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ルノー、中国における新戦略は「LCV」「EV」に焦点

新しいコンセプトのもとで日産とのシナジー最大化を狙う

2020年4月14日 発表

 仏ルノーグループは4月14日(現地時間)、中国市場向けの新戦略を発表。LCV(小型商用車)とEV(電気自動車)に焦点を当てると公表した。

 この新しい中国戦略により、ルノーグループの競争力をより強化し、中国市場での長期的なリーダー的存在を維持。新しいコンセプトのもとで日産自動車とのシナジーを最大化を狙う。

 また、ルノーグループの中国地域の会長であるフランソワ・プロボスト氏は「中国で新しい章を開始します。日産との関係をより効率的に活用し、2つの新しい未来のクリーンモビリティである電気自動車と小型商用車に注力します」と述べている。

 この発表に合わせてルノーグループは、ルノーと東風汽車公司との合併会社であるDongfeng Renault Automotive Company Ltd(DRAC)の株式を東風汽車公司に譲渡。DRACはルノーブランド関連の取り扱いを停止するが、30万人の既存ルノーオーナーに対しては、ルノーのディーラーを通じて、高品質のアフターサービスを提供し続けるという。

 さらに、ルノーと東風は、DRACへのコンポーネント供給や東風汽車有限公司へのディーゼルライセンスなど、新世代エンジンにおいては日産と引き続き協力。ルノーと東風もインテリジェントコネクテッドビークルの分野で革新的な協力を行なっていくとしている。

中国市場におけるLCV市場について

 中国で急速に変化するLCV市場のについて、増加する都市化率、eコマースの拡張、都市内輸送スキーム、および多様な顧客の利用を主要な特徴とし、2019年には330万人に達し、ルノーグループでは着実な上昇経路を維持すると予測している。

 また、2017年12月に発足したRenault Brilliance Jinbei Automotive(RBJAC)は中国におけるルノーグループのLCV活動の柱となっていて、ルノーグループは小型商用車の販売台数および電気小型商用車の販売において、ヨーロッパ市場をリードしているという。

 特に商用車の金杯(ジンベイ)は、中国で150万人の顧客を擁する確立されたブランドであり、2019年の販売台数は約16万2000台。ルノーの専門知識と技術により、RBJACは金杯を近代化させ、2023年までに合計5つのコアモデルまでラインアップを拡張し、将来的には輸出も計画しているとのこと。

中国市場におけるEV市場について

 2019年に中国では86万台のEVが販売され、中国は世界最大のEV市場に成長。2030年までに中国市場におけるEVの占める割合は25%に達すると予想されている。

 ルノーグループは、2011年から世界で約27万台のEVを販売。これは中国で最初に販売したセグメントAのEV「Renault City K-ZE」の成功が大きな要因となっているという。ルノーグループでは「Renault City K-ZE」をグローバルカーにするために、合弁事業eGT New Energy Automotive(eGT)内で日産および東風とのパートナーシップの強化を計画して、「DACIA SPRING」を2021年からヨーロッパで発売する。

 また、もう1つの合弁事業であるJiangxi Jiangling Group Electric Vehicle(JMEV)は、2015年の創業から俊敏で効率的なEV開発企業として躍進。ルノーグループに品質と技術の面をサポートしつつ、4つの商品を開発して2022年に中国のEV市場の45%をカバーするとしている。

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