【第11回】城下町・小田原で熱々おでんですの、の巻 |
梅みそをつけて食べるのが小田原おでん流 |
小田原といえばお正月の蒲鉾で有名ですが、同じ練り物でも今回ご紹介するのは「おでん」。小田原がおでんで町おこしをしているのをご存じでしょうか。ゆきぴゅーとエイミーはその真相をさぐるべく小田原に向かったのでした。
着いた先は旧東海道沿いにあるその名も「小田原おでん本店」。うっかりすると見過ごしてしまいそうな控えめな門構えですが、中に入ってびっくり、和モダンでとっても洗練された大人の雰囲気なんですの。カウンターに立つのはこれまたステキな風貌の店主、露木一郎さん。小田原とおでんにまつわるお話を伺いながら、さっそく土日・祝日限定の「おでんランチ」をいただくことにしました。茶飯や親子丼、あじ寿司、牛すじ丼などとセットで、好きなおでん種5つを選ぶことができますの。
通称“かまぼこ通り”にある「小田原おでん本店」。伝統工芸の小田原提灯が目印です | しっとりと趣ある玄関。大人の隠れ家のような雰囲気にちょっぴりドキドキ | 木のぬくもり感じる落ち着いた店内は全15席 |
まだかな、まだかな。おでんを目の前に心躍る2人 | 種類豊富なおでん種、ふっくらと煮えてきました。どれもおいしそう~ | つけだれは左から梅みそ、わさび、からし。イチオシはもちろん梅みそです |
「そもそも小田原がおでんの町として売り出すようになったのはいつ頃からなんですか?」
「ご存じの通り小田原の蒲鉾は全国的にも有名で、その歴史は500年ともいわれています。その練り物の技術を生かそうじゃないかと、今から7年前に老舗の蒲鉾店13社が集まって“小田原おでん会”というのを結成したんです。おでんは練りものの他に野菜も入りますよね。幸い小田原は海・山・川がそろった土地柄なので食材は豊富にあります。そんなことから“小田原の食”としておでんを盛り上げていこうということになったんですよ」
「なるほど~。ところで静岡おでんには黒はんぺんとかって聞きますが、小田原おでんには何か特徴があるんですの?」
「梅みそをつけて食べるのが特徴なんです。小田原は昔から梅の産地でもありますからね。さあどうぞめし上がってみてください」
大きな鍋の中でふっくらと出来上がったおでんを、お湯で温めてあった器にとりわけてくださいました。
「おいしいですわ~!ダシが透明でさっぱりしていますわね」
「醤油を使っていないので透き通ったダシなんです。厳選した鰹節と昆布、塩だけを使ってます」
「メニューにある、この“杉清”とか“丸う”とか“山一”というのはおでん種を作っているお店ってことですの?」
「そうなんですよ。小田原おでんは、地元の老舗蒲鉾店が各店1品ずつおでん種を作って、提供しているんです」
店主の露木一郎さん。もともと舞台演出に携わるお仕事をされてきたんだとか。このお店は4年前にオープンされました | 「おでん茶飯ランチ(1200円)」。おでんのつゆをご飯にかけてわさびを乗っけて食べると2度おいしい!(ここにデザートがつきます) | こちらは「あじ寿司ランチ」。こちらにミニうどん、デザートがついて1500円 |
そのおでん種、今では40種類以上もあるんだとか。「じゃ次は山一のたこ天にしようかな」とか「私は杉清商店のつみれを」という感じで選ぶことができるのもひとつの魅力かもしれませんわね。
「ところでカメラマンさん。うちのお店、以前に来ていただいたことありますよね?」
「……は、はい」
「えっ?!エイミー、そうなんですの?」
「……ええ、実は前に1度来たことがあるんです、ディナーで」
「やっぱり。さっきからそうじゃないかなと思っていたんです、その赤いバンダナ」
「あちゃー!」
「ねぇエイミー、そろそろそのバンダナ、やめたほうがいいんじゃないですの???」
■行ったところ
小田原おでん本店(http://www.kamaboko.or.jp/odenkai/honten)
神奈川県小田原市浜町3-11-30
TEL:0465-20-0320
営業時間
月~金:16~22時
土日祝:12~22時
定休日:なし
アクセス:西湘バイパス「小田原」より5分
小田原厚木道路「荻窪」より7分
駐車場:2軒隣の「丸う田代」お客様駐車場を利用
茶室もあります(6名まで、要予約)
営業時間
月~日:12~22時
・小田原おでん会席「風琴」4000円
・小田原おでん会席「水琴」6000円
・茶室deランチ 2800円
会席は全日、茶室deランチは14時まで
■小田原おでんサミット2010
4月3日(土)4日(日)、小田原城二の丸広場にて『小田原おでんサミット2010』が開催されました。満開の桜とともに日本全国から集まったさまざまなおでんを楽しめるイベントに、これまたゆきぴゅーが行って参りました~!そのほやほやレポートはこちらで。
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■■このクルマでドライブしました!■■ ボルボ C30フロントマスクが新しくなって一層カッコよくなったC30。今回連れ出した「2.0e Aktiv」は、2リッターエンジン+6速デュアルクラッチATで、キビキビと走るうえに燃費もGood。ゆきぴゅー&エイミーの2人組には北欧センスあふれるインテリアが大好評。 |
■プロフィール
ゆきぴゅー(ゆきぴゅーおふぃしゃるほーむぺえじ)
イラストレーターとライターを足して2で割った“イラストライター”。長野でフツーのOLをしていたが何の因果か鬼畜デジカメライターの弟子(奴隷)となり2000年に上京。日々の過酷でセクハラな毎日を絵日記で綴っているうちに絵の道に目覚め、ついに2005年独立。以降あちこちでタダでごはんを食べながらポンチ絵画家としてのお気楽な人生を歩んでいる。
エイミー
女性カメラマン。カメラマンとして名を馳せるべくボスニアに戦場カメラマンとして渡るも、行った早々流れ弾に当たってしまいあえなく帰国。この連載のおか げで最近お腹に肉がついてきたとかで、ジムに通い始めたらしい。毎回イラストで自分が描かれているので「近頃、洋服に気を遣うようになってきたんです」と 本人談。その前に赤いバンダナをなんとかしたほうがいいんじゃないですのと思う今日この頃。
2010年 4月 7日