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英マクラーレン、「ロングテール」モデルにオープンエアの爽快感を融合させた「600LT Spider」

0-100km/h加速はクーペ同様の2.9秒。価格は3226万8000円

2019年1月16日(現地時間)発表

3226万8000円

リトラクタブル・ハードトップを備えるコンバーチブルモデル「600LT Spider」(3226万8000円)

 英マクラーレン・オートモーティブは1月16日(現地時間)、電動開閉式のリトラクタブル・ハードトップを備える同社「ロングテール」モデルの第5弾「600LT Spider」を発表した。すでに受注を開始しており、納車開始は3月以降の予定。価格は3226万8000円。

 600LT Spiderは、2018年7月に日本デビューを果たしたクーペボディの「600LT」で実現した“サーキット指向のダイナミックパフォーマンス”と、開閉式ルーフによるオープンエア・ドライビングの爽快感を融合させたモデル。

 マクラーレン独自のカーボンファイバー製骨格「モノセルII」の採用により、オープントップのコンバーチブルモデルながら構造上の剛性はクーペボディ同様となる。また、600LTと同じくカーボンファイバー素材を積極的に使うことによって軽量化を追求。電動開閉するリトラクタブル・ハードトップが与えられたことで600LTからは車両重量が50kg増えているが、同じくリトラクタブル・ハードトップを持つ「570S Spider」と比較すると、オプション設定する「MSO クラブスポーツ・パック」(316万3000円)まで利用すれば100kgの重量削減を実現するという。

600LT Spider プロモーションムービー(43秒)
クーペボディの「600LT」(左)とコンバーチブルモデルの「600LT Spider」(右)

 パワートレーンでも600LTと同じ600PS/620Nmを発生するV型8気筒 3.8リッターツインターボエンジンを採用し、トランスミッションにデュアルクラッチ式の7速SSG(シームレスシフト・ギヤボックス)を組み合わせる。0-100km/h加速は600LTと同タイムとなる2.9秒で、0-200km/h加速でも600LTから0.2秒遅れの8.4秒を実現。最高速はオープン状態で315km/h、クローズ状態で324km/hとしている。

 3ピース構造となるハードトップは走行中でも40km/hまで電動開閉が可能。キャビン後方にはガラスを使った「電動式ウィンド・デフレクター」を備え、開閉させることによってバフェティングの削減や通気の増加、キャビンに流れ込むエキゾーストサウンドの増減などをコントロールできる。また、ハードトップの格納スペースはクローズ状態では52L分の追加ラゲッジスペースとして利用できる。

600LT Spider
600LT Spiderのインテリア

 ニューモデルとなる600LT Spiderについて、英マクラーレン・オートモーティブ 最高経営責任者のマイク・フルーウィット氏は「マクラーレン 600LT Spiderは、スポーツシリーズの中でも究極のマシンであり、ロングテールのこだわりを引き継ぐ600LT Coupeに、さらなる刺激的な要素を追加したマシンです。カーボン・ファイバー製のモノセルIIシャシーの強度を活用することにより、新しい600LT Spiderも、600LT Coupeに匹敵するダイナミックな特性とパフォーマンスを有しており、追加補強により強度を高める必要がなく、重量の増加は50kgのみとなっています。重量面で競合他社を上まわっていることに加え、600LT Coupeで初登場したトップエグジット・エキゾーストを引き続き採用することで、ルーフあるいはリア・ウィンドウを下げた状態での、サウンドと見栄えがさらに向上しています」と解説している。

600LT Spiderの走行イメージ
軽量ホイールやカーボンファイバー製パーツを多用して、乾燥重量は1297kg
600LTの大きな特徴となっている「トップエグジット・エキゾースト」を引き続き採用。エンジン高負荷時にマフラーエンドから吹き上げる炎でダメージを受けないよう、固定式リアウィング中央部分には熱対策が施される