編集後記

2021年2月13日

北村友里恵

 先日、ふらりと立ち寄った百貨店で、ずっと食べてみたかったスイーツと出会いました。その名も「朱雀モンブラン」です。

こちらが小布施堂の「朱雀モンブラン」。写真では対比するものがありませんが、サイズはだいたい石原さとみさんの右こぶし大くらいでしょうか

 朱雀モンブランは、栗の町として知られる長野県は小布施に本店のある小布施堂が販売しているスイーツで、新栗を蒸して裏ごししたものを栗あんの上にふんわりと乗せたという、新栗の季節しか食べられない「栗の点心 朱雀」がそもそものルーツ。その1年のうち1か月ほどしか食べられない栗の点心 朱雀を、秋から冬の期間限定で自宅でも食べられるようにしたのが朱雀モンブランです。ちなみに、小布施堂が運営するカフェでは「モンブラン朱雀」なるまた別のスイーツが提供されています。

 私は実家が長野県の北信地方で、大学入学と同時に上京するまでは小布施に行く機会が多くありました。入学や卒業といった節目の機会には「栗おこわ」を食べていたこともあって、小布施の栗にはとてもなじみがあります。それだけ近い存在であったため、「実家に帰ったときに食べよう」と思いつつもなかなかタイミングが合わず、しかも私は普段ほとんど甘いものを食べないので、いつの間にか月日が経っていました……。

 そんな地元の栗のスイーツと、まさか大都会東京で出会うとは! 見つけたときには大興奮。一瞬値札にひるんだものの、大奮発して大事に抱えて帰宅しました。

 さて、そのお味のほどはというと、栗のしっかりとした味と、ほんのりとした甘み、栗あんのほどける口溶けがまさに至極。甘いものはどちらかと言えば苦手な私でもぺろりとたいらげられる優しい味で、非常においしゅうございました。自宅で食べる朱雀モンブランがこれだけおいしいのだから、新栗で作られる栗の点心 朱雀はどれだけおいしいのだろうと……。あぁ、また食べたくなってきた。

 コロナ禍で帰省もしづらい状況ではありますが、久しぶりに地元の味に触れられて大満足のティータイムでした。あー、いむらやの焼きそばも食べたい!!

本日は、ビーズクッションにはさまって満足そうに伸びているお猫さまをお届けします。時々中身と戦ったりしていますが(音がして楽しいらしい)、だいたいは埋まってうっとりしています