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GTA、BHオークションとモビリティランド、「SUPER GTクラシックレース」開催へ。11月の「SUZUKA Sound of ENGINE 2019」でプレレース

2019年5月25日~26日 開催

左から株式会社GTアソシエイション 代表取締役 坂東正明氏、株式会社BHJ CEO 武井真司氏、株式会社モビリティランド 代表取締役社長 山下晋氏

 SUPER GTを運営するGTアソシエイション(以下、GTA)、「BHオークション」のブランド名で希少価値車両などのオークションを運営するBHJ(以下、BHオークション)、鈴鹿サーキットを運営するモビリティランドの3社は、SUPER GT第3戦が開催されている鈴鹿サーキットにおいて記者会見を開催し、GTAとBHオークションが、今後コレクターが収集するレーシングカーのオークションを軸にした新たな事業展開に向けたオフィシャルパートナーシップを結んだと明らかにした。

 この中でGTAとBHオークションは、SUPER GTの最終戦となるもてぎ大会(11月2日~3日)でチャリティーオークションを行なったり、富士スピードウェイで行なわれるSUPER GTとDTMの交流戦(11月23日~24日)に「GTA with BHオークション」を行なうことを明らかにした。また、11月16日~17日に鈴鹿サーキットで行なわれる「SUZUKA Sound of ENGINE 2019」において、「SUPER GTクラシックレース」と呼ばれるSUPER GTのヒストリックカーのプレイベントを開催したいという意向が表明された。

GTAとBHオークションがSUPER GTでのオークションで協業。鈴鹿でクラシックレースの開催を目指す

BHJが展開するBHオークション

 今回の記者会見で発表されたのは、GTAとBHオークションのパートナーシップ契約で、両者はSUPER GTのヒストリックカーやパーツ、レーシングスーツなどをオークションにかけることで、チームの新しい収益の1つにするという新しいビジネスモデルの構築を目指す。

 ヒストリックF1がその代表例のように、欧米では歴史的に価値があるレーシングカーが流通する市場ができあがっており、それを取り引きする仕組みがオークションのような形で提供されている。

 BHオークションは、レーシングカーだけを取り引きするオークションではないが、レーシングカーの取り引きにも力を入れており、2018年の「SUZUKA Sound of ENGINE 2018」では「Team TAISAN AUCTION」という形でSUPER GTにも長年参戦していたTeam TAISANのコレクションを販売するオークションが行なわれた。そのときにオークションの仕組みを提供したのもBHオークションだったりするなど、レーシングカーのオークションにも積極的に取り組んでいる。

 GTAとBHオークションによれば、両者はSUPER GTの最終戦(ツインリンクもてぎ、11月2日~3日)でチャリティーオークション(現時点ではどのような形でのチャリティーになるかは未定とのこと)を開催し、11月23日~24日に富士スピードウェイで行なわれるSUPER GTとDTMの交流戦において「GTA with BHオークション」という形で、SUPER GTのエントラントなどから提供された過去の車両やパーツなどがオークションにかけられることになるという。

記者会見はLMcorsa(大阪トヨペットグループが運営するモータースポーツチーム)のホスピタリティスイートで行なわれた

 現時点ではどのようなものがオークションにかけられることになるかは未定だが、GT500がメーカーワークス車両であることを考えると年式が新しいものがオークションにかけられることは考えにくく、GT300の過去の車両などがまずは中心になるのではないだろうか。ただし、GT500に関しても、パーツやドライバーのレーシングスーツといったモノであれば、オークションに出る可能性はあるといえ、ファンにとっても注目のオークションとなる可能性は高い。

 また、11月16日~17日に鈴鹿サーキットで行なわれる「SUZUKA Sound of ENGINE 2019」においては、「SUPER GTクラシックレース」のプレイベントが開催される見通しだと明らかにされた。このSUPER GTクラシックレースは前出のGTA with BHオークションで取り引きされたヒストリックなSUPER GTレーシングカーが走る場所として開催されるもので、F1のヒストリックレースである「Masters Historic Formula 1 レース」のようなイメージのレースになる。SUZUKA Sound of ENGINE 2019ではそのプレイベントが開催される見通しで、まずは歴史的なSUPER GTのレーシングカーが集うイベントとして行なわれる予定だという。

 どの程度の台数がそろうかは現時点では分からないため、レースというよりは走行会的な形でスタートすることになりそうだが、台数がそろってくればMasters Historic Formula 1 レースのような形で本格的なレースとして、SUPER GTと併催で行なわれたりという展開も期待できるだけに期待したいところだ。

SUPER GTのオークションは、プライベートチームのビジネスモデルを変える可能性がある

株式会社GTアソシエイション 代表取締役 坂東正明氏、株式会社BHJ CEO 武井真司氏、株式会社モビリティランド 代表取締役社長 山下晋氏

 記者会見にはBHJ CEO 武井真司氏、GTアソシエイション 代表取締役 坂東正明氏、モビリティランド 代表取締役社長 山下晋氏の3人が登壇し、スピーチを行なった。

株式会社BHJ CEO 武井真司氏

武井氏:BHオークションは、日本の本格的なコレクタブルカーオークション。これまでの3回のオークションは海外からの入札も沢山行なわれており、12億円の落札額になった。世界的にコレクタブルカーは高値になっており、国内でも新たな価値を生み出していくことになると思う。我々はSMBCファイナンシャルグループと提携して、より透明性の高い取引スキームを実現している。

 モビリティランドとの提携では、今年の鈴鹿8耐、Sound of ENGINEでオークションを開催する他、昨年のTeam TAISANのオークションなどで協力させて頂いている。そうした声を受け、GTAとのパートナーシップを打診させて頂き、この発表を行なうことになった。GTAとのパートナーシップにより、エントラントや自動車メーカーに呼びかけて、そうした歴史的資産を収益としていくことを新しいスキームとして構築していきたい。11月のSUPER GT最終戦でのチャリティ、交流戦でのオークションを企画している他、Sound of ENGINE ではSUPER GTクラシックレースを行なうなど、価値あるクルマが走る場所を作っていきたい。

株式会社GTアソシエイション 代表取締役 坂東正明氏

坂東氏:かねてよりBHJとGTAは新たな事業計画を話し合ってきたが、この度協議がまとまり、ここにみなさまにご報告させていただくことになった。具体的にはSUPER GTレース開催時のBHオークションが軸となる。車両、パーツ、レーシングスーツなどの出品を、エントラントやメーカーに呼びかけて行く。そしてレーシングマシンを購入した方々が走れる場所を、SUPER GTクラシックレースという形で提供していきたい。

 今後はサーキットだけでなく、BHJと話をさせていだき、共同で様々なイベントを開催していきたい。DTMとのクラス1規定、SROとのコラボレーション、SUZUKA 10Hなどの取り組みで、グローバルにSUPER GTの認知度は向上しており、欧州、米国、そして自動車普及しつつあるアジアなどの諸外国のコレクターからもSUPER GTが注目される存在になっている。そうした中で中長期的な視点をもって今回のパートナーシップを締結するに至った。
 こうしたオークションは長い目で見れば、モータースポーツの振興発展に寄与するのは間違いないと考えている。チームの視点で見れば、定期的に変えている交換部品とかもあるが、それもオークションに出品すればオークションのお客様にとっては価値があるものかもしれない。そういうことをBHオークションと一緒に模索していきたい。

 今回GTA、BHJ、モビリティランドの3社が協力して日本のファンに愛されるレースをやりながら、モータースポーツの振興発展を考えてパートナーシップを結んだ。これからも素晴らしい将来図が描けるように努力していきたい。

株式会社モビリティランド 代表取締役社長 山下晋氏

山下氏:SUPER GT第3戦、今日明日と完全な晴天になって喜んでいる。BHJ様とはSUZUKA 10Hのタイトルスポンサーになっていただき、8耐、Sound of ENGINEなどで協業させていただいている。GTA様にはGT300エントラントのSUZUKA 10Hへのエントリー促進に協力していただいている。その2社とこういう形でコラボレーションして、いろいろな展開を広げるのを嬉しく思っている。

 これまで日本のモータースポーツでは過去のマシンの価値というのはなかなか表に出てこなかった。プライベートチームではマシンを新しくのにお金がかかる構造になっているが、それをオークションに出せることになることはプライベートチームの運営が変わる可能性を秘めている。Sound of ENGINEではSUPER GTマシンでのデモランのような形でSUPER GTクラシックレースのプレイベントが行なわれることになるが、将来的にはグッドウィルのようなレース形式にしていきたい。モビリティランドとしても全面的に協力していきたい。