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ホンダ、新型コロナ感染防止支援として栃木でフェイスシールド生産開始

アメリカでは感染者搬送車両を提供

2020年5月6日 発表

米国での感染者搬送車両(仕立て車)

 本田技研工業は5月6日、世界各地で猛威を振るう新型コロナウイルス感染拡大防止にむけ、自治体への「感染者搬送車両(仕立て車)の提供」や「フェイスシールドの生産」など支援活動の実施を発表した。

 支援活動は日本国内に続き、アメリカでも感染者の搬送車両(仕立て車)の提供を開始し、ミシガン州デトロイト市へ10台を納車。車両は北米仕様オデッセイを活用し、後部座席に乗車した感染者から前方の運転者への感染リスクを減らすための仕立てが施される。仕切りは日本と同様の仕組みで、前後席間の圧力差を利用して、飛沫感染を抑制する構造に仕立てたもの。車両に取り付ける仕切りについては、加工性・作業効率の高い透明アクリル板を使用している。また、今後はデトロイト市に続き、ニーズの高い自治体への貸与を検討中。

 さらに、呼吸器の基幹部品である医療用コンプレッサーの生産に対し、ホンダの量産ノウハウを活用した生産支援も開始。月産1万個を目指すとしている。

運転席と後部席を分ける仕切り
米国での感染者搬送車両(仕立て車)

 日本では、4月13日より感染者の搬送車両(仕立て車)について自治体への無償貸し出しなどを開始していて、5月1日までに、東京都、埼玉県、三重県、栃木県など21自治体へ83台の納車を完了。運転席と後部座席に仕切り設置などの仕立て作業は、埼玉製作所(狭山完成車工場)を中心に実施しており、ものづくりセンター栃木、鈴鹿製作所、トランスミッション製造部(浜松工場)でも対応している。

 また、ものづくりセンター栃木では5月11日からホンダの樹脂部品金型技術を使い、約3万セットのフェイスシールドの生産を開始。ホンダロジスティクスと連携して運搬を行ない、自治体を通じて順次医療現場へ提供していくとしている。

フェイスシールド
搬送車製造の様子【人のために、できること】(1分34秒)