イベントレポート
マツダ、2ローター・ロータリーEV搭載の「アイコニック SP」世界初公開 毛籠勝弘社長「新しい時代に適合した新しいジャンルのスポーツカー」
2023年10月25日 15:27
- 一般公開日:2023年10月28日~11月5日
- 入場料:1500円~4000円
10月25日、「ジャパンモビリティショー2023」(一般公開日:10月28日~11月5日、場所:東京ビッグサイト)が開幕し、マツダはコンパクトスポーツカーコンセプト「MAZDA ICONIC SP(マツダ アイコニック エスピー)」を世界初公開した。
マツダのテーマは「『クルマが好き』が、つくる未来」だ。人々の中にある「クルマが好き」という気持ちに寄り添い続けるマツダが考える未来の提案として、「前向きに今日を生きる人の輪を広げる」というマツダの企業理念を具現化したテーマ展示が行なわれている。
カンファレンスで登壇したマツダの代表取締役社長兼CEO 毛籠勝弘氏は、「モビリティは社会とつながり、多様な使い方や機能によって社会に新しい価値をもたらし、人々の暮らしをよりよいものに変えていくでしょう。その中でマツダは、私たちが愛してやまないクルマをどういう存在にしていきたいのか、クルマ好きがつくる未来とは? がテーマです。ファンの皆さまをはじめ、多くの皆さまにクルマが好き、と言っていただける未来をクルマ好きの志を同じくする企業と共に作っていきたいと考えています」とあいさつ。
さらに新型コンセプトカーについて、「MAZDA ICONIC SPは、やっぱりクルマは楽しいものだ、いいもんだ、と理屈抜きに思っていただけるような、操る楽しさにあふれたコンパクトスポーツコンセプトです。低いボンネットを活かした唯一無二のプロポーションを持つ、美しいマツダデザイン。さらにコンパクトでレイアウトが自由、かつカーボンニュートラル燃料でまわる2ローター・ロータリーEVシステムによる人馬一体の走りを実現しました。日常のショッピングや通勤、週末の長距離高速ドライブ、さらにたまにサーキットで汗をかく、万が一の災害時には給電ができるなど、新しい時代に適合した新しいジャンルのスポーツカーを想像すると、ちょっと楽しくなってきませんか」と紹介した。
「MAZDA ICONIC SP」の造形基本は、優れた運動性能を印象付ける低重心のプロポーションが特徴だ。軽量・コンパクトなロータリーエンジンをクルマの中央部によせて搭載し、低いボンネットを実現。ドアは跳ね上げ式のシザースドアを採用しており、アピール度も十分だ。
ロータリーエンジンは2ローター「Rotary-EV」システムで、カーボンニュートラル燃料で発電し、最高出力370PSを発生する。搭載バッテリは再生可能エネルギー由来の電力で充電されると、実質カーボンニュートラルでの走行が可能になる。外板色の「VIOLA RED」は“赤”を大切にしたいというマツダの想いを表現したコンセプトカラーで、ボディサイズは4180×1850×1150mm(全長×全幅×全高)でホイールベースは2590mm。車両重量が1450kgで、パワーウェイトレシオは3.9kg/PSを達成している。
また今回のテーマの原点である、1989年デビューの赤の初代ロードスター、子供が実際にドライバーズシートに乗り込んでオープンカー走行ができる3分の2スケールのロードスター、10月5日に大幅改良モデルとして登場した4代目ロードスター、手動操作だけで走る歓びを味わうことができるロードスターの福祉車両モデル「SeDV」などが展示され、マツダブースはロードスター一色となっている。
さらに日本自動車工業会が主催するモータースポーツ展示には次世代ディーゼル燃料を使用する「MAZDA2 Bio Concept」を出展するほか、子供向け職業体験施設「キッザニア」とコラボした「Out of KiZania」にも参画し、職業体験としての「砂型鋳造体験(就学児向け)」と「プレス工場の職人体験(未就学児向け)」の2種類を用意。マツダの工場を再現した環境で、未来の「クルマが好き」につながる子供たちに、モノづくりの楽しさを体験できるようにしている。
マツダでは、今後も「ひと中心」の価値観のもと、「走る歓び」を進化させ続け、ユーザーの日常の移動体験の感動を想像し、「生きる歓び」を届けることを目指すとしている。