イベントレポート 東京オートサロン 2025
マツダ、WRCのエッセンスを取り入れた「MAZDA SPIRIT RACING CX-60 ラリーコンセプト」初公開
2025年1月11日 14:46
- 2025年1月10日 公開
マツダは、千葉県の幕張メッセで開催されている「東京オートサロン 2025(会期1月10日~12日)」に出展し、スーパー耐久シリーズ参戦車両「MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER CNF concept」や「MAZDA SPIRIT RACING MAZDA3 Bio concept」に加え、XCRスプリントカップ北海道に参戦した「TOYO TIRES MAZDA CX-5」などを展示している。
また、ラージ商品群SUVの1つ「CX-60」にWRC(世界ラリー選手権)のエッセンスを取り入れた「MAZDA SPIRIT RACING CX-60 Rally concept」も初公開。この車両は、「もしもCX-60がラリーに出場したら?」といったテーマで制作された1台。パワートレーンはノーマルのままだが、ルーフに外気を取り込む「エアインテーク」や「大型リアウイング」を装着。どちらもマツダのデザイン部門がきちんとデザインし、ワンオフで制作したものという。
室内は安全対策のロールケージが装着されるほか、シートは運転席も助手席もレカロのカーボンファイバー製フルバケットシートに交換済み。さらにサベルト製4点式ハーネス(MAZDA SPIRIT RACINGロゴ入り)もおごられている。リアシートは撤去され、ラゲッジスペースにはスペアタイヤを搭載している。
実際にラリーへ参戦する予定は現段階ではないが、マツダは「この車両を見てラリーやモータースポーツに少しでも興味を持ってもらえればうれしいです。オートサロン会場には実際のレースカーも展示していますので、モータースポーツの雰囲気を感じとってもらえれば幸いです」という。
なお、2024年7月の全日本ラリー選手権「2024 ARKラリー・カムイ」の一部として開催されたXCRスプリントカップ北海道第3戦で、TOYOTIRES MAZDA CX-5(寺川和紘選手/石川美代子選手)が、XC-2クラスで2位表彰台を獲得。続く9月のXCRスプリントカップ北海道第4戦でもクラス2位でフィニッシュし、オフロード走破性の高さを証明している。
2025年もスーパー耐久シリーズST-Qクラスでの「共挑」は継続
東京オートサロン2025初日には、マツダブースにてMAZDA SPIRIT RACINGに活動に関するトークショーも実施された。代表の前田育男氏は、ファクトリーモータースポーツの挑戦として「スーパー耐久シリーズ」、グラスツールモータースポーツ文化醸成への挑戦として「チャレンジプログラム」、新たなカテゴリー開拓への挑戦として「クロスカントリーラリー参戦」、商品化への挑戦として「プロダクトアプリ開発」と4つの挑戦を実施していると紹介。
また、スーパー耐久シリーズでは、カーボンニュートラル燃料で走る「MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER CNF concept」と、次世代バイオディーゼル燃料で走る「MAZDA SPIRIT RACING MAZDA3 Bio concept」が年々進化していて、2024年の第7戦の予選タイムが最初の参戦時から2~3秒短縮してきた成果を発表した。
特に12号車のMAZDA SPIRIT RACING ROADSTER CNF conceptは、軽量化や空力性能を高めてよりコーナリングマシンとして仕上げ、レースでは上位クラスのマシンをコーナーで引き離すシーンもあるという。また、今後はCO2回収技術の実証を行ないながらカーボンネガティブへの挑戦も実施するとしている。
また、会場では、モータースポーツをより身近で気軽に楽しむ「eスポーツ タイムアタック」や、生活のさまざまなシーンでマツダの世界観を楽しめるオフィシャルグッズコレクションの展示・販売も行なっている。