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日本製鉄、アルミめっきホットスタンプ鋼板のテーラードウェルドブランク技術を独自開発

2022年3月28日 発表

日本製鉄が構築する次世代鋼製自動車コンセプト“NSafe-AutoConcept”

 日本製鉄は3月28日、AL-HS(アルミめっきホットスタンプ)鋼板のテーラードウェルドブランク(TWB)技術を独自に開発し、国内ではじめての事業化を行ない、生産・製品販売を開始したと発表した。

 TWB技術は、板厚や強度の異なる鋼板(ブランク材)をレーザ溶接で接合して1枚の鋼板にする加工技術。TWB技術で接合した鋼板を用いることにより、部材の強度や板厚の最適化による車体性能向上、軽量化、およびコスト低減を図ることが可能になる。しかし、AL-HS鋼板をTWB技術で接合すると、溶接部へアルミが混入しホットスタンプ後の継手強度が低下する課題があり、TWB技術で接合したAL-HS鋼板の自動車車体への適用は困難だったという。

AL-HS鋼板を用いたTWB技術の活用事例

 そこで日本製鉄は、より高い継手強度を実現するTWB技術を独自に開発。従来はスポット溶接構造であったAL-HS鋼板を用いたセンターピラーなどの車体構造部品に対し、センターピラー上部(アッパー側)には客室空間保護のため高強度AL-HS鋼板を、下部(ロア側)には側面衝突時の必要性能を確保するため低強度AL-HS鋼板をTWB技術で接合することを可能とした。

 このAL-HS鋼板を用いたTWB材の適用により、車体性能の向上と安全性の確保、軽量化、さらには部品コスト低減が実現できることから九州製鉄所八幡地区では、これまで部品の素材となるAL-HS鋼板を国内外に供給しているだけだったが、この素材とTWB技術一貫でのサポート体制を構築したことで、さらなる採用拡大に向けたソリューション提案を行なっていくとしている。

次世代鋼製自動車コンセプト“NSafe-AutoConcept”概要