたモデルだ。

 CTSスポーツワゴンのコンセプトは「セダン・プラス」。セダンよりも大きな荷室を持つとはいえ、どちらかといえばスタイル優先。荷室床面は高く、リアゲートも前傾が強めのため、容量の点では“カッコつけワゴン”という雰囲気。しかし、開口部と床面に段差がなく、カーゴネットやカーゴシェード、移動できるフック、大きな床下スペース、電動リフトゲートなど、大きな荷室を有効に使える仕掛けがいくつもあり、使い勝手がよいのは確かだ。

 エンジンは3リッターと3.6リッターの2種類。どちらもV型6気筒の直噴エンジンで、現代のユニットらしいレスポンスとパワーを持つ。いずれもレギュラー仕様であることは特筆すべきだろう。トランスミッションは6速ATで、後輪を駆動する。

 グレード構成は3リッターが「スタンダード」「ラグジュアリー」「プレミア」の3グレード、3.6リッターが「プレミアム」のみとなる。撮影車は3リッターの「ラグジュアリー」を中心に、3.6リッタープレミアムも一部掲載している。

撮影車は3リッターのラグジュアリー。車体色はクリスタルレッド

 

ヘッドライトはHIDキセノン。オートライト、ワイパー連動、残照機能、ヘッドライトウォッシャーのほか、コーナーリング時にコーナーの奥を照射するAFL(アダプティブ・フォワード・ライティング)機能を備える
「リース アンド クレスト」と呼ばれるキャディラックのエンブレム。デトロイトを開拓したキャディラック家の紋章を元にしており、そのルーツはフランスの宮廷に遡る
フロントフェンダーのメッキされたエアアウトレットは、CTSとSTS独特の意匠CTSスポーツワゴンが組み立てられるのは、ミシガン州ランシングのグランドリバー工場
紛失防止ストラップ付きのフューエルキャップ
標準の18インチアルミホイールオプションの18インチ ハイポリッシュ仕上げアルミホイール
3リッターV型6気筒エンジン

 

シートは本革張りで、前席はシートヒーター付きのパワーシート
後席は分割可倒式。トランクスルー機能も備える
本革とメタリックパネルの内装3リッタープレミアムにはアンビエントライティングが備わる3.6リッタープレミアムはさらにウッドトリムも
センターコンソールは上から時計と各種インジケーター、オーディオとカーナビのコントロール、エアコンが並ぶ。エアコンは2ゾーン
灰皿とシガーソケットシフトノブは本革。マニュアル操作も可能。パーキングブレーキはスイッチ式車検証、マニュアルとちょっとした書類でいっぱいになるグローブボックス。ETC車載器のカードスロットもここに
シフトレバー後ろのドリンクホルダー
アームレスト内に小さなもの入れがある
アームレストの下にAUXとUSB、電源ソケットがある
ステアリングホイールは本革巻きステアリングホイールの左スポークにクルーズコントロール右スポークにはハンズフリーフォンのコントロール
左レバーはライトコントロール。オートライト付きだ右レバーはワイパーコントロールステアリングは電動でチルト・テレスコピックを調整できる
イグニッションはひねるタイプのスイッチドアのスイッチ。一番右がリアゲートのスイッチで、開ける高さを最高と3/4の2段階で止められる
ルームミラーは自動防眩バニティミラーは照明付き
キーを携帯しているだけでロック・アンロック・エンジン始動ができるEZ Key パッシブエントリーシステムを備える。キーはリモートエンジンスタートなどの機能を備える
3眼メーター
速度計内のDIC(ドライバーインフォメーションセンター)は燃費や様々な車両情報、設定情報が表示される
センターコンソール上の8インチディスプレイは電動ポップアップ式
カーナビは40GBのHDDタイプ。AM/FMチューナー、DVD/CDプレーヤーなど備える

 

リアゲートは全開のほか、3/4の高さで止めることができる。高さは運転席ドアのスイッチで設定する
トノカバー(カーゴシェード)は標準装備。リアシートは6:4の分割可倒式。トランクスルーも備える。リアシートはダブルフォールディングではないが、床面が高いこともあって、倒せばフラットになる
スペアタイヤをトランクルーム下に持つが、タイヤと床面の間が物入れになっている。また、床面を立てると、荷室を仕切る板になる
バッテリーはトランクルーム右側左側の小物入れと電源ソケット
リアゲートは電動開閉荷室床面のフックはレール上をスライドする
床面にもフックが備わるカーゴネットも標準装備

(編集部:田中真一郎 / Photo:大浦タケシ)
2010年 5月 21日