【2011ジュネーブショー】 新型「SLK」、「Cクラス」のクーペとワゴンを発表したメルセデス・ベンツ クルマの発明から125周年を祝う展示も |
インタビューを受けるディーター・ツェッチェCEO |
カール・ベンツ、ゴットリープ・ダイムラーがそれぞれエンジンのついたクルマを発明してから125周年にあたる今年は、メルセデス・ベンツ(ダイムラー)にとって特別な年だ。
デトロイトショーでは、最高峰のスポーツカー「SLS」のEVバージョン「SLS AMG E-CELL」を発表したほか、燃料電池車「F-CELL」によるワールドツアーのスタートを宣言。ジュネーブショーでもプレスカンファレンスの冒頭でディーター・ツェッチェCEOはこの2モデルに触れ、SLS AMG E-CELLに関しては「プレイステーションのグランツーリスモ5に登場するクルマの中で、唯一排気ガスを出さないクルマだ」と表現した。
ジュネーブショーでは、1904年にレースシーンなどで活躍した「シンプレックス」を引き合いに出しながら、次世代車だけではなく、コンベンショナルなエンジン車でもスポーティな走りを基本に革新し続けていくことを明示。メルセデス・ベンツでもっともポピュラーなスポーツカー「SLK」と、もっとも売れているモデル「Cクラス」のクーペとワゴンを発表した。加えて、新たなモビリティを創造するスマートブランドから、新型の「スマート・フォーツー・エレクトリックドライブ」を初公開した。
会場に展示されていた「メルセデス・シンプレックス」。1904年にレースシーンで活躍し、最高速度は110km/h以上を記録 |
新型SLKは直列4気筒エンジンを搭載する「SLK200 BlueEFFICIENCY」「SLK250 BlueEFFICIENCY」、V型6気筒エンジンを搭載する「SLK350 BlueEFFICIENCY」の3モデル。全モデルにアイドリングストップ機構を装備するなどし、現行モデルに比べて最大25%の燃費改善を実現した。またすべてのモデルで新開発の7速AT「7Gトロニック・プラス」を選べるようになるとしている。
4気筒モデルの新型「SLK250 BlueEFFICIENCY」 |
「SLK350 BlueEFFICIENCY」はV6エンジン搭載 |
Cクラスの追加モデルは「2000以上のパーツが新開発のものになっている」(ドクター・ヨアキム・シュミット氏)という新世代のダイムラーを象徴するモデル。直列4気筒の「C220 CDI BlueEFFICIENCY」「C250 CDI BlueEFFICIENCY」など4モデルと、V型6気筒の「C350 BlueEFFICIENCY」の5車種が揃う。クーペは細いCピラーなどクラシカルなスタイリングが特徴的なデザインになっている。トランスミッションは全モデルに7Gトロニック・プラスを設定。エンジン、トランスミッションを最適化したほか、アイドリングのスタート/ストップシステムを装備するなどにより、燃費を最大で31%改善している。
新型Cクラスクーペ「C350 BlueEFFICIENCY」 |
新型Cクラス ステーションワゴン「C250 CDI BlueEFFICIENCY」 |
スマート・エレクトリックドライブは、デザインを一新したロードスター「フォースピード」が登場。45分で100kmを走行可能な急速充電が可能になっているほか、iPhoneをビルトインできる通信・エンターテインメントシステムなどを装備している。
スマート・エレクトリックドライブにロードスターが登場 |
http://car.watch.impress.co.jp/backno/event_repo/index_c270s1157.html
(木野龍逸)
2011年 3月 2日