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トヨタ、北米初の車載用電池工場をノースカロライナ州に決定 将来的に電動車年間120万台分の電池を供給

2021年12月6日(現地時間) 発表

 トヨタ自動車の北米事業体であるToyota Motor North America, Inc.(以下、TMNA)は12月6日(現地時間)、約12億9000万ドル(約1430億円)を投資する車載用電池工場の建設地を、ノースカロライナ州のグリーンズボロ・ランドルフ・メガサイト(Greensboro-Randolph Megasite)に決定したと発表した。車載用電池工場の名称は、Toyota Battery Manufacturing, North Carolina(トヨタ・バッテリー・マニュファクチャリング・ノースカロライナ 以下、TBMNC)になる。

 この工場は、トヨタが2021年9月に公表した2030年までにグローバルにおける電池供給体制の整備と研究開発を行なうための投資、約1.5兆円に含まれるもの。トヨタは米国において2030年までにBEV(バッテリ電気自動車)用を含めた車載用電池の現地生産に向けて約3800億円(約34億ドル)を投資すると発表しており、この工場はTMNAと豊田通商によって設立された。

 新設されるTBMNCでは、2025年の稼働開始時には4本の生産ラインでそれぞれ20万台分のリチウムイオン電池を生産する予定。将来、少なくとも生産ラインを6本に拡張し、合計で年間120万台分の電池を供給することを目指すほか、工場では1750人の米国での新規雇用を創出することを見込んでいる。

 トヨタは2050年までにクルマと事業活動両方におけるカーボンニュートラルを達成するための取り組みを続け、新工場では100%再生可能エネルギーを使用する予定という。

 TMNAの小川哲男CEOは、「モビリティの未来は電動化であり、グリーンズボロ・ランドルフ・メガサイトはその未来を実現するための理想的な場所です。ノースカロライナ州には、インフラ、質の高い教育制度、多様で熟練した労働力、良好な事業環境など、この投資に適した条件が備わっています。カーボンニュートラルを達成しすべての人へモビリティを提供するため、ノースカロライナ州とのパートナーシップを進めてまいります」と述べている。

TBMNC 概要

名称:Toyota Battery Manufacturing, North Carolina
(トヨタ バッテリー マニュファクチュアリング ノースカロライナ)
設立:2021年11月
代表者:Norm Bafunno(暫定)
出資:TMNA 90% 豊田通商 10%
従業員数:1750名(予定)
資本金:$468M(※生産設備の費用は除く)
事業概要:車載用電池の製造(当初はハイブリッド用に生産)