日下部保雄の悠悠閑閑
EXPO2025
2025年8月11日 00:00
とりあえず本屋でガイドブックを購入することから始まった大阪万博。まだ6月の初めで、暑い夏が来る前に行こうと6月末の日程だけは決めていた。
デジタル音痴なので苦戦するとは思っていたが案の定、IDを取得し、日程を予約するまでなかなかアクセスできず、あきらめモードに入ったころやっと到達。
電車の路線図を見て決めた天王寺のビジネスホテルから夢洲の会場まではJR大阪環状線と大阪メトロ中央線に乗ることになるが、EXPOの人気から山手線並みの大混雑を予想していたのに拍子抜け。しかも乗換駅も間違いないようにEXPOの表示があってスムーズに移動できる。
会場は広い。セキュリティチェックまで長い列ができていたが、初日は夜間券で入ったので混乱もなくミャクミャクに迎えられて入場。と言っても大屋根リングまではかなりある。
早くやってきた真夏に閉口しながらパビリオンを偵察。残念ながら前評判の高いパビリオンは入場予約が必要。抽選に落ちたわれわれには権利がない。
それでも空いているパビリオンで見る外国の景色や文化は知らないことばかりだ。1つ1つのブースはとてもコンパクトで展示も限られているが、その国の「らしさ」や産業をアピールするために使われているところが多い。大陸ごとに相通じる文化圏を形成しているのがよく分かる。
やっと日が落ちたころ、大屋根リングに上がる。海風が涼しくTシャツだけでは肌寒く感じるほどだ。1周2kmある回廊から見るパビリオンは1つの町のようで独特の光を放っている。ぼんやり眺めながら万博らしさを感じるのもいい時間で実は今回のハイライトだった。
翌日はのんびり行くことにしたのが失敗。セキュリティゲートにたどり着くまで1時間。列の後端に置いてある日傘を借りてしのいだが、ちょっとくじけそうになった。
会場内には水の補給ポイントが至るところにあって、水分を取れるのはありがたい。想像のとおり人工の町はなんでも高いのである。
結局AからDまであるコモンズと呼ばれるドームを中心に見学することにしたが、国によっては珍しいアルコール類も並んでいる。販売しているのかも分からなかったがちょっと心惹かれる。
ウクライナからの出展は地味だが強い意志を感じさせるものだった。多くの人が小さなブースに並んでいるのはみんなこの国の行く末に強い関心を持っているのだ。
暑くて食欲もなかったが、地中海に浮かぶマルタ共和国の屋台で買ったサンドイッチとか、アフリカと思しきカレーみたいなモノとか……。初めて食べたものばかりなのも万博の楽しみ。
結局、壮大(?)な計画を立てた2泊3日のEXPO 2025プライベートツアーは、見たいところには行けなかったという予想どおりの展開になった。再来場希望者が多いと聞いたが確かにまた行きたいと思うのが万博だ。今度はうまくやれそうな気がする……。










