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トヨタ、広く快適になった新型ミニバン「ノア」「ヴォクシー」発売 価格はガソリン車が267万円から、第5世代ハイブリッド車が305万円から
2022年1月13日 13:30
- 2022年1月13日 発売
トヨタ自動車は1月13日、新型ミニバン「ノア」「ヴォクシー」を発売した。新しくなったノア、ヴォクシーはTNGAのGA-Cプラットフォームを初採用。ボディサイズは4695×1730×1895mm(全長×全幅×全高)と、全長は同じながら、全幅は標準車で+35mm、エアロモデルで-5mmと日本の道に配慮。ホイールベースはクラウンやランドクルーザー、そして先代と同様の2850mm。しかしながら、全高は+70mmと取り回しサイズを維持しながら、室内空間を広くするフルモデルチェンジが行なわれている。
価格は、直列4気筒DOHC 2.0リッターのダイナミックフォースエンジンを搭載するノアのガソリン車が267万円~351万8000円。直列4気筒DOHC 1.8リッターエンジンとリダクション機構付きシリーズパラレルハイブリッドを搭載するノアのハイブリッド車が305万円~389万円。同様にヴォクシーのガソリン車が309万円~358万8000円、ハイブリッド車が344万円~396万円となる。
トヨタはこれまでハイブリッドシステムにTHS(Toyota Hybrid System)の名称を用いてきたが、「ノア」「ヴォクシー」ではTHSの世代が1つ進み新世代になったこともあって、一般的なハイブリッド機構を現わす、シリーズパラレルの名称に変更。エンジンで発電してモーターで走るシリーズ方式、エンジンとモーターの2つの動力ミックスで走るパラレル方式のいずれも可能なことから、新世代となった「ノア」「ヴォクシー」ではシリーズパラレルハイブリッドと表記するようになった。基本的な仕組みとしては最新世代のリダクション機構付きTHSIIと同様だが、リダクションギヤの部分をコンパクトに、電池セルを高密度に、モーターを高出力なものにとすべての面で刷新。初代プリウス以来進化したTHSとしては第5世代のものになるという。これまで、THSの進化はプリウスの世代とともにあったのだが、初めてプリウス以外のクルマでTHSの世代進化を行なった。
ノア 価格表
グレード | 定員(人) | パワートレーン | 駆動方式 | 価格 |
---|---|---|---|---|
X | 7 | 直列4気筒 DOHC 2.0リッター(M20A-FKS型)+Direct Shift-CVT | 2WD(FF) | 2,670,000円 |
8 | 2,670,000円 | |||
G | 7 | 2,970,000円 | ||
8 | 2,970,000円 | |||
Z | 7 | 3,240,000円 | ||
S-G | 7 | 3,040,000円 | ||
8 | 3,040,000円 | |||
S-Z | 7 | 3,320,000円 | ||
X | 7 | 4WD | 2,868,000円 | |
8 | 2,868,000円 | |||
G | 7 | 3,168,000円 | ||
8 | 3,168,000円 | |||
Z | 7 | 3,438,000円 | ||
S-G | 7 | 3,238,000円 | ||
8 | 3,238,000円 | |||
S-Z | 7 | 3,518,000円 | ||
X | 7 | リダクション機構付きシリーズパラレルハイブリッド | 2WD(FF) | 3,050,000円 |
8 | 3,050,000円 | |||
G | 7 | 3,320,000円 | ||
8 | 3,320,000円 | |||
Z | 7 | 3,590,000円 | ||
S-G | 7 | 3,390,000円 | ||
8 | 3,390,000円 | |||
S-Z | 7 | 3,670,000円 | ||
X | 7 | 4WD(E-Four) | 3,270,000円 | |
G | 7 | 3,540,000円 | ||
Z | 7 | 3,8l0,000円 | ||
S-G | 7 | 3,6l0,000円 | ||
S-Z | 7 | 3,890,000円 |
ヴォクシー 価格表
グレード | 定員(人) | パワートレーン | 駆動方式 | 価格 |
---|---|---|---|---|
S-G | 7 | 直列4気筒 DOHC 2.0リッター(M20A-FKS型)+Direct Shift-CVT | 2WD(FF) | 3,090,000円 |
8 | 3,090,000円 | |||
S-Z | 7 | 3,390,000円 | ||
S-G | 7 | 4WD | 3,288,000円 | |
8 | 3,288,000円 | |||
S-Z | 7 | 3,588,000円 | ||
S-G | 7 | リダクション機構付きシリーズパラレルハイブリッド | 2WD(FF) | 3,440,000円 |
8 | 3,440,000円 | |||
S-Z | 7 | 3,740,000円 | ||
S-G | 7 | 4WD(E-Four) | 3,660,000円 | |
S-Z | 7 | 3,960,000円 |
ボディサイズを維持しつつ、室内空間を大きく快適に
ミニバンで重視される室内空間については、うわすぼまりがちなボディ計上を見直し室内空間を拡大している。ボディサイズは前述のように
4695×1730×1895mm(全長×全幅×全高)で、ホイールベースは2850mm。低重心、高剛性なGA-Cプラットフォームを採用したほか、ボディ骨格を最適化。室内空間においては、左右のCピラー間距離1295mm(従来型比+75mm)と、とくに左右方向に拡大。室内高においても、セカンドシートの高さを地面から20mm上げつつ、室内高1405mmと5mm拡大。シャークアンテナの50mmを含む全高の70mm拡大が室内高拡大に寄与している。
とくにこの2列目シートでは、キャプテンシートの7人乗りの場合で745mmのロングスライドを実現。クラス初となるオットマンやシートヒーター、折りたたみ式サイドテーブルなどを装備している。
一方8人乗りのセカンドシートでは、3人掛けベンチシートタイプの6:4分割チップアップシートを採用。705mmのロングスライドを実現している。
使い勝手のよさとしては、パワースライドドア装着車にからくり機構で機械的にドア下部からステップを展開・格納する「ユニバーサルステップ」をオプション設定。ドアの動きと機械的に連動することにより、モーターを省略し、部品点数を減らすとともに低価格化。ステップ高も2WD車で200mm、4WD車で225mmとしている。
ダイナミックフォースエンジン搭載のガソリン車と、第5世代ハイブリッド機構を搭載したハイブリッド車
パワートレーンとしては、ダイナミックフォースエンジン搭載のガソリン車と、第5世代ハイブリッド機構を搭載したハイブリッド車をラインアップ。ガソリン車にはダイナミックトルクコントロール4WDを、ハイブリッド車には新しいユニットとなったE-Fourによる4WDを用意する。
ガソリン車に搭載されるのは、最高出力125kW(170PS)/6600rpm、最大トルク202Nm(20.6kgfm))/4900rpmの直列4気筒 DOHC 2.0リッター M20A-FKS型ダイナミックフォースエンジンとDirect Shift-CVTの組み合わせによるパワートレーン。2WDと4WDをラインアップ。
ハイブリッド車は、最高出力72kW(98PS)/5200rpm、最大トルク142Nm(14.5kgfm)/3600rpmの直列4気筒 DOHC 1.8リッター 2ZR-FXEエンジンとリダクション機構付きシリーズパラレルハイブリッドを組み合わせる。フロントのモーターは、最高出力70kW(95PS)、最大トルク185Nm(18.9kgfm)の1VM型。現行のプリウスと比べ、フロントモーターが大幅に強化されている。
さらにハイブリッド4WD車では、リアモーターが最高出力30kW(41PS)、最大トルク84Nm(8.6kgfm)の1WM型となり、E-Four用モーターも強力になった。リアモーターアシストが100km/h以上の領域まで可能になることで、より積極的にリアモーターを使っていく走りになっているという。
WLTCモードによる燃費値は車重レベルにより異なるものの、ガソリン車の最良モデルで2WDは15.3km/L、4WDは14.4km/L。ハイブリッド車で2WDは23.6km/L、E-Four 4WDは22.0km/Lとなる。
安全装備も最新のものを装備。スマートフォン操作によるオートパーキングも
先進安全装備となるトヨタセーフティセンスについても、「ノア」「ヴォクシー」は最新のものを装備。トヨタ初となるプロアクティブドライビングアシスト機能に加え、高度運転支援技術「トヨタチームメイト」の「アドバンストドライブ(渋滞時支援)」もトヨタ初搭載。
アドバンスドドライブ(渋滞時支援)は、0~40km/hにおける渋滞時のレーダークルーズコントロールおよびレーントレーシングアシスト作動中に、ドライバーが前を向いているなど一定条件を満たすとシステムが作動。自動追従走行、3分間の停止機能、ステアリングのハンズオフドライブなど、高度な支援機能が使えるようになる。もちろん、レベル2自動運転機能であるため、運転責任はドライバーにあるものとなる。
しかしながら、渋滞時、さらに同一車線時ながら、ドライバーモニタリングカメラを搭載することで、ハンズオフの領域までもサポートした。従来の「ノア」「ヴォクシー」と比べると、より高い安全運転支援を行なってくれる。
その高度な機能を活かして、スマートフォンを使っての「アドバンストパーク(リモート機能付)」も可能になっている。このアドバンストパーク(リモート機能付)では、バック駐車に加え前向き駐車も可能となっており、これもトヨタ初採用となる。
そのほか、福祉車両としてのウェルキャブは多彩なバリエーションを用意。ユーザーのニーズに応えた選択肢を広げている。