ニュース

NVIDIA ジェンスン・フアンCEO、対話型AIサービス「Jarvis」で「じゃんがらラーメン」を探すデモ

NVIDIA ジェンスン・フアンCEOの発言を日本語に変換していくJarvis。機能や速度より、その発言内容に驚いたデモだった

AIプリトレーニングモデルを採用する対話型AIサービス「Jarvis」

 NVIDIAは4月13日(現地時間)、同社のプライベート技術会議「GTC 2021」をオンラインで開催した。NVIDIA ジェンスン・フアン(Jensen Huang)CEOは、このGTC21で対話型AIフレームワーク「Jarvis(ジャービス)」の提供開始を発表。高精度な自動音声認識、人間の能力を超えた言語理解、複数言語へのリアルタイム翻訳、新しいテキスト読み上げ機能を提供していく。

 NVIDIAは、このJarvisでトレーニング済みディープラーニング モデルとソフトウェアツールを提供。NVIDIA TAOと呼ばれるフレームワークを使ってトレーニング、適応、最適化することも可能となっている。

 ジェンスン・フアンCEOは、このJarvisをGTC21でデモ。日本語翻訳へのデモでは、英語でフアンCEOが「じゃんがらラーメン」への道筋を尋ねると、その英語がテキスト化され、さらに日本語へ翻訳されていくデモのほか、発言した内容をデータ化。そのデータをエージェントが話す際に、話し言葉に込める感情表現をコントロールするデモが行なわれた。

NVIDIA Jarvis: Speech Recognition, Real-Time Machine Translation, and Controllable Text-to-Speech

 Jarvisを利用することで、多言語での音声認識が可能になり、エージェントサービスへのつなぎ込みも容易になる。クルマの場合、人とクルマとのコミュニケーションは音声認識が主流で、対話型AIサービスを構築できるJarvisは新しいビジネス展開の武器になるだろう。

クルマに適している対話型AIサービス

 NVIDIAのジェンスン・フアンCEOは、「対話型AIは、多くの点で究極のAIと言えます。音声認識、言語理解および音声合成の分野におけるディープラーニングのブレイクスルーにより、優れたクラウド サービスが生み出されています。NVIDIA Jarvis は、そのような最先端の対話型AIをクラウド以外でも利用できるようにし、お客さまがあらゆる場所でAIサービスを提供できるようにします」とコメントしており、非コネクテッド環境でも対話型AIサービスを提供できるため、非コネクテッド環境が発生しやすいクルマにも適したものとなっている。

 なお、フアンCEOがデモで語ったじゃんがらラーメンに対し、九州じゃんがら公式Twitterは「我々が沸いた」と該当デモを紹介。NVIDIAの日本の拠点は東京 赤坂にあり、NVIDIAの中の人によるとフアンCEO来日時には、赤坂店に行っているとのことだ。GTC21ではステイホームのためか髪を伸ばしたまま登壇した(それでも、このGTCで毎年更新するという革ジャンは新しいように見えた)フアンCEOのじゃんがら愛がかいま見えたデモだった。

床屋にも行けず、ステイホームのためJensen's kitchenからGTC21の基調講演を実施。GTCで新作に更新するという革ジャンにも注目