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【SUPER GT 最終戦 もてぎ】予選終了。GT500は36号車 au TOM'S LC500が、GT300は720号車 McLaren 720Sがポール獲得
両クラスとも明日のレースでランキング1位と2位がチャンピオン争い
2019年11月2日 17:05
- 2019年11月2日~3日 開催
SUPER GT 最終戦「2019 AUTOBACS SUPER GT Round8 MOTEGI GT 250km RACE」が、栃木県茂木町にあるツインリンクもてぎで11月2日~11月3日に開催されている。11月2日には予選が行なわれ、GT500は36号車 au TOM'S LC500(中嶋一貴/関口雄飛組、BS:ブリヂストン)、GT300は720号車 McLaren 720S(荒聖治/アレックス・パロウ組、YH:横浜ゴム)がポールポジションを獲得した。
両クラスともにチャンピオン争いは最終戦に持ち越しており、11月3日のレースの結果でチャンピオンと最終的なランキングが決定する。GT500ランキングトップの6号車 WAKO'S 4CR LC500(大嶋和也/山下健太組、BS)は予選2位になり、ランキング2位の37号車 KeePer TOM'S LC500(平川亮/ニック・キャシディ組、BS)は予選4位で、明日のレースで雌雄を決することになる。
GT300はポイントリーダーの55号車 ARTA NSX GT3(高木真一/福住仁嶺組、BS)が予選5位だったのに対して、ランキング2位の96号車 K-tunes RC F GT3(新田守男/阪口晴南組、BS)は17位に終わっており、優勝で20ポイント取れるなかで14.5ポイント差をつけている55号車が一層有利な状況になった。
GT500はレクサス同士の一騎打ち、GT300はポイントリーダーが圧倒的に有利という選手権の状況
今シーズンのSUPER GTも、11月2日~11月3日に栃木県茂木町にあるツインリンクもてぎで行なわれている「2019 AUTOBACS SUPER GT Round8 MOTEGI GT 250km RACE」でフィナーレを迎える。その最終戦の予選を前にした選手権の状況を整理していきたい。
ツインリンクもてぎ戦を前にしたGT500のポイントランキング
順位 | カーナンバー | ドライバー | Rd1 | Rd2 | Rd3 | Rd4 | Rd5 | Rd6 | Rd7 | Total | Behind |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 6 | 大嶋和也/山下健太 | - | 3 | 11 | 21 | 25 | 5 | 5 | 70 | - |
2 | 37 | 平川亮/ニック・キャシディ | - | 4 | 15 | 15 | 10 | 11 | 8 | 63 | -7 |
3 | 23 | 松田次生/ロニー・クインタレッリ | 8.5 | 16 | - | - | 14 | - | 11 | 49.5 | -20.5 |
4 | 39 | ヘイキ・コバライネン/中山雄一 | - | 8 | 6 | 6 | - | 20 | 4 | 44 | -26 |
5 | 38 | 立川祐路/石浦宏明 | 1.5 | 20 | 5 | 4 | - | 8 | - | 38.5 | -31.5 |
6 | 3 | 平手晃平/フレデリック・マコヴィッキ | 4 | 5 | 2 | 5 | - | - | 20 | 36 | -34 |
7 | 17 | 塚越広大/ベルトラン・バゲット | - | 6 | - | - | 4 | 16 | 7 | 33 | -37 |
8 | 1 | 山本尚貴/ジェンソン・バトン | - | 11 | - | - | 18 | - | 3 | 32 | -38 |
9 | 8 | 野尻智紀/伊沢拓也 | 10 | 2 | 8 | - | 5 | 6 | - | 31 | -39 |
10 | 36 | 中嶋一貴/関口雄飛 | 1 | - | 21 | 2 | - | 1 | 1 | 26 | -44 |
11 | 64 | ナレイン・カーティケヤン/牧野任祐 | 0.5 | 1 | - | 1 | 2 | 4 | 15 | 23.5 | -46.5 |
12 | 19 | 国本雄資/坪井翔 | 2.5 | - | 4 | 11 | 3 | 3 | - | 23.5 | -46.5 |
13 | 12 | 佐々木大樹/ジェームス・ロシター | 5.5 | - | 1 | 3 | 8 | - | - | 17.5 | -52.5 |
14 | 24 | 高星明誠/ヤン・マーデンボロー | 3 | - | 3 | 8 | - | 2 | - | 16 | -54 |
15 | 16 | 武藤英紀/中嶋大祐 | 2 | - | - | - | 6 | - | 2 | 10 | -60 |
SUPER GTでは700km未満のレース(今回のレースは250km)ではポールポジションを獲ると1点、優勝すると20点で1レースで最大21点を獲得することができる。このため、ランキングトップから21点差までのチームにチャンピオン獲得のチャンスがある。ポイントリーダーは6号車 WAKO'S 4CR LC500(大嶋和也/山下健太組、BS)で、第4戦、第5戦の2連勝が効いていて70点でシリーズをリードしている。
この6号車に7点差で2位につけているのが、37号車 KeePer TOM'S LC500(平川亮/ニック・キャシディ組、BS)で、SUPER GTでは上位に大きなポイントが与えられることを考えると、7点差は充分に逆転可能な範囲内と言える。そしてランキング3位についている23号車 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ、MI:ミシュラン)は20.5点差とギリギリチャンピオンが狙える圏内にいるが、それは予選でポールポジションを獲って1点を加えるということが大前提になる。予選でポールが獲れないとその瞬間にチャンピオン争いから脱落することになる。
これらを考えると、チャンピオン争いは6号車と37号車というレクサスの2台により繰り広げられるというのが確実な情勢だ。
ツインリンクもてぎ戦を前にしたGT300のポイントランキング
順位 | カーナンバー | ドライバー | Rd1 | Rd2 | Rd3 | Rd4 | Rd5 | Rd6 | Rd7 | 合計 | トップとの差 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 55 | 高木真一/福住仁嶺 | 8.5 | 15 | 5 | 2 | 6 | 5 | 20 | 61.5 | - |
2 | 96 | 新田守男/阪口晴南 | 10 | - | 20 | - | - | 6 | 11 | 47 | -14.5 |
3 | 4 | 谷口信輝/片岡龍也 | 1.5 | 5 | 8 | - | 4 | 8 | 15 | 41.5 | -20 |
4 | 56 | 平峰一貴/サッシャ・フェネストラズ | 3 | 9 | - | 15 | 5 | 3 | 6 | 41 | -20.5 |
5 | 88 | 小暮卓史/元嶋佑弥 | 0.5 | 11 | - | 6 | 8 | 11 | - | 36.5 | -25 |
6 | 65 | 蒲生尚弥 | 2.5 | 6 | - | 11 | - | 4 | 8 | 31.5 | -30 |
7 | 87 | 高橋翼/アンドレ・クート | - | - | - | 4 | 25 | - | - | 29 | -32.5 |
8 | 11 | 平中克幸/安田裕信 | - | 20 | 2 | 3 | 3 | - | - | 28 | -33.5 |
9 | 52 | 脇阪薫一/吉田広樹 | 5.5 | - | - | - | 19 | - | 3 | 27.5 | -34 |
10 | 60 | 吉本大樹 | 2 | 2 | 1 | - | - | 20 | - | 25 | -36.5 |
11 | 87 | 藤波清斗 | - | - | - | - | 25 | - | - | 25 | -36.5 |
12 | 60 | 宮田莉朋 | 2 | - | 1 | - | - | 20 | - | 23 | -38.5 |
13 | 10 | 星野一樹/石川京侍 | - | 1 | - | 20 | - | 1 | - | 22 | -39.5 |
14 | 65 | 黒澤治樹 | 2.5 | 6 | - | 11 | - | - | - | 19.5 | -42 |
15 | 34 | 道上龍/大津弘樹 | 1 | - | 4 | 1 | 13 | - | - | 19 | -42.5 |
16 | 61 | 井口卓人/山内英輝 | 4 | - | 11 | - | 2 | - | 1 | 18 | -43.5 |
17 | 25 | 松井孝允/佐藤公哉 | - | - | 7 | 9 | - | 1 | - | 17 | -44.5 |
18 | 5 | 坂口夏月/平木湧也 | - | - | 15 | - | - | - | - | 15 | -46.5 |
19 | 720 | 荒聖治/アレックス・パロウ | - | - | - | - | - | 15 | - | 15 | -46.5 |
20 | 33 | ショウン・トン | - | 4 | - | 5 | - | - | 5 | 14 | -47.5 |
21 | 18 | 小林崇志/松浦孝亮 | - | - | - | - | 10 | 2 | 1 | 13 | -48.5 |
22 | 65 | 菅波冬悟 | - | - | - | - | - | 4 | 8 | 12 | -49.5 |
23 | 21 | リチャード・ライアン/富田竜一郎 | - | 3 | 3 | - | - | - | 4 | 10 | -51.5 |
24 | 33 | 道見真也 | - | 4 | - | - | - | - | 5 | 9 | -52.5 |
25 | 33 | マーチー・リー | - | - | - | 5 | - | - | - | 5 | -56.5 |
26 | 60 | ドミニク・ファーンバッハー | - | 2 | - | - | - | - | - | 2 | -59.5 |
27 | 9 | 横溝直輝/峰尾恭輔 | - | - | - | - | - | - | 2 | 2 | -59.5 |
GT300ではGT500よりも1位と2位の差が大きくついている。ポイントリーダーは前戦のスポーツランドSUGO(第7戦)で今シーズン初優勝を遂げた55号車 ARTA NSX GT3(高木真一/福住仁嶺組、BS)。今シーズンの55号車はすべてのレースで入賞しており、開幕戦、第2戦、そして優勝した第7戦で表彰台に上っているほか、それ以外レースでも確実にポイントを取っていることが大量リードにつながっている。
ランキング2位は、今シーズン2勝を挙げている96号車 K-tunes RC F GT3(新田守男/阪口晴南組、BS)で、トップの55号車とは14.5点差。ポールポジションの1点を加えても最大21点であることを考えると、この差は55号車がクラッシュしてリタイヤでもしない限りはセーフティリードと言っていいだろう。
ランキング3位は4号車 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也組、YH)、4位は56号車 リアライズ 日産自動車大学校 GT-R(平峰一貴/サッシャ・フェネストラズ組、YH)だが、それぞれトップとは20点、20.5点差となっており、こちらの2台はポールポジションを獲らなければチャンピオン争いから脱落となる。
こうなると、GT300に関しては55号車 ARTA NSX GT3が圧倒的に有利で、55号車に何かがあったときにだけ96号車にチャンスが出てくる、そんな展開になっていくだろう。
開幕戦ではビリからのスタートだった720号車 McLaren 720Sがポールポジション獲得
GT300の予選1回目(Q1)は波乱のスタートとなった。チャンピオンを争う96号車 K-tunes RC F GT3が、アタックラップ中の最終コーナーでスピンしてしまい、タイムアタックの絶好のチャンスをふいにしてしまったのだ。その後も再スタートに時間がかかり、コースに戻ったもののタイムを大きく更新することができず、17位で終了。上位16台が進める予選2回目(Q2)に進むことができず、予選17位が確定してしまった。これに対して他のチャンピオンを争う3台は無事Q2へ進んだ。
Q1でトップタイムをマークしたのは11号車 GAINER TANAX GT-R(平中克幸/安田裕信組、DL:ダンロップ)。それに続いたのが61号車 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝組、DL)で、ダンロップ勢が1-2となった。
Q2では各車とも前半はタイヤのウォームアップに費やし、残り2分から本気のアタックが開始された。その中で、4つあるセクターのうち3つでトップタイムをマークする圧巻の走りでポールを獲得したのは720号車 McLaren 720S(荒聖治/アレックス・パロウ組、YH)。今シーズンはスーパーフォーミュラでも大活躍を見せたアレックス・パロウ選手だが、SUPER GT GT300での初ポールを最終戦でみごと獲得してみせた。
2位はチャンピオン獲得のためにポールの1点が欲しかった56号車 リアライズ 日産自動車大学校 GT-R、同じくポールの1点が欲しかった4号車 グッドスマイル 初音ミク AMGは7位に終わり、いずれもチャンピオン争いからは脱落。この段階で、優勝争いは予選5位となった55号車 ARTA NSX GT3と96号車 K-tunes RC F GT3の2台に絞られることになった。
予選3位は65号車 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/菅波冬悟組、BS)、予選4位は11号車 GAINER TANAX GT-R(平中克幸/安田裕信組、DL)、予選6位はエヴァRT初号機 X Works GT-R(ショウン・トン/マーチー・リー、YH)となった。
GT300クラス予選結果
順位 | カーナンバー | 車両 | ドライバー | タイヤ | Q1 | Q2 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 720 | McLaren 720S | 荒聖治/アレックス・パロウ | YH | 1分46秒939 | 1分45秒907 |
2 | 56 | リアライズ 日産自動車大学校 GT-R | 平峰一貴/サッシャ・フェネストラズ | YH | 1分47秒027 | 1分46秒033 |
3 | 65 | LEON PYRAMID AMG | 蒲生尚弥/菅波冬悟 | BS | 1分46秒699 | 1分46秒036 |
4 | 11 | GAINER TANAX GT-R | 平中克幸/安田裕信 | DL | 1分46秒601 | 1分46秒166 |
5 | 55 | ARTA NSX GT3 | 高木真一/福住仁嶺 | BS | 1分47秒157 | 1分46秒304 |
6 | 33 | エヴァRT初号機 X Works GT-R | ショウン・トン/道見真也 | YH | 1分46秒837 | 1分46秒399 |
7 | 4 | グッドスマイル 初音ミク AMG | 谷口信輝/片岡龍也 | YH | 1分47秒141 | 1分46秒410 |
8 | 88 | マネパ ランボルギーニ GT3 | 小暮卓史/元嶋佑弥 | YH | 1分46秒840 | 1分46秒512 |
9 | 60 | SYNTIUM LMcorsa RC F GT3 | 吉本大樹/宮田莉朋 | DL | 1分47秒314 | 1分46秒590 |
10 | 25 | HOPPY 86 MC | 松井孝允/佐藤公哉 | YH | 1分46秒832 | 1分46秒595 |
11 | 52 | 埼玉トヨペットGB マークX MC | 脇阪薫一/吉田広樹 | BS | 1分46秒822 | 1分46秒617 |
12 | 34 | Modulo KENWOOD NSX GT3 | 道上龍/大津弘樹 | YH | 1分47秒111 | 1分46秒646 |
13 | 360 | RUNUP RIVAUX GT-R | 青木孝行/柴田優作 | YH | 1分47秒269 | 1分46秒716 |
14 | 9 | PACIFIC MIRAI AKARI NAC PORSCHE | 横溝直輝/峰尾恭輔 | YH | 1分47秒067 | 1分47秒051 |
15 | 61 | SUBARU BRZ R&D SPORT | 井口卓人/山内英輝 | DL | 1分46秒633 | 1分47秒075 |
16 | 2 | シンティアム・アップル・ロータス | 高橋一穂/加藤寛規 | YH | 1分47秒051 | 1分50秒269 |
17 | 96 | K-tunes RC F GT3 | 新田守男/阪口晴南 | BS | 1分47秒360 | ー |
18 | 21 | Hitotsuyama Audi R8 LMS | リチャード・ライアン/富田竜一郎 | YH | 1分47秒370 | ー |
19 | 18 | UPGARAGE NSX GT3 | 小林崇志/松浦孝亮 | YH | 1分47秒411 | ー |
20 | 7 | D'station Vantage GT3 | 藤井誠暢/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ | YH | 1分47秒644 | ー |
21 | 10 | GAINER TANAX triple a GT-R | 星野一樹/石川京侍 | YH | 1分47秒777 | ー |
22 | 5 | ADVICS マッハ車検 MC86 マッハ号 | 坂口夏月/平木湧也 | YH | 1分47秒778 | ー |
23 | 30 | TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT | 永井宏明/織戸学 | YH | 1分48秒018 | ー |
24 | 87 | T-DASH ランボルギーニ GT3 | 高橋翼/アンドレ・クート | YH | 1分48秒021 | ー |
25 | 35 | arto RC F GT3 | ナタポン・ホートンカム/ショーン・ウォーキンショー | YH | 1分48秒048 | ー |
26 | 50 | ARNAGE AMG GT3 | 加納政樹/山下亮生 | YH | 1分48秒160 | ー |
27 | 31 | TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT | 嵯峨宏紀/中山友貴 | BS | 1分48秒648 | ー |
28 | 48 | 植毛GO&FUN GT-R | 田中勝輝/飯田太陽 | YH | 1分48秒957 | ー |
29 | 22 | アールキューズ AMG GT3 | 和田久/城内政樹 | YH | 1分49秒334 | ー |
36号車 au TOM'S LC500がポールを獲得
GT500の予選1回目(Q1)は普段のレースと同じように、最初の7分は誰も走らず、各社ともコンディションがよくなる後半に合わせる戦略をとった。残り8分で一番最初にランキングトップの6号車 WAKO'S 4CR LC500がコースインすると、各車が徐々にコースインしていった。なお、ニッサン GT-Rの1台となる12号車 カルソニック IMPUL GT-R(佐々木大樹/ジェームス・ロシター組、BS)は予選を前にエンジンを交換する必要に迫られることになったため、この予選は不出走となり14台での争いになった。
残り3分を切ると、各車ともタイムアタックに入り、自分のタイムを更新していく。このQ1でトップタイムをマークしたのは、チャンピオン獲得に向けて崖っぷちに立たされている23号車 MOTUL AUTECH GT-R。ポールポジションを獲らなければ即チャンピオン争いから脱落な23号車は、予選に賭けている様子がうかがえる。2位はランキング2位の37号車 KeePer TOM'S LC500で、チャンピオン争いをしている6号車は7位で、チャンピオン争いをしている3台が無事予選2回目(Q2)へ進んだ。
このQ1で脱落した中には、今回がSUPER GTの最後のレースであることを発表したジェンソン・バトン選手がドライブする1号車 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴/ジェンソン・バトン組、BS)も含まれており、バトン選手の最後のレースを上位からスタートして欲しいと祈っていたファンの願いを打ち砕く結果となった。バトン選手には明日のレースでの巻き返しを期待したいところだ。
Q2では、各車がタイムアタックに入ろうとした時に8号車 ARTA NSX-GT(野尻智紀/伊沢拓也組、BS)が何かしらのトラブルでコース外にマシンを止めることになる。ただし、予選の続行に影響はなく、イエローフラッグなども出ずに済む。こうした中で最初にトップタイムをマークしたのは、ロニー・クインタレッリ選手がドライブする23号車 MOTUL AUTECH GT-R。1分36秒128のタイムでポールに十分かと思いきや、その後各車タイムを縮めてくる。次にタイムをマークしたのはチャンピオンを争う37号車だが、これはコンマ1秒の差で2位に終わる。
そんな23号車の逆転チャンピオンへの望みを打ち砕いたのは、37号車のチームメイトとなる36号車 au TOM'S LC500(中嶋一貴/関口雄飛組、BS)。1分35秒964という関口選手の驚異的なタイムは、23号車のタイムをコンマ16秒縮めることで、この時点で1位に躍り出る。そして最後の最後にタイムアタックを行なったのが、山下健太選手がドライブする6号車 WAKO'S 4CR LC500。セクタータイムで36号車にかなり近いタイムをマークしてきた6号車が逆転ポールかと思われたが、コンマ025秒というわずかな差で2位に終わった。それでも、直接のチャンピオン争いの相手になる37号車が4位に終わったことを考えると、この2位には大きな意味がある。
予選5位は17号車 KEIHIN NSX-GT(塚越広大/ベルトラン・バゲット組、BS)でホンダ勢の最上位、6位はZENT CERUMO LC500(立川祐路/石浦宏明組、BS)となった。
GT500クラス予選結果
順位 | カーナンバー | 車両 | ドライバー | タイヤ | Q1 | Q2 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 36 | au TOM'S LC500 | 中嶋一貴/関口雄飛 | BS | 1分36分841 | 1分35分964 |
2 | 6 | WAKO'S 4CR LC500 | 大嶋和也/山下健太 | BS | 1分36分885 | 1分35分999 |
3 | 23 | MOTUL AUTECH GT-R | 松田次生/ロニー・クインタレッリ | MI | 1分36分353 | 1分36分128 |
4 | 37 | KeePer TOM'S LC500 | 平川亮/ニック・キャシディ | BS | 1分36分565 | 1分36分228 |
5 | 17 | KEIHIN NSX-GT | 塚越広大/ベルトラン・バゲット | BS | 1分36分878 | 1分36分430 |
6 | 38 | ZENT CERUMO LC500 | 立川祐路/石浦宏明 | BS | 1分36分586 | 1分36分993 |
7 | 64 | Modulo Epson NSX-GT | ナレイン・カーティケヤン/牧野任祐 | DL | 1分37分064 | 1分37分028 |
8 | 8 | ARTA NSX-GT | 野尻智紀/伊沢拓也 | BS | 1分36分780 | 1分54分637 |
9 | 19 | WedsSport ADVAN LC500 | 国本雄資/坪井翔 | YH | 1分37分078 | - |
10 | 3 | CRAFTSPORTS MOTUL GT-R | 平手晃平/フレデリック・マコヴィッキ | MI | 1分37分349 | - |
11 | 1 | RAYBRIG NSX-GT | 山本尚貴/ジェンソン・バトン | BS | 1分37分406 | - |
12 | 24 | リアライズコーポレーション ADVAN GT-R | 高星明誠/ヤン・マーデンボロー | YH | 1分37分431 | - |
13 | 16 | MOTUL MUGEN NSX-GT | 武藤英紀/中嶋大祐 | YH | 1分37分799 | - |
14 | 39 | DENSO KOBELCO SARD LC500 | ヘイキ・コバライネン/中山雄一 | BS | 1分38分014 | - |
15 | 12 | カルソニック IMPUL GT-R | 佐々木大樹/ジェームス・ロシター | BS | - | - |