北京モーターショー 2018

【北京モーターショー 2018】レクサス、2018年秋ごろに日本導入予定の新型「ES」世界初公開

直列4気筒 2.5リッターエンジンを搭載するハイブリッド仕様

2018年4月25日(現地時間) 開催

レクサス(トヨタ自動車)は、北京モーターショー 2018で新型「ES」を世界初公開

 レクサス(トヨタ自動車)は4月25日(現地時間)、中国・北京で開催された「北京モーターショー 2018」(4月25日~26日:プレスデー、4月27日~28日:特別招待日、4月29日~5月4日:一般公開日)で、新型「ES」を世界初公開した。2018年秋ごろに日本へ初導入される予定。

 新型ESは、これまでの期待を超えるため、原点と言える「上質な快適性」をさらに進化させるとともに、フラグシップである「LC」「LS」と同様に“新世代LEXUS”としてデザインや走りも大きく変更。低重心なGA-Kプラットフォームや新たなパワートレーンを採用して、優れた操縦安定性で運転の気持ちよさを提供するなど、相反する要素を両立した「二律双生」とするとともに、GA-Kプラットフォームを活かして流麗かつ引き締まったエクステリアと広く快適な室内空間を両立。レクサス独自のコンセプトに基づく、ドライビングの高揚感とくつろぎの空間を融合したインテリアを実現した。

新型「ES」
新型「ES」
LEXUS ES

 新型ESのボディサイズは4970×1865×1445mm(全長×全幅×全高)で、ホイールベースは2870mm。搭載する直列4気筒 2.5リッターエンジンは、高い動力性能と環境性能を両立するとともに、優れたレスポンスを発揮。吸気効率の向上や燃焼室内の気流強化による高速燃焼で、世界トップレベルの熱効率を実現した。

 また、新型のトランスアクスルやPCU(Power Control Unit)を採用し、ハイブリッドの持ち味である圧倒的な燃費性能はそのままに、ダイレクトな加速フィーリングとした。

 さらに、ハイブリッドバッテリーを小型化してリヤシート下に配置することで、軽量化・低重心化に加え、荷室容量の拡大にも寄与した。

 新しく採用したGA-Kプラットフォームにより、高剛性化・低重心化としたほか、ダブルウィッシュボーン式リヤサスペンションの採用や、ジオメトリーの最適化で高い操縦安定性を確保。ラック平行式電動パワーステアリングによる優れたステアリングレスポンスで、レクサス独自の「すっきりと奥深い」走りを実現した。

新型「ES」
新型「ES」

 先進安全機能として、高度運転支援機能である「Lexus CoDrive」を含む第2世代の「Lexus Safety System+」を搭載。第1世代のLexus Safety System+に採用している「単眼カメラ+ミリ波レーダー」の構成はそのままに、昼間の自転車運転者や夜間の歩行者も検知可能な「プリクラッシュセーフティ(PCS)」、自動車専用道路等において設定した車速内で前走車との距離を一定になるよう加減速制御するとともに、同一車線内中央を走行できるよう操舵を支援する「高度運転支援機能Lexus CoDrive(レーダークルーズコントロール、レーントレーシングアシスト)」、カメラで主要な道路標識を読み取り、メーターとヘッドアップディスプレイ内に表示する「ロードサインアシスト(RSA)」といった機能を搭載している。

 エクステリアは、GA-Kプラットフォームがもたらす重心の低さを活かし、走りを予感させるワイド&ローのプロポーションにするとともに、フロントピラーの後方配置や、リアピラーの傾斜で引き締まったキャビンシルエットを創出。クラストップレベルの空力性能を目指したボディ形状や質感の高い細部の造形など、機能美と上質さを追求した。

 レクサスの特徴となるスピンドルグリルは、鋭利に折り返すフレームと波紋のように連続する縦フィン形状のグリルメッシュを組み合わせて、ESのシャープなノーズを強調。小型の3眼LEDヘッドライトで、端整かつ鋭い表情を生み出している。

 リアはタイヤの踏ん張り感を強調する造形としたほか、3つのL字を層状に重ねた奥行きのあるデザインのリアコンビネーションランプで、レクサスとしての個性を際立たせた。

ES300h
ES300h
新型「ES」

 ボディカラーは、エレガントさを強調する「アイスエクリュマイカメタリック」や、華やかかつ引き締まった印象を与える「サンライトグリーンマイカメタリック」といった新規開発色を採用。多彩なバリエーションを設定している。

 レクサス独自の人間を中心とした空間コンセプトに基づいたインテリアでは、、程よい包まれ感でドライビングの高揚感を高めるコクピットと、乗客がくつろげるゆとりある空間を融合。

 センターコンソール・アームレストとの連続感を持たせた上下2分割構成の意匠とした前席シートバックは、ステアリング操作がしやすいショルダー形状としたほか、ディスプレイやスイッチ類を操作時の姿勢変化や視点移動が少ないレイアウトとすることで、運転に集中できる空間を創出。水平基調のインストルメントパネルからドアトリムまで連続する構成によって、空間の広がりを表現した。

 また、センターコンソール・ドアアームレストの表皮には立体的なパターンで加工を施すビスコテックス技術を採用し、深みのある表現で室内空間に程よい包まれ感と広がりを演出するとともに、エレガントな印象を付与。

 ドライビングポジションは低いヒップポイント、ペダル配置、ステアリングの傾角や広い調整幅、シートのホールド性など、徹底的な走りこみやデータ解析に基づく細部にこだわったレイアウトとして、ドライバーが的確な操作をできる運転姿勢とした。

 後席は、広い足元の空間による開放感と、包み込まれるような安心感を両立。シートは、快適な座り心地と上質な仕上がりを追求するとともに、電動リクライニング機能を付与することで、くつろぎの空間を実現した。

新型「ES」
ES300h

 さらに、優れた静粛性を実現するため、音源対策、吸音、遮音それぞれにおいて、徹底的な作りこみを実施。風洞実験による車体形状の検証や吸音材・遮音材の最適配置のほか、ノイズリダクションホイールや遮音性の高いアコースティックガラスの採用など、フラグシップセダンのLSで培った技術を継承するとともに、人が心地よく感じる周波数帯を解析。エンジンやオーディオのサウンドと調和した快適な室内空間を提供する。

 なお、スポーティな性能を際立たせた“F SPORT”も設定。きめ細かい減衰力の制御を行なう「リニアソレノイド式AVS」を採用したほか、パフォーマンスダンパーを車体の前後に配置し、ボディ剛性のバランスを向上させるとともに、細かい振動を減衰吸収して、優れた操縦安定性と上質な乗り心地とした。

 グリルメッシュとサイドグリルは、これまでの縦基調のメッシュを継承して発展させたブランド統一の新しい“Fメッシュパターン”を採用。19インチアルミホイールやシート、ステアリング、メーターなど、スポーティさを強調する内外装とした。

 さらに、“F SPORT”の鋭く磨き上げられた走りを表現するため、日本刀の仕上げ工程「刃取」に着想を得た「F SPORT専用アルミオーナメントパネル」を新開発。最新の生産技術で匠の研磨技術を再現し、日本刀の刃文をイメージさせる紋様を作り出した。

ES260(中国仕様)
ES260(中国仕様)
ES260(中国仕様)
ES260(中国仕様)

編集部:椿山和雄