スズキ、インドで新型コンパクトカー「セレリオ」発売

インドの約135万台の市場の需要獲得を目指すコンパクトカー

　スズキのインド子会社マルチ・スズキ・インディアは11月10日（現地時間）、全面改良したコンパクトカーの新型「CELERIO（セレリオ）」を発表した。11月よりインドで販売を開始し、順次中南米、中東、アフリカなどへ輸出も開始するという。

　セレリオは、2014年にインドで発売して以来、コンパクトなボディに広い室内と荷室で好評を得ている主力モデル。今回初めて全面改良を行ないスタイリングを一新。新たなエンジンとプラットフォームを採用することで軽量化と燃費向上を図り、足まわりや荷室の空間を広げた。

　エクステリアは、精悍なヘッドライトとアグレッシブなフロントグリルを採用することで印象的な表情とし、ボディは抑揚のある曲線によって、躍動感のある形状に仕上げられている。インテリアは、シートなどのレイアウトを改善することにより足まわりの空間を拡張し、さらに快適性を向上させつつ十分な荷室容量を確保。加えて、スマートフォンと接続可能な7インチタッチパネル式ディスプレイオーディオを採用している。

　パワートレーンは、燃焼効率のよいデュアルジェットエンジンを、軽量で高剛性のプラットフォームHEARTECT（ハーテクト）に搭載。トランスミッションは、5速MTに加え、MTをベースとしたクラッチ操作の不要なオートギヤシフト（AGS）を設定し、幅広いユーザー層に対応させた。

　2020年度のインド乗用車市場は約271万台で、そのうちの約半数はハッチバックが占めているといい、マルチ・スズキ・インディアは、エントリーカーやセカンドカーユーザーを主なターゲットに新型セレリオを投入し、新規や乗り換え需要の獲得を狙う。生産はマルチ・スズキ・インディアのマネサール工場で行なうという。