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三菱自動車、新型「エクスパンダー」をインドネシアで発表 アセアン地域を中心に順次展開

2021年11月8日 発表

新型「エクスパンダー」

デザインを一新して環境性能を向上。今後はアセアン地域を中心に展開予定

 三菱自動車工業は11月8日、新型クロスオーバーMPV「エクスパンダー」をインドネシアで発表した。同モデルはミツビシ・モータース・クラマ・ユダ・インドネシアにて生産し、同国で販売開始後、順次アセアン地域を中心に展開していく予定。

 なお、新型エクスパンダーは、11月11日から開催される「第28回インドネシア国際オートショー」で展示される。

 エクスパンダーは、次世代クロスオーバーMPVとして2017年にインドネシアで販売を開始以来、アセアン、中東、中南米、南アジア、アフリカと販売市場を拡大し、2019年にはシリーズの最上位モデルとなる「エクスパンダー クロス」を追加。2021年10月末までに累計販売台数はシリーズ合計で約37万2000台に達しているモデル。

 新型エクスパンダーは、フロントとリアデザイン、インテリアデザインを一新してSUVらしさを高めるとともに、トランスミッションには新たに高効率CVTを採用することで低燃費化を実現した。

 三菱自動車工業 代表執行役社長兼最高経営責任者 加藤隆雄氏は「ユーザーニーズをとことん追求して開発した『エクスパンダー』シリーズは、アセアンをはじめ展開している各国でご好評をいただき、当社にとっての最重要モデルの1つにまで成長しました。新型『エクスパンダー』は細部まで見直し、よりアクティブでタフなモデルへと進化させており、お客さまのカーライフをより充実したものとするお手伝いができると考えています。また、このモデルを通してインドネシアでのプレゼンスをさらに拡大し、現地生産を強化することで、同国の経済発展にも貢献してまいります」とコメントしている。

新型エクスパンダーの特徴

 新型エクスパンダーは、SUVらしさを強化し、上質感を高めた内外装デザインを採用。フロントは力強さと安心感を表現するデザインコンセプト「ダイナミックシールド」を進化させ、低重心なイメージの水平基調のバンパー、立体的なスキッドプレートを採用した。また、新世代のヘッドライトユニット形状としてTシェイプヘッドライトを新たに採用するとともに、上級グレードでは視認性に優れたLED式としている。

 リアは新世代のランプ造形と横基調のリアバンパーにより、ワイドで安定感のあるスタイルとした。リアコンビネーションランプは面発光によるTシェイプテールランプを採用するとともに、従来のテールランプとバックランプに加えてストップランプをLED式とし、夜間の被視認性を向上させている。

 最上級グレードのタイヤとホイールは17インチにサイズアップし、アルミホイールは2トーン切削光輝仕上げのラウンドリムタイプを採用することで、力強く先進的なデザインに変更。フロントオーバーハングは75mm、リアオーバーハングは45mm延長し、上級感のあるプロポーションに仕上げている。また、先代モデルよりも車高を15~20mm高めることで、クラストップレベルの最低地上高となる220~225mmを確保(CVT車は最低地上高220mm、MT車は一部グレードを除き最低地上高225mm)し、悪路走破性を高めた。

 ボディカラーでは、新たにリアルな金属感で力強い印象を与える「ブレードシルバーメタリック」を追加。そのほか、「クォーツホワイトパール」「グラファイトグレーメタリック」「ジェットブラックマイカ」「レッドメタリック」「ディープブロンズメタリック」をラインアップしている。

 上級グレードのインテリアでは、水平基調で見切りのよいインストルメントパネルにデザインを一新。ステアリングはスポーティで力強い印象を与えるデザインとしながら、ユーザーが使いやすいグリップサイズと形状に変更している。また、アームレストやドアトリムには、合成皮革とリアルステッチをあしらったソフトパッドを採用し、上質感を高めた。このほかにも、風量レベルや温度設定がひと目で分かりやすい液晶表示の空調パネルや、グラフィックデザインを変更したハイコントラストメーターを採用し、視認性を向上させている。

 トランスミッションには高効率CVTを新採用。アクセル高開度では多段変速のようなエンジン回転数の制御によって、力強くキレのある加速感を実現し、アクセル低開度ではCVT特有の滑らかな変速によって、エンジン性能を最大限に引き出して低燃費と高い静粛性を実現した。エンジンには外部EGRを新たに採用し、エンジン出力性能を維持しながら低燃費化を実現した。

 また、スイッチ操作だけで確実に停車する電動パーキングブレーキを新採用。あわせて、信号待ちや渋滞での停車時にブレーキペダルから足を離しても停車状態を継続することできるブレーキオートホールド機能を搭載し、ドライバーの負担を軽減することで、快適性を高めた。

 サスペンションは、フロントのストラット取付け部の剛性を向上させ、リアはショックアブソーバーのシリンダーサイズを拡大するとともに、前後とも高性能バルブを新たに採用し、フラットで快適な乗り心地を実現している。

 そのほかにも、ユーザーの利便性を考慮して便利な収納スペースをさらに充実させ、車内での快適性をよりいっそう向上。センターコンソールでは、スマートフォンを置くことができるよう大容量のオープントレイに変更し、600mlのペットボトルを4本収納できるアームレスト(グレード別設定)を追加するなど、収納スペースを充実させた。

 加えて、後席でも細やかなホスピタリティにこだわり、アームレスト装備車ではフロアコンソール背面にType-AとType-C のUSBポートを1つずつ追加、2列目シートのアームレストにカップホルダーを追加している。