レビュー

【ナビレビュー】さらに高速になり、Wi-Fiでスマホとの連携を強化したケンウッドのフラグシップカーナビ「彩速ナビ MDV-Z701」

準天頂衛星「みちびき」対応や新ジャイロ搭載。“ナビはスマホで十分”なんて人にも触ってほしいモデル

2014年モデルのフラグシップとなるMDV-Z701。ワイド2DIN対応のMDV-Z701Wもラインアップする

 ケンウッドのカーナビが美しい画面とハイレスポンスの両立を基本コンセプトに掲げ、“彩速(さいそく)ナビ”シリーズへと生まれ変わったのは2011年のこと。2013年に発売された「MDV-Z700」をはじめとする先代の700系モデル(以下700系)からはアーキテクチャを一新し、CPUおよびOSをARM+Linuxに移行。フリックなどスマートフォンライクな操作を取り入れるなど、まさにフルモデルチェンジといえる大きな変革を実行した。

 そして、この1月に登場したのが「MDV-Z701W/Z701」だ。機種名を見れば分かるように基本部分を700系から踏襲した、クルマでいうところのマイナーチェンジモデルとなる。

 ちなみにモデル名の最後に「W」がつく「MDV-Z701W」は、トヨタ、ダイハツ車など200mm幅のワイド2DIN対応モデル。ナビ部分や画面サイズは変わらないが、「MDV-Z701」では画面下に配置されているボタン類が右端に移るとともに、ボリュームがダイヤル式となる。付属品でもトヨタ、ダイハツ車に対応したハーネス類が用意される。

 このほか2014年モデルは、MDV-Z701W/Z701をベースに機能を絞ったベーシックモデル「MDV-X701W/X701」、別ラインのエントリーモデルとして「MDV-L401/L301」と、合計3ライン6機種がラインアップされている。700系には光学ドライブレスモデルも用意されていたが、残念ながらこちらは姿を消してしまった。車内でDVDビデオを見たり、音楽CDを聴きたいという要求はまだまだ多いということだろうか。

パネルを開いたところ。HDMIロゴの下に「aptX」ロゴが追加されている
先代モデルからの大きな変更点がWi-Fiに対応したこと。USB接続の専用アダプターが付属している
USBは2系統用意され、1つは1A対応。左側はオプションのiPodインターフェイスケーブル
映像用のHDMI端子も装備。別売で延長用のHDMIインターフェースケーブル「KNA-13HC」も別売で用意されている。センターコンソールに置かれているのは、手前(白)がLightning-Digital AVアダプタ、奥(黒)がMHLアダプタ。どちらも市販品だが、iPhoneやAndroid端末の映像をナビで楽しむためには必要となる
準天頂衛星「みちびき」に対応したことにより、GPSアンテナも変更となった
液晶画面にはTNパネルを採用。上下の視野角は狭めだが、車内の場合は視点の位置がほぼ変わらないため、チルト&視野角調整を組み合わせればまったく気にならない

Wi-Fi対応など新機能を搭載

 さて、MDV-Z701W/Z701に話題を戻そう。冒頭でマイナーチェンジと書いたように、基本的な部分は700系から継承している。2DIN一体型のAVNタイプという点はもちろん、7型ワイドVGA静電タッチパネルのディスプレイ、16GB SSD、CD/DVDドライブ、Bluetooth、フルセグ地デジなどを標準搭載。さらにiPhoneやMHL/HDMI/USB接続、そしてSDカードを利用して音楽や動画の再生を可能にするなど、一体型カーナビ的にはフルスペックといえる内容だ。

 それを踏まえてもっとも大きな違いとなるのが、新たにWi-Fi接続に対応したこと。付属のUSB Wi-Fiアダプタを利用することで、スマホのテザリングやWi-Fiルーターからのデータ受信が可能となった。

 これにより、700系では「スマートループ渋滞情報」をはじめとして、「ガソリンスタンド価格表示」「駐車場満空情報」「天気予報情報」など「KENWOOD Drive Info.」アプリを使って提供(一部有償)されていた情報は、「KENWOOD MapFan Club会員限定Wi-Fiサービス(以下Wi-Fiサービス)」に統一。月々300円(税抜き)の会費が必要となるものの、1年以上の継続利用で地図をダウンロードしての年次更新が無料になる。もちろん、KENWOOD Drive Info.アプリを使うことも可能だけれど、渋滞情報など一部コンテンツは有料(200円/10日〜1200円/180日など)となってしまう。それなら年間3600円(税抜き)で各種コンテンツが利用でき、そのうえ地図更新までできるWi-Fiサービスの方がオトク感が高いといえる。

 ちなみに地図更新は最大5年間、5回まで対応可能となっている。月額課金を嫌う人も少なくないだろうけれど、この間フルに課金しても1万8000円(税抜き)。ということは、5年後に普通の地図更新を1回するぐらいなら、その間ずっと最新地図&コンテンツが利用できると考えてはどうだろう? 特に関東〜中部に住んでいる人なら、圏央道および新東名の開通と大きな変更が見えているだけに、快適にドライブしたいなら地図更新は必須といえる。常に新鮮な地図が使えるメリットは少なくないはずだ。

 話が大きくそれてしまったが、Wi-Fi接続ではWi-Fi DMS機能を使って音楽や動画の再生も可能になる。スマホ側に汎用のDMSアプリをインストールする必要はあるものの、MHL/HDMIのように接続アダプターを用意して、乗り降りするたびにケーブルを抜き差しするといった面倒な手間がいらないのは便利でお手軽感が高い。ついでに無接点充電「Qi(チー)」の汎用車載器まで出してくれると、もっと手間いらずになるのだけれど……。

Wi-Fiアクセスポイントの設定はPCやスマホと同じ。無線規格はIEEE802.11b/g/nで、セキュリティはWEP、TKIP、AES、WPA、WPA2
有料のWi-Fiサービスに加入すれば、スマートループ渋滞情報を含めた各種コンテンツが取得可能になる
破線がスマートループ渋滞情報。VICS情報が配信されていない狭い路地などでも情報があるのは便利だ
状態情報の取得間隔は4パターンから選択可能
天気情報はKENWOOD Drive Info.アプリを使えば無料で取得できる
ガソリン価格も通信で取得可能。こちらもKENWOOD Drive Info.アプリによる無料取得に対応
駐車場満空情報もWi-Fiサービスに含まれる
高規格道路は開通予定としてデータを収録済み。キーをダウンロードすることで年1回の地図更新を待たずに表示やルート探索が可能になる
テレビで紹介されたスポット情報を網羅する「テレビ de み〜た」

 そして次に大きなトピックとなるのがスマートフォン、主にAndroidとの連携を強化した点だ。新たに2つのアプリが用意されている。

 1つ目は「mia(ミア)」。ここ最近、ナビのトレンドとなっている対話形式で目的地検索ができるアプリだ。具体的には「ラーメンが食べたい」→リストアップ&絞り込み→「ナビして」→目的地情報をナビに送信する、といった具合。面白いのは最終段階となる「ナビに送信」する部分に「NaviCon」を使っているところ。動作そのものは自動的に行われるのでユーザーが気にする必要はないものの、事前にNaviConをインストールしておく必要がある。また、当然ながら最新版であることも重要だ。最初にテストしたときは2013年9月ごろのバージョンのNaviConを利用していたためか、うまく動かずに悩んでしまった。あとから考えれば、そのころはまだmiaとの連携など世に出ていないのだから、クラッカー屋さんぐらい当たり前のことなのだけれども。

 さて、肝心の使い勝手はといえば、個人的には微妙なところ。というのは、なにもmiaが使いにくいというのではなく、こうした機能の常として発話した言葉の認識に時間がかかり、全体的に間延びしてしまうからだ。別に江戸っ子ってワケではないのだが、「どうせNaviConを使うならそっちで探せばいいじゃん」と短気になってしまう。イキナリ対話型操作を全否定するようなことを書いてしまったけれど、あくまで通信環境を含めた現状ではという前置きをした上での話し。ナビを使いたければ安全なところに止まって操作すればいいのだ!

 そしてもう1つの「VOIPUT」は、目的地などの入力を音声でするためのアプリ。キーワードや施設名、住所などを発話することで検索リストを表示したり、地図を表示したりできる。ごくシンプルなアプリだけれど、いくつか試した範囲ではほぼ完璧といえる認識率で実用性は十分。音声認識〜結果表示に時間を要するのが若干気になるものの、20文字を超えるような長いワードなら、タッチパネルで入力するよりこっちのほうが速いかも、という感じだ。こちらはmiaと違ってワンフレーズだけなので、それほど待たされた感じがしないのもグッドなので、ぜひ積極的に使いたい。miaがあるのにあえてこちらも用意したのは、ケンウッドの良心なのかもしれない。

 ちなみに、iPhoneと連携している場合は、専用アプリではなくSiriを使用。電話やメール、音楽再生などを音声でコントロール可能となっている。

Android用対話式検索アプリ「mia」。ナビ用の外付けマイクを使うこともあって音声認識率はかなり高いレベル
こちらはドライブモード。画面に触れると発話待ちになる
スマホとナビをBluetooth接続すると「VOIPUT」を使った音声検索が可能になる
アプリ側のVOIPUT画面。こちらは立ち上げておくだけでいい
フリーワード検索の例。新しいスポットもカンタンに探し出せる
住所検索は手順が多いため、音声で入力できるとかなりラクになる

ハイスペックスマホを凌ぐ(!?)快適な操作感

 操作系も700系から踏襲されている。一般的なカーナビだとメニューボタンを押してから目的の操作を選んでいくが、本機ではそれに変わるものとして「HOME」ボタンが用意されている。これを押すと専用の地図とAV画面、それにカレンダーなどのウィジェット類をまとめて表示する「HOME画面」が出現する。この状態で画面を左右方向にフリックすることで、目的地検索や各種設定画面へと移動できるようになっている。まさにスマホのホームボタンとホーム画面のような関係だ。

 また、画面の「フチ」、つまり額縁の左右から画面中心に向かってドラッグすることでメニューを引き出す、なんて操作も採用されている。左右それぞれの上下に2個所、合計4つの機能が振り分けられており、今までならメニューボタンを押して次に希望のボタンを押して〜、と複数の操作が必要なところをワンアクションで実現できるようになっている。

 これらの独特ともいえる操作系は、ごく普通のカーナビに慣れているとちょっと戸惑ってしまうかもしれない。でも、逆にスマホユーザーなら違和感が少なく、すぐに慣れることができるだろう。

 そして、そこから実際に操作して驚くのが、まさにストレスフリーといえるレスポンスのよさ。開発陣をして「スマホと同等の操作感を追求した」というだけに、地図のスクロールや拡大/縮小といった操作は“これまでのカーナビとは世代が違う”と思えるほど。以前の700系のレビューでも同じようなことを書いたけれど、今回は心なしかよりスムーズになっている印象を受けた。カーナビの場合、世代を重ねると機能アップで操作が重くなる、というのが通常進行のようになっているけれど、MDV-Z701W/Z701はそんなことを微塵も感じさせない。フリックやピンチイン、ピンチアウトといった各種操作のほか、電源OFFの状態からでもすぐに使えるようになるなど、処理待ちのイライラと無縁な快適さが味わえる。

操作の入り口となるHOME画面。カレンダーや時計といったウィジェットは2パターンの表示を選べる
HOME画面から左右にフリックすることで、情報・設定、目的地検索のメニューに移動できる
左上の枠から画面中央に向かってドラッグすると、AV機能のソース切り替えメニューを表示
右下から操作すると電話ウインドーが出てくる。最大8件まで連絡先を登録できるほか、音声認識での電話操作も可能になった
上からは画面の明るさやナビ音量の調整メニュー。ボタンの長押しなどで対応するカーナビもあるが、これならスマートだ
左上だと地図が2画面表示に変化。ウインドーサイズは大小2パターンから選べる
左下だとAV画面との2画面表示になる。ウインドーサイズは同じく2パターン

ナビ性能も確実に進化

 最も基本といえる地図画面は、道路の色分けをベースにしたメリハリの利いた描画だ。なかでも、カーナビでは標準的なスケールとなる「100m」表示では、一方通行や建物の形状が分かる、いわゆる「市街地図」に準じた情報が盛り込まれており、実用性が高く使い勝手のよい内容となっている。情報が多いと画面内が雑然となってしまいがちだが、数多く表示される文字にしても、市区町村、信号、インターチェンジ、施設など表示内容によって色やフォントを変えることにより、ひと目で判別できる工夫が施されている。また、新たに都市高速の高架下にある一般道を透過表示する機能を追加するなど、派手さはないものの確実にリファインされているのも見逃せないところ。地図表示は総じてレベルの高い内容といってよい。

 目的地検索はVOIPUTを利用した音声検索が追加された以外では、「名称」「住所」「電話番号」「ジャンル・周辺」などが用意されており、ほぼ700系と変わらない内容。「MAPPLEガイドデータ」による観光ガイドも従来どおり。収録されているデータは、住所約3920万件、電話番号が訪問宅とタウンページがそれぞれ約2230万件、約770万件と豊富。これにアプリを使ったオンライン検索もできるのだから、検索に関してはこれ以上望むものはないといった感じだ。

 ルート探索は「推奨」をメインに、「距離」「高速」「一般」「高速/距離」の5パターンが用意される。今回はあまり時間がなかったため多くのパターンを試すことができなかったものの、700系と変わっていないようなので、それぞれのルートでバランスよくメリハリのあるコース選択をしてくれるハズ。探索時間も十分に速いといってよいレベルだ。

市街地図レベルの100mスケールでVICS表示はオフ。建物の形状や道幅なども反映されており密度の高い内容となっている
線画タイプの100mスケール。こちらはVICS表示あり。「ぬけみち」が紫色で描かれるなど、走行状態ならこちらが便利かも
100mより詳細な縮尺。一般的なカーナビでは段階が2〜3ステップ程度だが、本機の場合は10m〜100mで10ステップ用意されている
100mより上の縮尺。こちらも100m〜1km、1km〜10km、10km〜100kmでそれぞれ10ステップあり、100km〜200kmでも4ステップと細かく切り替えられる
3Dタイプの鳥瞰表示
2画面表示あれこれ。縮尺や2D/3Dなど組み合わせることが可能だ
文字サイズは標準のほか、大小3種類から選択できる。同じ画面で地図色の選択も可能
新たに都市高速下の道路を透過表示する機能が追加された。ルート案内中(左)だと確認しにくいが、拡大(右)してみるとよく分かる
自車マークは3種類から選択可能
地図上に表示できるランドマークは3セットまで設定可能。シチュエーションに応じたセットを作っておくと便利そうだ
新しく追加されたランドマークが「EV充電スポット」。マークをポイントすれば利用料金などの詳細情報も確認できる
目的地検索メニューは豊富に用意されている
いつものレビューと同様「羽田空港」を検索。1文字ごとに候補がない文字が消えていくのでラクに入力できる
ストレートな検索結果
ジャンルとエリアで絞り込めるので「空港」ジャンルで絞り込んでみた。これならどちらのターミナルでも選択できる
もう1つ名称検索。今度は「ランドマークタワー」
検索結果一覧
ジャンルで絞り込むときにデータがある項目だけ選択可能になる。これは便利
ジャンル・周辺検索もジャンルで絞り込む場合と同じ手順になる
スーパー銭湯を探してみた
エリア指定は3種類から選択可。ルート案内時はさらに「ルート沿い」も選べる
検索結果を地図表示。それぞれにピンが立つので大体の場所が分かりやすい
電話番号検索。番号による検索は電話、郵便、マップコードを切り替えられる
地図画面の下側にある「周辺」ボタンを押すと、いちいちメニューをたどらなくても周辺情報の検索ができる
「MAPPLEガイドデータ」を収録。地域やジャンルで絞り込めて、詳細情報もチェックできる
SA(サービスエリア)/PA(パーキングエリア)の情報も収録。名物を写真入りで見られるのはちょっと楽しい
ルート探索は最大5ルート。探索スピードも十分に速い
各ルートの詳細も見られる

初めての道でも安心の分かりやすい案内を実現

 実際にルートを設定して走ってみると、レスポンスのよさ=処理速度の底上げがこの面でも生きていると実感できる。自車位置が1秒間あたり4回書き換えられているため、入り組んだ路地を走るときでも地図がキッチリ付いてくる。ヌルヌルとスクロールする、ってほどではないものの、妙に自分(というか自車)を中心に回ってる感じがして気持ちよいのだ。

 交差点では拡大図を左側に表示して案内する。表示される拡大図は通常のマップを拡大したもので、要はスケール固定の2画面表示といった案配なのだけれど、交差点までの距離やランドマーク、拡大図とは逆の右上に表示されるもののレーンガイドも表示されるため、ナビ任せで走行することが可能だ。道幅が5.5m未満のいわゆる細街路でも、この拡大図による案内があるのは嬉しい。目的地が住宅地をしばらく走った奥にあるなんて場合には重宝するはずだ。また、今回走行した範囲では表示されなかったけれど、イラストを使った「3D交差点イラスト表示」も収録している。

 万が一、ルートを間違ったときでもすぐさまリルートが開始され、新しいルートを案内してくれるので安心だ。走行速度によっても異なるので「○mぐらいで」と具体的にいえないのがもどかしいところだけれど、最近のカーナビのなかではダントツといえるぐらいの速さ。加えてルートの探索速度が速く、とくにリルートを知らせるアナウンスもないため、普通に運転していたら道を間違えたことに気づかないくらいだ。

 また、据え置き型ナビのメリットといえるのが精度だ。このモデルから新たに準天頂衛星「みちびき」に対応したほか、高低差の計算機能に改良を加えた「高測3Dジャイロ2」を搭載し、精度アップを求めたリファインが行われている。その結果はといえば、横浜・みなとみらい地区のビル街をくねくね走り、住宅街の路地を走ってみても、1度たりとも「先走り」や「遅走り」は起こらず、キレイかつ完璧に自車位置をトレースした。その一方、700系で若干不安定だった高低差の検出については、よくなってはいるものの残念ながら完璧には至らず。まぁ、これも限られたテスト時間のなかでの検証なので、これを持って高低差測位はイマイチと評価するのは早計だろう。

右左折は画面左側に交差点拡大図を表示。シンプルな表示だが、ランドマークや距離などの必要な情報が網羅されている
Uターンも道路を使って安全に案内した
直進時にもレーンガイドが表示される
都市部など複雑な道路ではイラストを使った「3D交差点イラスト表示」も表示。今回走行した範囲では表示されなかったため広報写真を使用している
方面案内看板は豊富に収録されている。進む方向が一目瞭然だ
オプションでVICSビーコンユニットを用意するほか、パナソニック製のDSRC車載器の接続にも対応
細街路は紫色のルート表示に。キチンと拡大図を表示してくれるので安心感が高い
地図上にクイックメニューボタンを用意。よく使う項目をセットしておけば、メニューをたどらずにすぐ使える。最大6項目が設定できる
都市高速の入口もイラストで分かりやすく案内
高速道路での2画面表示。PAの表示をタッチすればMAPPLEデータの詳細情報を見ることが可能
JCT(ジャンクション)での表示。とても分かりやすい案内だ
地下駐車場でジャイロ精度をチェック。マップマッチングが強めだが、出口はほぼ正確
若干ずれた分もすぐに補正された
上下方向の精度もチェック。「子安」出口のポイントでは、一般道で地上に降りたことをキチンと認識した

気軽さに高音質化を加えた音楽機能も魅力

 対応ソースに関しては、700系と変わらず12セグ/ワンセグのフルセグ地デジをはじめ、DVDビデオ、Bluetooth、SDカード&USBメモリーからの音楽再生、SDカードへのリッピング、そしてiPhoneおよびAndroidにも対応と、フルスペックにふさわしい内容となっている。ハード面でも、ナビとオーディオでシャシーを分けてノイズの低減を図ったほか、端子を金メッキ化したり、OFC(無酸素銅)スピーカーケーブルを採用したりと、オーディオにコダワるケンウッドならではの工夫が随所に施されている。

 オーディオ関連は軽い紹介にとどめておくけれど、そんななかで個人的にツボだったのは、BluetoothがAAC/aptX対応になったこと。実際に音を聞いてみると、これなら有線の面倒くささより無線の手軽さを取る! と感じてしまったほど音がよい。普段からFLACファイルを聴くようなハイレゾ音源派には邪道と言われてしまいそうだけれど、大多数のユーザーは満足できる音質のハズ。自車の走行速度に応じてリアルタイムに音質を自動補正する「Drive Equalizer +」も新たに採用しており、気軽に音楽を楽しめる環境がより整ったといえそうだ。

地デジなどの映像は7型モニターの恩恵が大きい。フルセグ対応で映像も美しい
3チャンネルを同時に表示できる番組表は見やすくて便利。ライブ映像が映る右側の小窓をタッチすると番組表とリンク。どの番組か分かるようになっている
HOME画面や地図との2画面でも表示できる
iPhoneと有線接続することで動画再生も楽しめる。アスペクト比の切り替えも可能
Bluetooth機器は最大5台まで登録できる。複数の端末を使い分けているユーザーにはありがたい
BluetoothはAAC/aptX対応。今回聴いた限りではプチノイズが乗ることもなく、ハイファイといってよいレベルに感じられた
オーディオは調整機能が豊富に用意される
イコライザーは13バンド
タイムアライメントも搭載。各スピーカーの距離やレベルなどをマニアックに追い込むことができる
「もっとカンタンに」というユーザー向けに、大まかな車種で設定する機能も用意
こちらも手軽なバランス/フェーダー調整
ホールシミュレーションなど6種類の音場が楽しめるDSPも搭載
音像を持ち上げるエレベーション機能。スピーカーがドアの下側に付いているクルマなどで有効
デジタル音源を補正するリアライザーやサプリームも用意

よりいっそう魅力的になった正当派進化モデル

 大きなモデルチェンジを行った先代700系をベースに、多くのリファインが加えられたMDV-Z701W/Z701。機能の追加により操作性がスポイルされてしまうこともなく、彩速ナビの名にふさわしいパフォーマンスはそのままだ。

 操作性はきわめてスマホライクな仕上がりながら、カーナビとしての使い勝手は据え置き型ならでは。また、スマホと連携することで音楽や映像の再生だけにとどまらず、検索、そして渋滞情報などのオンラインコンテンツも取得して利用できるなど、組み合わせることで実現できる数々の機能も魅力的だ。「ナビはスマホで十分」なんて考えている人にこそ触ってほしいモデルといえる。もちろん、新しいカーナビが欲しいというスマホユーザーにもオススメしたい。

安田 剛

デジモノ好きのいわゆるカメライター。初めてカーナビを購入したのは学生時代で、まだ経路探索など影もカタチもなかった時代。その後、自動車専門誌での下積みを経てフリーランスに。以降、雑誌やカーナビ専門誌の編集や撮影を手がける。一方でカーナビはノートPC+外付けGPS、携帯ゲーム機、スマホ、怪しいAndroid機など、数多くのプラットフォームを渡り歩きつつ理想のモデルを探索中。