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日産、パイオニアに逆走報知ナビゲーション技術のライセンスを供与
11月にパイオニアが発売する法人向けカーナビから搭載開始
2018年10月10日 14:26
- 2018年10月10日 発表
日産自動車は10月10日、世界で初めて開発した逆走報知ナビゲーション技術のライセンスをカーナビゲーションメーカーのパイオニアに供与したことを発表した。これにより、パイオニア製のカーナビを利用するユーザーにも逆走報知機能の提供が可能となった。
このナビゲーションシステムは高速道路上の逆走をドライバーに対して音声と画像で注意喚起するもので、2010年10月に開発を発表した当時は世界初の機能となり、2010年11月に発売された「フーガ ハイブリッド」以降、他の車種にも順次採用が拡大され、現在ではすべての日産純正カーナビゲーションシステムとディーラー装着の日産オリジナルナビゲーションに採用されている。
逆走報知ナビゲーション技術は、カーナビ内部のプログラムにより、車両情報(GPS位置、地図、車速など)に基づいた逆走判定処理を行ない、ドライバーに報知する。
基本的な処理としては、車両前方地図の分岐・合流で逆走判定エリアをリアルタイムに生成し、その判定エリアを1度通過した後、再度エリアに進入することで逆走を判断して、注意喚起のための報知を起動する。SA(サービスエリア)やIC(インターチェンジ)、JCT(ジャンクション)付近の分岐・合流点を逆走すると、音声と画像で注意喚起を実施。これは、道路会社の保有する道路構造に関する知見と、自動車メーカーの保有するGPSナビゲーションに関する知見を合わせて新たな逆走判定ロジックを開発し、市販のカーナビにも実装可能な技術として実現した。
この機能はプログラム処理の追加のみで実現可能なものとして、既存の地図データベース部分には変更を加えていない。そのため、ナビゲーションの地図更新機能で新しい高速道路の情報が追加されても、追加の道路に対してすぐに同様の検知・報知が可能となる。
今回ライセンス供与を受けたパイオニアは、11月に発売を予定している法人向けカーナビを皮切りに、今後同社が展開するカーナビに広く活用していくことで、より安心・安全なドライブサポートを実現していくとした。
また、日産の経営戦略本部、パートナーシップ、ビジネスデイベロップメント担当の常務執行役員、カトリン・ペレス氏は、「日産は自社で開発した技術を自社利用に留めず、外部で利用促進する取り組みにより、社会全体での技術の発展に寄与していきます。今回のパイオニアへの逆走報知ナビゲーション技術のライセンス供与もこの活動の一環です。本技術を広めることで、社会全体での高速道路の安全・快適な利用の実現に寄与していきたいと考えています」とコメントした。