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【SUPER GT 第2戦富士】GT500/GT300 優勝記者会見

次戦、オートポリス戦へ向けての思い

2017年5月3日~4日 開催

左から、SUPER GT 第2戦富士 GT500クラスで優勝した38号車 ZENT CERUMO LC500の立川祐路選手、石浦宏明選手。GT300クラスで優勝した51号車 JMS P.MU LMcorsa RC F GT3の中山雄一選手、坪井翔選手

 5月4日に開催された「2017 AUTOBACS SUPER GT Round 2 FUJI GT 500km RACE」の決勝レース(110周)は、GT500クラスで38号車 ZENT CERUMO LC500(立川祐路/石浦宏明組、BS)が、GT300クラスで51号車 JMS P.MU LMcorsa RC F GT3(中山雄一/坪井翔組、BS)がそれぞれ優勝した。決勝終了後に開かれた両チームの4選手による記者会見の内容は以下のとおり。

GT500クラス優勝 38号車ZENT CERUMO LC500

立川祐路選手(左)、石浦宏明選手(右)
石浦宏明選手のコメント

 最初、スタート直後の立川選手が走っているところを見ながら、やはりそう簡単には勝てそうにないなと思うくらいまわりも速くて、今日は厳しい戦いになるという覚悟をしていました。

 昨日の段階から自分のアウトラップが大事な要素になるだろうと思っていたので、今日もフリー走行のときからコールドタイヤで練習させてもらったし、その成果がだせて自分なりに納得できるラップで走れました。途中ブルーフラッグにすぐに反応してくれないクルマもいて、大きくタイムを失ったりもしたんですけど、自分の走りに集中しました。

 周囲から今回期待してもらっていることは分かっていたので、プレッシャーには感じていましたけど、前回チームとしても失敗した部分があったので、今回にかけるみんなの意気込みが結果につながったのでうれしい。チームにとって最高の1日になったと思います。

(燃料リストリクターのハンデが入ってくるであろうこれからの戦いについて)オートポリスでは、レクサス勢のなかで数台は燃料リストリクターのハンデの領域に入るだろうというのは想定していました。そうなっても今のLCは、今日のように決勝で強さを発揮できるクルマ。さすがに予選でポール争いするのは難しいかもしれないですけど、決勝で強いレースができれば、表彰台を目標に走れると思うので、その領域でも戦えるんじゃないかという期待はもっています。

 次のオートポリス、九州のファンの方もたくさんいるなかで、去年走れなかったのは残念でしたが、今年は楽しみにしてくれている人が一杯いると思うので、そこでレースできるのがまずうれしいですし、ポイントランキング上位で行けるのもうれしい。父が熊本出身で親戚も一杯見に来るので、そこでまたいい走りをしたいなと思います。

立川祐路選手のコメント

 富士でも速く、強いクルマを作ってくれたレクサスLCの開発陣、TRDに感謝します。それと今週きちんと完璧に仕上げて、レース中もトラブルやピット作業のミスなくこなしてくれたチームに感謝しています。

 今日はスタートからできるだけ逃げたいという思いがあったんですけど、まわりのレクサスチームも僅差で大変な序盤になりました。そんななか、GT300クラスが(周回遅れで)現われてからそれをうまく処理していくことに専念して、後ろとの間隔は保ったまま、石浦に代わることができた。その石浦も頑張ってくれて10秒以上のマージンができた状況もあって、最後のスティントは楽させてもらったし、クルマが素晴らしかったんだなと思いました。(GT300優勝の)JMS P.MU LMcorsa RC F GT3は、我々の兄弟チームですので、最高の日になりました。

(終盤、14秒以上あった差が5秒くらいまで縮まったことについて)最後は基本的にセーブ。残り10周を切ったときの7、8秒という差はセーフティマージンなので、とにかく何かないように手堅く行こうと。正直、石浦が10秒以上のマージンを稼いでくれて、ピットアウトしても同じ12、13秒の差があったので、もうその時点で何もなければ勝てるなという思いがあったので。

(燃料リストリクターのハンデが入ってくるであろうこれからの戦いについて)今年のLCは岡山にしても富士にしてもどこでも速いので、そういう意味では戦えるとは思っています。次のオートポリスでは上位のクルマは燃料リストリクターのハンデが入りますが、その分ウエートはそんなにかさまないので、オートポリスに関してはそこそこ行けるんじゃないか。あそこはコーナリングが多いこともあって、最小限のロスでいけるのではなかろうかと思っています。

 オートポリスはものすごく好きなサーキットで、自分は富士が得意なんですけど、実はオートポリスもだいぶ得意で、そういう意味では去年レースできなかったのは非常に残念。オートポリスは、ドライバーにはものすごくチャレンジングで、みんなが好きなサーキットだと思うので、今年も非常に楽しみにしています。いいレースをしたいので、九州のファンの方にはぜひ応援に来ていただきたいですね。

GT300クラス優勝 51号車 JMS P.MU LMcorsa RC F GT3

中山雄一選手(左)、坪井翔選手(右)
坪井 翔選手のコメント

 今は素直にうれしいです。GT 2戦目で上出来というか、こんなにいい流れできちゃっていいのかなあ、と思うくらいのレースだったと思います。

 第2スティントを担当したんですけど、これだけ長いスティントは初めてだったので、どれだけタイヤがもつかとか、何も分からない状況でした。ひたすらプッシュするしかないと思って、タイヤもパフォーマンスが高く安定してタイムをキープできて、その状態で中山選手に最後バトンタッチできた。バトンタッチしてからトップでコースインできて、僕ができることを最大限発揮できたのかなと思うので、今日のレースに関しては合格点をあげたいです。

 ポイントリーダーになり、これからウエートを積んだりといろいろ状況が変わるなか、どういう戦いになるか僕もよくわからないんですけど、いいクルマ、いいタイヤですし、この2人だったら戦えると思うので、常に1位を目指して頑張りたいと思います。

中山雄一選手のコメント

 前回の岡山では苦戦して、予選4番だったんですけど決勝が8位で悔しいレースでした。そこからチームで考えたセットアップに、テストでいい感触だったタイヤをブリヂストンさんが今回間に合わせていただいて、そのマッチングが非常によかった。昨日の予選4位は岡山と同じ結果ですけど、僕たちとしてはレベルアップして勝ち取った4位だったと思います。

 ただ、セクター3でなかなかタイムが伸びなくて、悔しい思いも個人的にはありました。けれど、それも今日のレースでしっかり1位で帰ってくることができてよかったです。坪井選手のタイムもものすごく速かったですし、その間にゲイナー(2位のGAINER TANAX AMG GT3)をパスして、僕は最後作ってもらったマージンを守るだけだったので、本当にいいレースだったと思います。

 前回のテストでは、オートポリスで使用するタイヤとセッティングにすごくいいものを発見できた。そんないいものがあるのに、今回の富士には間に合わないんだなーという思いを抱えながら優勝しちゃったので、次のオートポリスもチームとしても自信があるし、楽しみな大会です。2年振りのオートポリス、高速コーナーがたくさんあって楽しいコースなので、チームみんなで頑張っていきたいと思います。