イベントレポート 東京オートサロン 2024

トヨタ車体、ランクル70のフレームにランクル40のボディを組み合わせた車両を東京オートサロン2024で展示

2024年1月12日~14日 開催

ランドクルーザー2台を展示するトヨタ車体ブース

 トヨタ車体は、1月12日~14日に幕張メッセ(千葉県千葉市)で開催されている「東京オートサロン 2024」に出展。北ホールのブースではランドクルーザーのカスタムカー「ブラッククルーザー70」「ランクル 40×ランクル 70」が展示されている。

ランクル 40×ランクル 70

 ランクル 40×ランクル 70は、ランドクルーザー40のクラシカルなスタイリングと、ランドクルーザー70の足まわりをミックスし、「長く楽しんでもらいたい」という願いを込めたというモデル。2023年の東京オートサロンに展示された車両をさらにブラッシュアップして展示されている。

 展示車両の製作に関しては、まず40の3Dデータを作成し、70のフレームに40のボディをバーチャル上で組み合わせ、それをVRで確認して問題がないと判断することから始まったという。その中で必要となったボディの延長は、板金の職人が鉄板をたたいて溶接することで、165mm伸ばすことに成功。ボンネットを開けると、ボンネットフードやフェンダー部分にうっすらとではあるが溶接の跡を見ることができる。さらに、電装系では40の24Vと70の12Vを両立させるといった工夫もこらされている。製作担当者は、配線のレイアウトやエンジンルーム内の40の部品と70の部品が混在する箇所のレイアウトなど、新たに設計をし直さなければいけなかった部分が製作においては大変だったと話していた。

 また、今回は「走らせる」という目標があったといい、インテリアではシート骨格はそのままに、シート表皮やルーフ、フロアマットなどを難燃性のものに変更するなどの法規対応や、排出ガス基準への適合なども行なわれ、公道走行が可能となっている。ブースでは、「さなげアドベンチャーフィールド」のオフロードを力強く走行するムービーも見ることができる。

ランクル 40×ランクル 70
ランプ類は見た目は40のものを用いて、バルブを70の電圧に合わせているという
40のパーツと70のパーツが混在するエンジンルーム。ウォッシャータンクなどは40のものとなるが、エンジン系統は70のもの
ステアリングやペダル、シフトは70のパーツを利用。40の内装に70のパーツがハイブリッドで存在する
シート表皮は変更されたが、シート骨格は40のまま
ランクル 40×ランクル 70の説明パネル

ブラッククルーザー70

 ブラッククルーザー70は、世界各地でさまざまな使われ方をしているランドクルーザー70ならではの海外仕様純正部品となるウインチやシュノーケル、メッキミラーといったアイテムを装着したカスタマイズコンセプトモデル。「海外のものを日本に持ち込む」ということから、鎖国を開く“黒船”との思いも込められ、ボディカラーにはマットブラック塗装が施されている。

 今回装着された海外仕様純正部品は2024年央を目標に販売を目指すとのこと。また、マットブラック塗装は今後ラッピングとして販売できるようにしたいとの展望も明らかにされた。

ブラッククルーザー70
フロントのウインチ。バンパーも専用品
シュノーケルにはランドローバーのロゴが入る
メッキミラー。日本国内でも純正品としてラインアップされていそうだが、設定がないという
ランドクルーザー70のカスタムパーツも展示
ブラッククルーザー70の説明パネル
編集部:北村友里恵