ニュース
独ポルシェ、2019年末から開催されるフォーミュラE 第6シーズンに参戦
2022年末までにE-モビリティに対して60億ユーロを超える投資を実施
2018年4月11日 21:27
- 2018年4月10日(現地時間)発表
独ポルシェAGは4月10日(現地時間)、フォーミュラEのマニュファクチャラーの申請を行ない、FIA(国際自動車連盟)が承認したため、2019年末から開催されるグローバルエレクトリックレースシリーズの第6シーズンに参戦する予定と発表した。
フォーミュラEでは、シャシーとバッテリーは主催者から供給されるが、パワートレーンコンポーネントについては、全ての部分をエントラントが独自に開発を行なう。そのため、ヴァイザッハのファクトリーチームは、2019年のホモロゲーションに合わせて、独自のエレクトリックパワートレーンの開発を継続する。
この独自開発の機会によって、ポルシェはエレクトリックモーター、インバーター、ブレーキ・バイ・ワイヤーシステム、トランスミッション、ディファレンシャル、ドライブシャフト、モノコック、リアアクスルのサスペンションコンポーネント、クーリングシステム、ECUといった主要テクノロジーに対するカスタムソリューションを手に入れることができるほか、パワートレーンのエネルギー効率はレースにおいて決定的な役割を果たすだけでなく、市販のEV(電気自動車)を開発していく中での中心的な要素にもなるとしている。
なお、フォーミュラEへの参戦は、ポルシェ初のピュアEVで、クラス内で最もスポーティな最新技術を備えるというコンセプト・スタディモデル「ミッションE」の市販モデルを市場へ導入するタイミングと同じとなり、ポルシェは2022年末までにE-モビリティに対して60億ユーロを超える投資を行なうとした。
フォーミュラEプログラム担当 副社長のフリッツ・エンツィンガー氏は、「FIAとアレハンドロ・アガグ氏は、過去数年間にわたって素晴しい仕事を成し遂げてきました。ポルシェは、今回の決定によって、世界中の主要自動車メーカーとサーキットで競うことができます」とコメント。
ル・マン・プロトタイプ「919 ハイブリッド」のプロジェクトと同様に、フォーミュラEプログラムの技術開発と遂行についての責任者を務めるアンドレアス・ザイドル氏は、「ポルシェは、電気自動車の可能性と性能に、長い間注目してきました。ポルシェのエンジニアたちがそのテーマに深入りするほど、電気自動車というソリューションはより一層魅力的なものになります。我々は、2019年初頭に予定している最初のモデルで、独自に開発されたパワートレーンのテストを実施することを心待ちにしています。3月初旬のジュネーブモーターショーでフォーミュラEが公開した第2世代のレーシングカーは素晴しいクルマでした」とコメントしている。