東京オートサロン2015

メルセデス・ベンツ、東京オートサロンで新型「Bクラス」を発表

特別仕様車「B180 Sports Edition Red」「B250 4MATIC Sports Edition Red」も同時発表

2015年1月9日~11日開催

新型Bクラスの前に立つメルセデス・ベンツ日本 代表取締役社長 上野金太郎氏

 メルセデス・ベンツ日本は、1月9日~11日まで幕張メッセ(千葉県千葉市美浜区)で開催されている「東京オートサロン 2015 with NAPAC」の会場で、新型「Bクラス」を発表した。1.6リッター4気筒直噴ターボエンジンのB180、B180 Sportsと4輪駆動で2.0リッター4気筒直噴ターボエンジン搭載のB250 4MATIC Sportsの3タイプ。トランスミッションはすべて7速DCT、ステアリング位置は右のみ。同時に特別仕様車2種も発表された。

モデル価格
B1803,070,000円
B180 Sports3,840,000円
B250 4MATIC Sports4,900,000円

 今回発表された新型Bクラスは、従来型にフェイスリフトを主とする改良を行ったもので、メルセデス・ベンツの最新ラインアップと共通性を持ったフロントまわりになり、空力面においてCd値0.25を実現した。オートサロンが発表の場となり、デザイン面の改良やカスタマイズのベース車としてアピールされた。

新型Bクラス。撮影車は特別仕様車「Edition Red」

広い室内空間とすぐれた実用性

 新型Bクラスの特長は広い室内空間。全高を1545mmと立体駐車場に対応する高さにおさめ、全幅も1785mmと比較的コンパクトながらも、「Eクラス」以上のヘッドクリアランスと後席レッグスペースを備えている。ラゲッジルームは通常で488L、後席を倒せば1547L(VDA方式)の容量を持っている。荷室は一部オプションの「EASY-VARIO-PLUS」によって後席のシートスライドやラゲッジフロアボード調整で荷室を666Lまで拡大することも可能だ。

 外見では最新のメルセデスデザインとなったヘッドライトを採用、メインビーム、ポジショニングライト、ウインカー、ドライビングライト等にLEDを採用したLEDハイパフォーマンスヘッドライト(アダプティブハイビームアシスト付)を設定した。Cd値は0.25となり、燃費向上、風切り音の低減、高速安定性に貢献する。

 安全面では安全運転支援システムを充実させ、自動緊急ブレーキなどの「CPAプラス(緊急ブレーキ機能)」や、長時間運転の疲労や眠気を検知する「アテンションアシスト」を従来型に引き続き全車に標準装備。さらに車間を維持して先行車が停止した場合にこちらも減速して停止する「ディストロニック・プラス」や、安全運転支援システム「レーダーセーフティーパッケージ」を設定、縦列駐車や並列駐車時にステアリングとブレーキ操作をアシストする「アクティブパーキングアシスト」を設定した。

 装備面ではメルセデス・ベンツ独自のCOMANDシステムによってナビゲーションやオーディオ操作を行うが、従来のBluetoothに加えてWi-Fiテザリング機能を追加し、高速のデータ通信によってCOMANDオンラインでの情報検索等が可能になった。

 インテリアでは夜間に室内をLEDの間接照明で演出する「アンビエントライト」を採用、メルセデスで最多となる12色の採用した。メルセデス・ベンツによれば、多彩な演出だけでなく、対向車のライトの幻惑を弱める効果もあるとしている。

フロントデザインが最新のメルセデス・ベンツのラインアップに近くなった
特別仕様車のハイグロスブラックペイント18インチAMGマルチスポークアルミホイール
オートサロンらしくカスタマイズされたBクラスも参考展示された。メタリック調のシートでボディーカラーを表現、ラゲッジスペースにはウーファーが2発搭載され、低音を響かせた

レッドの本革シート装備の特別仕様車も同時発表

 新型Bクラスの発売を記念して、特別仕様車も発表された。「B180 Sports Edition Red」と「B250 4MATIC Sports Edition Red」で、ベース車に対して通常のカタログモデルにない特別色のクランベリーレッドの本革シートとドアパネル、ブラックアッシュウッドインテリアトリムを組み合わせた。

 外装では18インチホイールとし、ハイグロスブラックペイント18インチAMGマルチスポークアルミホイールを採用した。そのほか、安全装備の「ディストロニック・プラス」「レーダーセーフティーパッケージ」や「EASY-VARIO-PLUS」を標準装備としている。

モデル価格販売台数
B180 Sports Edition Red4,530,000円150台
B250 4MATIC Sports Edition Red5,350,000円50台

Bクラスがベストチョイスと上野社長

Bクラスのプレゼンテーションを行う上野社長

 発表会はブース内に置かれた三菱ふそう スーパーグレートのウイングバンを開いた特設ステージで行われた。同社代表取締役社長の上野金太郎氏が登壇、同社の2014年の概要と新型Bクラスについて説明が行われた。

 上野氏はまず、2014年の概況を「日本法人で過去最高の6万834台を販売、前年比+13.2%」と説明。好調ぶりをアピールし、2014年7月に発表した新型Cクラスが販売台数を牽引していると述べるとともに、SLS AMGのモータースポーツでの内外の活躍もアピールした。

 オートサロンへの出展は2014年に続き2回目で「昨年初めて出展したが、熱心なファンにメルセデス・ベンツのラインアップを間近で見ていただいた」とし、今回も引き続きラインアップを見てほしいという希望を述べた。

 Bクラスについては「カスタムチューニングする際でもベース車両としても適切」としたうえで、Bクラスがベストチョイスの理由は「ユーティリティ」「デザイン」「安全性」の3点とした。

 上野氏はBクラスはサイズの面で取り回しに優れていて、アイポイントが高く視界が開けているため「運転が若干得意でない方にも安心してお乗りいただける」とアピール、ラゲッジルームの広さも強調、オートサロンだけにアクセサリーのアピールも行い、ラゲッジルームを活用するための製品を拡大することを明らかにした。

 また、Cd値についても触れ、Bクラスは広い室内空間を実現するボディーサイズながらCd値0.25は「クラスNo.1」と強調。安全装備の充実についても説明した。

コンパクトクラスには4車種をラインアップ
3つのベストチョイスの理由
デザインを最新メルセデス・ベンツのものとした
安全運転支援システムを搭載
アンビエントライトは12色
特別仕様車には通常にないクランベリーレッドの本革シートが装着される

テレビCM曲を手掛けたRIP SLYMEが登場

 最後に新型BクラスのテレビCMにRIP SLYMEの書下ろし曲「この道を行こう」を採用すると発表され、特設ステージにスペシャルゲストとしてRIP SLYMEが登場した。

 メンバーからは「広々としてゴージャスな内装で驚きがあった」「全然コンパクトカーじゃない」「家族にちょうどよい」などの感想が飛び出した。

 なお、このテレビCMは1月27日ごろより放映開始予定。テレビCMと同時に撮影したプロモーションビデオは、メルセデス・ベンツ日本のWebサイトやYouTubeチャンネルで1月29日から公開する。

テレビCMにはRIP SLYMEの書下ろし曲を採用
スペシャルゲストとして登場したRIP SLYMEのメンバー
RIP SLYMEと上野社長はフォトセッションでカメラに収まった

AMG車を含め車両を展示

 このほかにブースではAMGブランドの車両をはじめ、メルセデス・ベンツのラインアップが展示された。

G 63 AMG 6×6、なかなか見られないクルマも間近で見ることができる
SUPER GTに参戦したSLS AMG GT3
スマート・フォーツーのBRABUS Xclusive edition midnight blue
Sクラスのプラグインハイブリッド「S550 PLUG-IN HYBRID long」
AMGのラインアップも展示された
AMGのチューニングパーツも展示された
ブースにはショップも併設され、オリジナルグッズの入手も可能だ

正田拓也