【2011ジュネーブショー
ポルシェ、満を持して「パナメーラSハイブリッド」公開

プロダクションモデルではブラックの911とボクスターを展示

パナメーラSハイブリッドのアンヴェールとともに世界初のハイブリッドと言われる「Semper Vivus」に乗って登場した開発部門責任者ウォルフガング・ハッツ氏

3月1日~13日(現地時間)
スイス ジュネーブ
GENEVA PALEXPO



 ポルシェは、ジュネーブショーで「パナメーラSハイブリッド」を公開した。

 事前の告知では「パラレル方式のフルハイブリッドモデル」を発表するとだけ述べられており、プレスデー初日・1回目のカンファレンスということも相まってポルシェブースには各国のプレスが殺到した。

 会場では、同社の開発部門を率いるウォルフガング・ハッツ氏が、パナメーラSハイブリッドのアンヴェールとともに世界初のハイブリッドと言われる「Semper Vivus」に乗って登場し、第2のハイブリッドモデルについて解説した。

各社の先陣を切ってプレゼンを行ったポルシェ。ブースは朝の7時すぎからプレスや関係者でごった返したウォルフガング・ハッツ氏Semper Vivus

 パナメーラSハイブリッドは、カイエンSハイブリッドと同じV型6気筒スーパーチャージャー付き3リッターエンジンにモーターを組み合わせ、全体で279kW(380PS)/580Nmを発生するパラレル式フルハイブリッドシステムを搭載。

 電気モーターはジェネレーターおよびスターターモーターとしても機能し、セパレータークラッチを一体化したハイブリッドモジュールは、エンジンと8速ATのティプトロニックSの間に配置される。また、電気モーターは、ブレーキング時などにエネルギーを回収し、ニッケル水素バッテリーに蓄積する役目も担う。モーター単体で約2kmほどの走行も可能としている。

 EU基準のNEDC総合燃費は6.8L/100kmとしており、これは同社ラインアップのなかでもっとも燃費性能に優れるモデルとなる。その一方で0-100km/h加速6.0秒、最高速270km/hというスペックを誇る。

 会場ではそのほか、昨年行われたデトロイトオートショーで発表した「918 RSRハイブリッドレーシングカーコンセプト」を、ここ欧州の地でも公開。

 また、プロダクションモデルとしては、911カレラをベースにした「911ブラックエディション」、ボクスターの最上級モデルに位置づけられる「ボクスターS ブラックエディション」を展示。いずれも限定モデルだが、日本でも911モデルを40台、ボクスターモデルを25台販売することが決定している。

918 RSRハイブリッドレーシングカーコンセプト。最高出力563PS/10300rpmのエンジンに加え、75kWのモーターを左右フロントアクスルに設置
ボクスターS ブラックエディションは最高出力320PS/7200rpm、最大トルク370Nm/4750rpmを発生する水平対向6気筒 3.4リッター直噴エンジンを搭載。世界限定987台
911ブラックエディションは水平対向6気筒 3.6リッターエンジンを搭載し、最高出力345PS(254kW)/6500rpm、最大トルク390Nm/4400rpmを発生。世界限定1911台
ジュネーブショー 2011 レポートリンク集
http://car.watch.impress.co.jp/backno/event_repo/index_c270s1157.html

(編集部:小林 隆)
2011年 3月 4日